今回のお題は、ルーカスはキュラソ星人の画像を、どこから手に入れたのか。
〈経緯その１〉C-3POのルーツ
〈経緯その２〉出典チェック
そこで引き続き、キュラソ星人がケイブンシャ大百科からの引用かどうかを探る。
まず前段として、ケイブンシャの「大百科」の発行日と年度表記の関係を見てみると、
ある年の末にその年の１年分までをまとめ、翌年度版として発行する習わしになっていることがわかる。
第一弾は、1971年12月発行
ただし第一弾で続刊は未定だったから、「何年度版」と銘打つ必要はなかった。
続刊の「第２巻」は１年後の1972年12月に刊行。
これも「第２巻」であって、「何年度版」表記はない。
「第３巻」は、1973年12月の刊行。
カラー折り込み分冊形式は、これで終わり。
「全怪獣怪人大百科」の昭和50年版（という記述はなし・発行は昭和49・1974年12月１日発行。翌年も増刷というまんだらけ情報あり）に、キュラソ星人が掲載されてないからといって、
じゃあその次の51（1976）年版（慣例だと1975年12月刊行）とか、
↑ネットでこの表紙の画像をパクッただけで、内容は確認していません。
さらに翌年の52年度版（昭和51・1976年12月25日発行）
から、キュラソ星人の画像を拝借したとは思えない。
理由は、
＊掲載されていても不鮮明なイラストで、参考にならない
52年版のキュラソ星人は、写真ではなくイラスト。
しかも実際の画面サイズは、わずか幅25ミリ×高さ45ミリ
＊50年版では五十音順だったが、52年度版では作品順なため、掲載ページが散逸ぎみ。
52年版の分類は作品別。
昭和50・1975年版写真では50音順で同じページに掲載されていた、マシンガンデスパー（ストームトルーパーの元ネタ）と（血車）魔神斎（ダース・ベイダーの元ネタ）は、別々のページに掲載。
という以外に、
＊発行年度がＳＷ制作に間に合わない
という問題がある。
ＳＷの平面デザイン準備期間は1975年の1月から12月まで。
立体デザインの準備期間は、それから撮影開始の1976年３月までのわずか３ヶ月。
だとすると、51年版もギリギリ間に合いはするのだが、もう1冊のＳＷデザインの元ネタである、「宇宙戦艦ヤマト大図鑑」は、
1974年12月20～25日発行。
（資料画像の文字が細かすぎて、判読できません）
ルーカスが２冊同時に日本で買ったとすれば、当然こちらになる。
だいたい実制作が始まってから、もう１回日本に、わざわざ本を、
しかもすでにアニメに大きくシフトしたこの本を、
買いになんか来れなかったと思いますしね。
じゃあ、キュラソ星人はどこから？
たぶんこれ。
秋田書店『写真で見る世界シリーズ カラー版・怪獣ウルトラ図鑑』
昭和43（1968）年5月30日初版発行
つい最近まで販売されていた超ロングセラー。
あいにく手元にありません。
誰か持ってたら、キュラソ星人（劇中では「キューラソ星人」と呼ばれていることは、最近振り返られないね）の画像についての情報なぞを、よろしくお願いいたします。
さらなる疑惑シリーズは、あと２回続く予定です。
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