本日のおつとめ
2020/11/12
もう一つ、別の動画も。
ここからが今日の本題で、
もはや恒例の、
『アンダードッグ』鑑賞記〈その5〉
〈その5〉は「よげんの書」です。
よげんの書2020-11
『アンダードッグ』の原作・脚本は、
足立紳。
足立 紳(あだち しん、1972年6月10日- )は、日本の脚本家、映画監督。
私が鑑賞した、足立紳氏の手がけた映画は、
『アンダードッグ』の前は、
『喜劇 愛妻物語』だけでした。
原作・脚本・監督:足立紳
その時のブログに、以下のように書きました。
(以下転載:青字部分)
脚本家で真にクリエイティブな人なら、
小説やマンガ原作に頼らず、
自分オリジナルで話を創り出せるし、
パクリや亜流に陥ることもないんですよ。
ですがそういう完全独自路線って、
自信のない共同製作者たちの不安をあおるばかりで、
成功実例がないからと敬遠されてしまう。
だから真にクリエイティブな脚本家だって、
実現する企画は『喜劇 愛妻物語』みたいに、
うんと卑近な、庶民あるあるネタにならざるを得ないわけ。
もう少し具体的に言うと、
足立紳氏には、
『インターステラー』(2014)
級のオリジナル脚本をものにする才能があったとしましょう。
しかも『インターステラー』は、
兄クリストファーと弟ジョナサンのノーラン兄弟の共同脚本なのに、
しかも前段として『メメント』(2000)
『ダークナイト』(2008)
『ダークナイト ライジング』(2012)があったからこそなのに、
足立氏の場合は、
監督の兄弟や共同脚本家の助けもいらず、
独力で前例なしに、いきなり最終決定版の究極脚本を書き上げたとしましょう。
それを読んだ映画関係者が、
「これはすごい脚本だ!ぜひ映画化しよう!」
となるかといえば、さにあらず。
「予算がいくらかかると思ってるんだ。好き勝手に書きなぐりやがって」
「デタラメに無責任に書くなんて、邦画界の常識をまるでわかってないぞ、こいつは」
「資金回収のメドが立たない=ヒットが確約できない作品なんて、作るわけねえだろ!」
と芸術/創作的見地はガン無視で、
もっぱらソロバン勘定=経済的見地からだけで値踏みされ、
買いたたかれる。
そういうんじゃなくてさあ、ほらあのヒット作とか、
このヒット作みたいなやつで、
もっとこう、庶民観客にウンウンと頷いてもらえる、
できればうんと安上がりでできるやつをさ
↓
というわけで、
『喜劇 愛妻物語』みたいな小品しか実現しない。
わかります?
『インターステラー』級の脚本が書けても、
実現するのは『愛妻物語』がせいぜいという皮肉。
そこらへんもまた、業界事情を偽らず絶妙に伝えていますよ、
この映画。
転載終わり
と書いたわけですが、
その記述の『インターステラー』を『アンダードッグ』に置き換えても、
主旨はそのまま引き継がれます。
というわけで、
はからずも私の『喜劇 愛妻物語』レビュー記事は、
『アンダードッグ』の〈よげんの書〉になっていたわけですよ!
足立紳つながりからか、
『アンダードッグ』には『喜劇 愛妻物語』と共通のキャストが2人出演。
(注:以下のクリックでネタバレします)
1人は誰にでもわかるが、
もう一人はわかるかな?
とにかく一般公開されたら、
前後編、11/27に同時公開
みんな必ず観てくれよな!