【夕顔206-2】クリティカルな古文目線で!
新しい学習指導要領では、
クリティカルシンキングが求められます。
古文もこの目線で。これが必殺☆古文目線です。
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光源氏は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下した。帝の後妻である藤壺宮(ふじつぼのみや)が亡き母に似ていると聞き、思い焦がれるようになる。一方、中流階級の空蝉(うつせみ)と一夜限りの恋を経験し、光源氏は、現恋人の六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)にも、正妻の葵上(あおいのうえ)のもとにも心が向かないでいるのだった。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。光源氏は、惟光(これみつ)の実家の隣家にひっそり住まう夕顔の君に心惹かれ、こっそり通うようになる。ある夜、光源氏は夕顔を廃院に連れ出し、2人で時を過ごす。宵も過ぎた頃、何か異様な気配がし出します…。
【今回の源氏物語】
風すこしうち吹きたるに、人は少なくて、さぶらふ限りみな寝たり。
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☆ 古文オリジナル問題~解釈~ ☆
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風すこしうち吹きたるに、人は少なくて、さぶらふ限りみな寝たり。
問)傍線部の解釈として、最も適当なものはどれか。
1.女房や従者たちの数が揃わない。
2.人の気配があまりしない様子である。
3.管理人たちが知らぬ間に帰っている。
4.女人の数が思ったよりも少ない。
5.誰もが寝静まっている様子である。
…今回、「すこし」と「少なし」が出てきたので、
文法問題にしようかと思ったのですが……
Web上の古語辞典には、
「少なし」は載ってないんですね!
(;゚;∀;゚;)
【少なし(すくなし)】
【形容詞:ク活用】
…少ない
【少し(すこし)】
【副詞】
…ちょっと。少々
※小学館『全訳古語例解辞典』より
ただしこれ、現代でも使われる品詞ですので、
入試で問われても当然です。。。
特に、新学習指導要領がはじまりましたので、
思考力・判断力が今まで以上に重視されます。
古文も、今まで通りのマニュアルに頼った勉強法では
対応できなくなってきますよ~!
ヽ(*'0'*)ツ
今回とりあげたオリジナル問題は、
風すこしうち吹きたるに、人は少なくて、さぶらふ限りみな寝たり。
たぶん、受験生ならさっと読み飛ばす所の
詳細な解釈問題でございます。
こういうのが出てきたら、
もう一度文脈に立ち返って、
古文目線を大切に、精読していきましょう。
ここは、
光源氏がひとり、渡殿まで人を呼びに出て行く場面☆
なので、光源氏の目線で読んでいきます。
「人は少ない」
…つまり、「人気(ひとけ)」がない」んですね!
ヽ(*'0'*)ツ
1.女房や従者たちの数が揃わない。
2.人の気配があまりしない様子である。
3.管理人たちが知らぬ間に帰っている。
4.女人の数が思ったよりも少ない。
5.誰もが寝静まっている様子である。
「スギ(傍線部から逸脱している)」の選択肢を選んじゃダメよ!
正解…2