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「有名」私大古文演習 (河合塾シリーズ)
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企業の面接などで必ず聞かれるのが、
「あなたがこれまでに打ち込んできたこと」について。
「古文なんて何の役に立つの?」と聞く時点で、
あなたは古文に打ち込んでないのですね;;
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は急死してしまいます。後の始末をつけるため、腹心の部下惟光(これみつ)を廃院に呼びました。
【今回の源氏物語】
「昔、見たまへし女房の、尼にてはべる東山の辺に、移したてまつらむ。惟光が父の朝臣の乳母にはべりし者の、みづはぐみて住みはべるなり。辺りは、人しげきやうにはべれど、いとかごかにはべり」
と聞こえて、明けはなるるほどの紛れに、御車寄す。
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☆ 古文オリジナル問題~偏差値レベル52 ☆
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「昔、見たまへし女房の、尼にてはべる東山の辺に、移したてまつらむ。惟光が父の朝臣の乳母にはべりし者の、Aみづはぐみて住みはべるなり。辺りは、人しげきやうにはべれど、いとかごかにはべり」
とB聞こえて、明けはなるるほどの紛れに、C御車寄す。
問)傍線部ABCの主語の組み合わせとして、最も適当なものを1つ選べ。
1.A 乳母 B 惟光 C 光源氏
2.A 乳母 B 光源氏 C 光源氏
3.A 尼 B 惟光 C 惟光
4.A 尼 B 惟光 C 光源氏
5.A 父朝臣 B 光源氏 C 惟光
古文読解の基本は、
隠れた主語の把握☆
これにつきます。
「惟光が父の朝臣の乳母にはべりし者の、Aみづはぐみて住みはべるなり。」
Aの直前の助詞「の」は、主格の格助詞です。
「―者」が主語なのは分かるけど、
なんか…単語がいっぱいあって、
ややこしいですよね~;;
「惟光めの父朝臣の乳母でございました者」
と、きっちり訳出できましたでしょうか?
(o´・ω・`o)ノ
1.A 乳母
2.A 乳母
3.A 尼
4.A 尼
5.A 父朝臣
ちなみに、
【みづはぐむ(瑞歯含む)】
【自動詞:マ行四段動詞】
…長生きする。非常に年老いる
※Weblio古語辞典より
「瑞歯」とは、
年老いて、歯が抜け落ちたあとに再び生える歯のことだそうです。
えっ?
(;・`ω・´)
普通、人間の歯って、
乳歯→永久歯と二回しか生え変わらないのでは?
ですが、まれに、めちゃくちゃ老人になって
三回目の歯の生え変わりがある人もあるのだとか。。。
(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)
ほんとかしら…
まあ、それぐらいすごい高齢をさす古語です。
「…」とB聞こえて、明けはなるるほどの紛れに、C御車寄す。
「聞こゆ」は、「言ふ」の謙譲語。
「申し上げる」という意味で、
目的語に対する敬意表現です。
なので、
主語は、光源氏以外と考えましょう!
(ノ゚ο゚)ノ
1.B 惟光
2.B 光源氏
3.B 惟光
4.B 惟光
5.B 光源氏
また、B「聞こえて」⇒C「御車寄す」
と、単純接続でつながっているので、
BとCは、主語が同じと考えましょう!
ヽ(*'0'*)ツ
1.B 惟光 C 光源氏
3.B 惟光 C 惟光
4.B 惟光 C 光源氏
【正解】…3