先日解体した自作スピーカーから取り外した端子板です。裏側にネットワークが付いています。
これはソニーの APM-707AVという1986年頃のスピーカーの部品です。以下は当時の商品のしおりからの抜粋です。大きな低域用に見えるユニットはドロンコーンです。
駆動されているのは上の2つのユニットで2WAYとなっています。カタログからはクロスオーバー周波数がわかりません。ネットワークの部品はこんな感じです。
部品を観察するとコイルとコンデンサの値の表示が読めました。
黒い正体不明の部品がありますが、これは自動復帰するヒューズのようです。テスターでは、ほぼゼロオームを示していました。50Hz,60Hzの記載があったので本来電源ライン用の部品のようです。
これらより回路図を書いてみると以下のようになりました。LとCで構成された 12dB/octの回路です。
ネットワークの定数表に以下があります。この表は8Ω用で、4ΩはLは1/2 Cは2倍、16ΩはLは2倍 Cは1/2で値を出します。これより周波数を類推してみます。
(コーラル技術資料より抜粋)
値から推測する周波数はおよそ高域ユニット側は 3kHz、低域側は 1.5kHzくらいでしょうか。
5kHz以下の周波数では高域側は+31%、低域側は-24%の範囲で設定した方が音のつながりが良いとの事です。これらより 2.2kHzくらいがこの回路のクロスオーバー周波数でしょうか。
この部品を FF-125 (12cmフルレンジ)+ EAS-5HH10 (ホーンツイーター)に適用を考えたのですが、5HH10に使うにはクロスオーバー周波数が低い感じです。