更新予定記事がたてこんでおり、
水・土・日(火・金・土の深夜)の週3回更新では間に合わないため、
今回は臨時更新します。
実に久々に、
宇宙戦艦ヤマト関連記事ですよ。
とはいえ、
『2202』本編についてではなく、
ヤマトの模型について。
デアゴスティーニと並び、
週刊パートワーク誌を多数出している
アシェット(フランス語で「斧=おの」の意味)から、
2202版ヤマトが、分冊形式で発売される。
現在は長野県あたりで地域限定発売中。
全国展開になるらしい。
スケールは1/350。
従来の同スケールヤマトの模型は、
実艦が全長263〜265メートル設定だったので、
このスケールだと全長約75センチだったが、
2199ヤマトから全長設定は333メートルに変更されたので、
アシェット版は全長約95センチとなる。
ヤマトの1/350スケールモデルは、
アシェット製で3つ目になるので、
今回はスケールが1/350の3種類のヤマト、すなわち
- 1号艦(イマイ)
- 2号艦(バンダイ)
- 3号艦(アシェット)
をざっと紹介。
【
宇宙戦艦ヤマト1/350スケール模型の第1号は、
今井科学の木製キットだった。
(一部パーツは金属製)
【
第2号は、
バンダイのプラモデルで、当然プラスチック製。
これは1999年の
↓プレステヤマト用の宮武一貴のリニューアルデザインを立体化。
(一部にエッチングパーツを使用)
発売日:2007年1月27日
全長約766mm
【
そして最新のアシェット版は、ダイキャスト製。
今日の記事では、
今井の木製キットをおさらいしておこう。
ふたたび【壱號艦 今井科学製】
この製品は都合3回販売された。
1回目が『ヤマトよ永遠(とわ)に』(1980)に合わせた1981年1月で、
波動砲口の上と
後方の舷側に錨(イカリ)マーク、
主砲の砲塔に3本の白ストライプが
デカールで付属。
価格は28,000円。
(※当時は消費税はなかった)
↓組み立てカラー図解の表紙
↑組み立てカラー図解の背表紙
2回目(再販1回目)が1997年の12月で、
価格は40,000円+税5%=42,000円。
権利者が松本零士に変更されている。
↓同じ説明書の背表紙
↑版権主の記述以外は基本的に初版と同じだが、裏表紙の画像が減っている。
3回目(再販2回目)が1999年の初旬で、
価格は55,000円+税5%=57,750円
このキットの完成は至難の業で、
未塗装で木製の素材を生かす完成品がほとんど。
塗装作例は、完成見本写真で確認するのがせいぜいで、
クライアントの意向に合わせて、
オリジナルカラーで仕上げた人もいたが、
とにかく、アニメ設定どおりのカラーの完成品を、
じかに見た覚えがない。
形状も中途半端で実物とはほど遠い、
「ひとつの妥協点」が示されている。
そのとおりに組み立てると、
↓こんな具合に仕上がる。
このイマイ木製キットを、
形状、塗色、ギミックまでもアニメ設定どおりに完璧に仕上げたのは、
今回あらためて検索したら、
↓近年、オークションに出品され続けている完成見本。
【以下引用】
商品説明
当初の企画ではしかし、
↓これだけの完成度を誇るはずだった。
↑モデルアート誌1981年1月号に掲載された広告
↑週刊少年チャンピオン誌上広告(※掲載年月日不明)
高額なため売れ残り、カレンダーをおまけにつけて売りさばく作戦だったらしい。
81年当時、宇宙戦艦ヤマトの模型と言えばなにしろバンダイのプラモデルだったので、
イマイは、形状の差別化を迫られた。
そこで船舶設計会社の、
森恒英が作成した図面を元に、
これを細部まで忠実に立体再現するつもりだった。
しかしキット購入者に、とてもここまで工作は要求できず、
理想の完成形は、
広告用画像のみで姿を消した。
アシェットが1/350スケールで宇宙戦艦ヤマトを発売してくれたおかげで、
イマイ木製ヤマトの過去記事をここに再結集できたのはよかった。
アシェット版参號艦については、
全国版が発売されたら、
また取りあげるかも知れません。