ウルトラマンVS仮面ライダー2023 | アディクトリポート

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ウルトラマンVS仮面ライダー2023

「ウルトラマンVS仮面ライダー」と言っても、

30年前の『ウルトラマンVS仮面ライダー』(1993)

びでまけ

↑発売当初のビデオパッケージ

ldjake

↑発売当初のLDパッケージ
↓裏面のクローズアップ

くろーずあっぷ

zaza

yoko

もしくは別題『スーパーバトル ウルトラマンVS仮面ライダー』

スーパーバトル ウルトラマンVS仮面ライダー

1993年7月21日発売/バンダイビジュアル

演出:雨宮慶太 新作短編映像監督:佛田洋

日本の誇る2大ヒーローシリーズ、「ウルトラマン」と「仮面ライダー」を映像で徹底比較するビデオパッケージ。シリーズの名場面を、当時の円谷プロ社長・円谷皐(のぼる)と石ノ森章太郎の対談、森次晃嗣や宮内洋といった面々のインタビューを交えながら紹介する。ナレーターも浦野光と中江真司が共演、演出は雨宮慶太が務めた。

これだけでも十分な事件だが、本作の目玉はウルトラマンと仮面ライダーが実際に共演する新作短編映像にある。その内容は、ショッカーの新怪人・毒サソリ男と新怪獣ガドラスの出現に始まり、合成による本郷猛とハヤタのダブル変身。クライマックスでは、なんと仮面ライダー1号が巨大化! ウルトラマンとともに、合体怪獣サソリガドラスに立ち向かうという夢のような内容だった。

ライダーの巨大化を許可するにあたって石ノ森が出した唯一の条件は、ウルトラマンをサイクロンに乗せること。エンディングでは、実際に該当のカットが挿入されている。演出は、戦隊シリーズの特撮を手がける特撮研究所の佛田洋が担当。高野宏一や矢島信男という二大巨匠を前にしての撮影だったという、オープンセットを多用した当時としては挑戦的な画づくりは、後の『ガメラ 大怪獣空中決戦』のテストケースでもあった。

同年には、東映制作の「有言実行三姉妹シュシュトリアン」に、黒部進が変身するウルトラマンや高橋和枝ボイスのブースカ、ウルトラ怪獣軍団がゲスト出演するというクロスオーバーも実現している。

 

のことではなく、

ウルトラマンブレーザーVSシン・仮面ライダー

を意味している。

 

『シン・仮面ライダー』は先行初日に一度観たきりで、

「何度か見ると感動が深まる」とかいう信者の忖度(そんたく)感想や、

観客を引き止めるために次々に繰り出される入場者特典に惑わされず、

3〜4ヶ月後には『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』を立て続けに字幕版IMAXで3回見て、

  1. 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』IMAX『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ネタバレビュー
  2. 2回目『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』鑑賞に伴う雑感
  3. 3度目補完レビュー『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』IMAX

ただの一度も寝落ちしなかった自分としては、「繰り返し見て欲しいなら、初回鑑賞から観客にそう思わせなくちゃダメでしょ」と思わずにはいられなかった。

 

もうわざわざ鑑賞料金を払って『シン・仮面ライダー』を見ることだけは絶対に避けたいと思っていたら、

継続加入中のAmazonプライムで7月21日から配信と知った。

 

『シン・ゴジラ』(2016)も映画館では一度観たきり。

「こんなストレスのたまる映画、2度と見るか!」と思っていたが、

アマプラで6年ぶりに再見したら、セリフもよく聞き取れたためか意外と楽しめて驚きだった。

 

なので『シン・仮面ライダー』も、アマプラで見たらけっこうイケるかも!

 

ということで観てみたら、

映画館でのIMAX版初回鑑賞の感想が蘇ってきた。

 

当初の感想に書かなかったのは、全体を身終えてそれをすっかり忘れていたため。

 

今回は忘れないうちに記しておくと、

  • 東映マークが出た時点で、庵野監督、東映作品っていやぁ『キューティーハニー』(2004)もあったから、『シン・仮面ライダー』の出来もアテにならんぞ、と思ったよなあ。
  • バイクとともに高所から落下した緑川ルリ子(浜辺美波)、普通即死だろ!→常人とは異なる特殊人間という設定を暗に示したのかも。
  • クモオーグがルリ子の目潰しをとどまるのは、「キュイーン」という謎の効果音に邪魔され、その出元を確かめるためにあたりを見渡すから。だがこの音の正体は不明のまま。
  • クモオーグの糸に縛り付けられた本郷猛(池松壮亮)は、小屋が吹き飛ぶ爆風で仮面ライダーに変身。しかし同じく小屋内にあったはずのサイクロンはなぜか爆発後は屋外に置かれている。
  • ルリ子は全身、背中を小型クモに這い回られて気絶。次にはコウモリオーグのアジトで「バットヴィルース」に感染してまたしても気絶。だがこれは相手を油断させるための芝居であった。本当に感染していないなら、どうして感染のタイミングと症状を絶妙に演じられたのか?
等々のツッコミどころの連続で、まじめに鑑賞する(作品と真剣に付き合い続ける)気がほとほと失せる。
 
