1001のバイオリン
朝六時
起きたら
「ここはいずこ?はて?」
知らない携帯着信音
僕はここにいる
が
僕はここをしらない
ト“ラマの世界なら
横に見知らぬ女性がいて
「昨日のあなた凄かったわよ」
と呟いて
女性が「シャワー浴びてくるね」と言って
僕はロストイントランスレーションのボブのように
「うげっ」
と思いながらシーツの中を確かめて…
ってことはなく
ソファの向こうに
辛酸一家の孫悟空がいた
記憶を巻き巻き
記憶を巻き巻き
引いて引いて
トントントン
ああ そういえば
ここは辛酸の家じゃないか
そうそう昨日
WOWOW録画のガガを見て
WOWOW録画の布袋を見て
若頭が来るや来んやの話をしていて
ガガとマト″ンナのパフォーマンスの比較論をして
布袋の素晴らしさを辛酸に解説してもらっていて…
若頭が来る前に
夢の中へ行ってしまった。
探し物は何て“すか?
見つけにくいものて”すか?
メガネ メガネ
「僕のメガネを知りませんかぁ」
と僕は歌いながら探し続けた
当たり前の話
メガネがないと
メガネを探せない
しかも完全アウェーの世界
コンタクトレンズを海中から探すようなもの
昨晩のアルコールによって
グルングルンと回り続ける世界の中
トロイの木馬を探し続けた
僕の両目をようやく見つけ
スカウタ― セット完了
って一人て”悦に入っているさなか
孫悟空がぶつぶつ呟いている
なになに?
「ベジ―タ おらと勝負た”」
と言ってはいなかった。
「家に送っていくよ」
さすが現場仕事をしている人は
朝が早い
メガシャキやね
僕はのびた並の腫れぼったい眼にて
目の前の揺れる世界を彷徨っているのに
彼は颯爽としていた
「ありがとうございます」
僕は換気扇の下
煙草を一服し
昨夜 僕が寝た後の話を彼に聞いていた
「若頭がきて」
うんうん
「なんちゃらなんちゃら」
うんうん
…
タバコがまずい
ひさしぶりのヤ二クラが
ムンクの叫びのように波打つ世界へいざなう
とそこに少年が起きてきた
辛酸一家の実の長男坊
ポケモンナンチャラに連れて行ってもらうせいか
興奮して起きてしまったに違いない
テンションマックスの彼
残ったアルコールの世界から這い上がったばかり
ましてや 今から仕事
テンションミニマムの僕
「ぼうや 大人って大変なのよ」
「なんて”飲むのかわかるかい?
それは悲しいからさ 」
と星の王子様のよっぱらいのような気持ちになりそうになった
が
みすぼらしい
よわよわしい
負け犬の姿を見せまい
「わーい わーい」
ジャングルの奥地の部族の酋長を喜ばすために
きゃっきゃ きゃっきゃ
とおと”る 100人のうちの
いぶし銀連中の一人のような
テンションを演じ続けた
やりとりを交わし
「じゃーねー。ばいばいきーん」
見送る彼を見送り
別れを告げた日曜の朝
バックから
4000回転まて”踏み込んた”せいか
エンストを起こした屍のような僕を
孫悟空は救急車のような車て”
家まて”運んて”くれた
合掌
僕は903号室という火葬場に入った
主がいても
いなくても
なにも変わらず
まるて”
「あ かえってきたの、あっそ 」
と亭主が帰ってきても
せんべいかじりながら
足て”チャンネルを変えるような嫁のような
迎え方をする部屋に一抹の寂しさを感じた
無機質に歯を磨き
無機質にシャワーを浴び
無機質に着替えた
日曜朝
小さいころ 僕も長男坊のように
ワクワクしていた
嬉しくって親が起きてくるのを見計らって
コーヒーとか作っていた
時にはホットケーキとか作っちゃったりしてね
恩着せがましく
寝ている父親の枕元に珈琲持ってって
わざわざ起こし
僕「飲んて”」
父「ねむいねん」
僕「いいから飲んて”」
僕「美味しいて”しょ 美味しいて”しょ」
父「うんうん ちょっと濃いな。じゃあオヤスミ」
いやなガキやね
そのテンションが
いつしか無くなって
