【夕顔234-2】偏差値58~状況把握問題☆
体操の内村航平いわく、
「泥臭いことを、いかにかっこ悪くやるか」
その練習の積み重ねが、本番の成功につながるそうです。
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、惟光(これみつ)の実家の隣家にひっそり住まう夕顔の君に執心し、女の家で一夜を明かした後、彼女を廃院に誘いますが、夜半、夕顔は物の怪に襲われて急死してしまいます。
【今回の源氏物語】
火はほのかにまたたきて、母屋の際に立てたる屏風の上、ここかしこの隈々しくおぼえたまふに、物の足音、ひしひしと踏み鳴らしつつ、後ろより寄り来る心地す。
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☆ 古文オリジナル問題~偏差値レベル58 ☆
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火はほのかにまたたきて、母屋の際に立てたる屏風の上、ここかしこの隈々しくおぼえたまふに、物の足音、ひしひしと踏み鳴らしつつ、後ろより寄り来る心地す。
問)傍線部の内容の説明として、最も適当なものを一つ選べ。
1.母屋の端に立ててある屏風の裏側が、あちらこちらの部屋の片隅のように思われなさる
2.母屋と廂の間の脇に立ててある屏風の上や、あちこちの部屋の隅っこの方がおぼろげに浮かんでいる
3.母屋の隅っこに立てた屏風のへりや、あちこちの暗い辺りがもの寂しく思われなさっている
4.母屋の端に置いた屏風の上のへりや、あちらこちらの隅々にご覧になっている所
5.母屋と廂の間の境目に立てた屏風の上の方や、あちらこちらの暗くてよくお見えにならない所
今回は、けっこう国語力の要る問題だと思います。
この一文は、「の」をどうとるか、解釈もわれてる部分のようです。
…こういう部分は、
大学入試センター試験でも出題されにくかったですが、
上のような問題形式で、今後は出題されていくと思います。
つまり、
解釈のわれてる部分を決定打にせず、
今回聞きたいキーワードの部分を
選択肢の決め手にするという出題パターン☆
今回のワードは、「隅隅し」です。
てか、読めますかねぇ~?
母屋の際に立てたる屏風の上、ここかしこの隈々しくおぼえたまふ
実は「隅隅」って、「すみずみ」と読むんじゃないのよ!
【くまぐまし(隅隅し)】
【形容詞:シク活用】
①隠れてよく見えない。暗くてよく見えない
②隠しだてをしているようだ
※Weblio古語辞典より
「隈(くま)なし」っていう重要古語がありますが、
これは、
「隅(=隠れてよく見えない部分)が無い」
ってことなんです。
ヽ(*'0'*)ツ
1.母屋の端に立ててある屏風の裏側が、あちらこちらの部屋の片隅のように思われなさる
2.母屋と廂の間の脇に立ててある屏風の上や、あちこちの部屋の隅っこの方がおぼろげに浮かんでいる
3.母屋の隅っこに立てた屏風のへりや、あちこちの暗い辺りがもの寂しく思われなさっている
4.母屋の端に置いた屏風の上のへりや、あちらこちらの隅々にご覧になっている所
5.母屋と廂の間の境目に立てた屏風の上の方や、あちらこちらの暗くてよくお見えにならない所
決して、「隅(すみっこ)」というわけじゃないんですよ!
(灬ºωº灬)
こういう、重要古語丸覚えではなく、
思考力の要る出題パターンが、今後増えていきそうですよ。
(σ・∀・)σ
【正解】…4