その結果、アマプラの再鑑賞でも、『シン・ゴジラ』
寝落ちに至り、これでは『大怪獣のあとしまつ』と同じじゃないかと、

ますます『シン・仮面ライダー』がキライになった。

 

何度も繰り返すが、私は『シン・ゴジラ』より『シン・ウルトラマン』を断然楽しんだくちで、

その理由は、①「ネロンガ回」→②「ガボラ回」→③「ザラブ回」→④「メフィラス回」→⑤「ゼットン回」

という元エピソードの選択、連続と積み重ねが絶妙で興味を惹きまくったから。

 

ところが『シン・仮面ライダー』は、

①「蜘蛛(クモ)男」→②「蝙蝠(コウモリ)男」→③「蠍(サソリ)男」→④「蜂(ハチ)女」→⑤⑥「かまきり男+死神カメレオン」

→⑦「ショッカーライダー」と、

出てくる怪人の種類と順番が下敷きになっているだけで、

それに無理やり絡めたドラマ展開が強引すぎて観客はしらける。

 

そのためテレビ「仮面ライダー」だけを元ネタにできずに、石森章太郎(当時表記)の漫画や、

「ロボット刑事」「イナズマン」まで拾うため、話がとっ散らかって収拾がつかない。

 

ただし『シン・仮面ライダー』にはメリットもあって、

無数に存在するYouTubeの映画レビューのうち、

同作に好意的なものは自分には合わないんだなと見極めがついたこと。

 

そうした厳選で私が頷けたのは以下のとおり。


2023/03/24

 

2023/04/05

 

2023/03/28

 

次に庵野秀明氏の今後の企画について。

 

この記事(『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』IMAX)で記したように、

 

【以下転載】

シリーズ作品、連作の興行力のカギを握るのは、

公開作品・タイトルそのものよりも、関連前作/過去の既公開作の評価と信用が作用する。

 

庵野作品で『シン・ゴジラ』(2006)が82.5億円もの興収を上げたのは、

庵野エヴァオタのお勤め動員と、好調興行の口コミに惹かれて「だったら見てみようか」の庵野作品初見のお試し動員の総合力。

 

『シン・ウルトラマン』(2022)が約半減の44.4億円だったのは、庵野作品のドリアン激臭ぶりに「もういいぜ」と退散した人が半分、「今度もつきあってやろうじゃないか」層が半分だったから。

 

『シン・仮面ライダー』がまたしてもの約半減の23.2億円に終わったことから推測すれば、

 

次の庵野新作『シン・なんとか』に見込める興収はわずか12億円にとどまることが既に決まってしまっているから、もしも庵野監督が心を入れ替えてガラリと作風をまともに変えても、もはや手遅れなんである。

 

『シン・ウルトラマン』公開時には三部作構想が披露されるも、庵野作品の興収半減、また半減からおそらくこの構想はリスクを嫌う東宝に蹴られてしまい、

次の手が打てず焦った庵野は同様に『シン・仮面ライダー』公開後に続編構想を表明するも、東映が乗ってくるなんて希望的観測はかなり望み薄。

そのため現時点では、「次回作は何も決まっていない」そうだが、まさに自業自得と言える。

 

翻(ひるがえ)って、庵野作品『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』のやり方を参考にしながら、

ダメな部分を徹底改善し、幅広い視聴者層に共感、支持される路線を狙ったのが、

『ウルトラマンブレーザー』であり、

私の好みは断然第2話「SKaRDを作った男」で、

第1話「ファースト・ウェイブ」と第3話「その名はアースガロン」からは、同じ「イマイチのめり込めない」気配がなんとなく漂ってはいたが、

10年続けたテレ東ニュージェネシリーズの制作陣が、

『シン・ウルトラマン』を「とても歯が立たない新方向性」と捉えてひるんでしまわず、

自作の向上に役立てているところが頼もしい。

 

 

以上、

ウルトラマンVS仮面ライダー2023

でした。