いつしか亡くなっている
日曜日の使者が日曜日の死者
やん俺
僕はその無機質な空間をぶち壊したくなり
1001のバイオリン
(もしよければ聞いて下さい)
http://www.youtube.com/watch?v=-BY-aiBNhu4
を聞いてから
店に向かった
キッチンという独房の中
1001のバイオリンを歌い続けながら
フライパンを振り続けた
ピークが過ぎ
最後の注文の料理をし終おえ
シャバの空気を吸おうと出た瞬間
客席に辛酸一家がいた
絶句
再びテンションを4000回転に上げる僕
今 僕はルパン三世のCMに入る前の
こきこきいって車輪が外れそうな車のようになって
あの曲を歌いながらこのブログを書いている
ヒマラヤほと”の…
ミサイルほと”の…
「家族」
男にとって
それこそが全てのエネルギーの源なんやね
疲れていようが
酔っ払っていようが
4000回転になることが出来る
回り続けよう ここて”手をつなぎ
回り続けよう ここて”キスをして
まず結婚やね
ブルーハートやね
続く
子がいるということは
こういうことやねんね
へっぽこなところを見せられない
縮図
友達が生けた右のお花と、私の生けた左のお花
花材は一緒
花器も一緒
掛かった時間も一緒
だけど、出来上がりは全然違う
生き物だから
植物の姿かたちは同じじゃないにしても
何の花を主にするか
どの場所に配置するか
どの長さに切るか
全部使うのか残すのか
そんな一本一本の積み重ねが
一手一手が
最終的な形を決める
毎回同じテイストになると分かっていても
自然と同じ場所に手が伸びて
今回こそは、と意気込んでも
気づくといつもと同じ場所に刺さっているお花
そもそも、変えようという意識さえ忘れ去ってて
出来上がってから
またか、となったり
自分で手を伸ばして、自分で選んだ結果が
形になる
それ以上でも、それ以下でもない
人生だあね
友達は2週連続で先生の
あら、いいじゃない賞を獲得
私は、ご無沙汰だけど
人生の
あら、いいじゃない賞も
獲れるといいよね
人に歴史あり
つづく
ボーダレス
ある人から聞いた
ザ・現代という
フェイスブック活用方法
就職面接の最後の方の採用を決めるとき
同じような学生ばかりで
これ!君!という決め手がなく
さて、誰にしよう・・となった時
フェイスブック検索という手段が用いられるらしい。
アップしてる内容、友達の数、友達のテイスト、写真などなどをチェックして
それを見て判断するんだと
しかも、それを逆手にとって
学生たち向けに
採用されるためのフェイスブックの使用方法
みたいなセミナーも開催されていて
友達は何人以上とか、行きたい業界に関係するニュースを流すとか
写真をアップするとか
いいイメージづくりの
まさに虚像作りをサポートしてくれる。
ワーオ。ナントデモナルヨ。
コワイヨノナカ。
何か新しい流行が生まれると
それに付随するサービスとか、アクセサリが発生するのは
当たり前だけど
何か、
イタチゴッコで、いったいぜんたい真実はいずこ・・・
黒髪、リクルートスーツ、ダサいけど歩きやすいくつ、履歴書
言ってみれば、それだって本来の自分じゃないし
型どおりの虚像だし
採用されるが勝ち、入らなきゃ力を発揮しようがない
もちろん、その通り。
逆にそこまでして就活に望む、という気概と気合だけで
就職できそうな気もするけど
目の前の本人を見ることができない会社と
虚像の自分でも認められればいいという若者
何か、どうなの
不特定多数の人に情報をさらす怖さ
顔見知りの人に情報をさらす怖さ
知ろうと思えば、知ることができる、という状況
勝手な先入観やイメージを持たれるという心地悪さ
でも、自分から発信もしていて
共有、共感もしたい、してほしい
という矛盾
現代はややこしすぎる
便利だけど
やっぱし怖くない?
本当の自分って?
つづく
