石川県の被災地の現場、陸路がかなり閉ざされていて、食糧も支援物資もなかなか届かない状態が続いている様子。

タレントの紗栄子氏が、自身で立ち上げた
Think The DAY
という団体で、トラック6台、乗用車2台分の支援物資を現地へ直接届けている。




もちろん、許可を得ての現地入り。

以前から思っていたが、この方は、こういった支援等の方面で本当に素晴らしいし活動をするし、的を外さない。

人の痛みが解る人なのだろうな、と思う。

 



紗栄子氏instagramより↓

現時点での具体的な状況が報告されている。






そうそう、話は変わるけど、
岸田が先日、
「40億円を予算として出す」
ということを発言して、私を含め多くの国民が「少なすぎ!」と声をあげた。


が、、一方で、
「これはプッシュ型の支援だから、トータルではもっと出す。
40億円だけではないので、これを批判するのは筋違い」

という意見を出している人もちらほら見掛ける。


う~~~ん
こういった人は、間違いなく災害ボランティアなど、一度もしてきては無いのではなかろうか。。

または、災害ボランティアをしてきて、様々な様子を見聞きしながらも、実はその真意の部分を何ひとつ見聞きしてこなかった人ではなかろうか。

一度でも被災地入りして現地で被災者の多くと話を真に聞かせて貰うと、こんな机上論だけの薄っぺらい発言は出来ない筈である。



先日、岸田首相がYouTube動画に出演し、そのことについて話していた。
その動画がこちら↓(34分13秒の動画)

 

 



動画も見たが、、、私はやはり違和感しか感じなかった。

何故、最初の予算がこんなにも少ないのだろうか???
やはり、あまりにも不自然なのである。



ちょっと例えてみるので、考えてみてほしい。


一軒の家を建てるとする。
現実上ではないが、話の都合上、国がそのすべての資金を出すとしての話をする。


一軒の家を建てるのに、国から最初に出された予算がたったの40万円だったとする。
40万円など、当然とても足りない。


しかし、国の言い分は
まずは40万円。それ以外の必要となった分は、その都度プッシュ型で追加で出していく。
とのこと。


しかし、この追加の資金を出して貰う場合、必ず追加の分の申請を出して承認されなければならない。
(東日本大震災の時は「プッシュ型」ではなかったが、追加の資金が必要となった場合、日本政府は必ずこの対応をする)
ただ、ひとつの審査が終わり承認されるまで、平均して、最低半年はかかる。
(東日本大震災の時はこれ以上掛かったケースが多かった)



必要となる費用は様々である。

  • その土地を購入するための資金。
  • 実際に家を建てるための資金。
  • それ以外の様々な資金。

等が必要になり、今の時点ではその合計など確実な数字は出せない。


しかし、国が審査し承認を降ろすのは、「確実に出せる数字」に対してだけである。


この場合、まず、家を建てる土地から探さなくてはならない。
見つけたら、まず、土地の資金から申請である。

土地の申請が降りないうちに、家を建てる話を進める訳にはいかない。

半年後、ようやく土地の申請が承認され、次は建築業者を探さなくてはならない。
これもまた同じように申請承認まで数ヶ月が掛かる。。。
この待っている間も、何も具体的な計画すら立てられない。


果たして、、、こんな状況で、一軒の家が建つのはいつになるのであろうか???
何年掛かるのであろうか???



逆に、一番最初の予算の段階で、
4千万円の予算を出す。それ以上の必要となった分は、その都度プッシュ型で追加で出していく
とした場合、「40万円」に比べ、どれだけ話が早く進むであろうか。

最初から、土地もそこに建てる家も、その予算内でかなり具体的に設定出来て、具体的に土地購入も建設も進められる筈である。


日本政府の承認をその都度ひとつひとつ待たされるだけで、動きも何の計画も立てられずにいる状態より、当然ではあるが圧倒的に一軒の家の建設完成までのスピードは、格段に早い筈である。



東日本大震災の時、私も支援活動で幾度も被災地に行ってきたが、被災者の多くが口を揃えて日本政府の対応の遅さ、政治家の無能さに対して激しく文句を言っていた。

東日本大震災時の日本政府の対応でひとつとして成功したものはないのである。
実際に現地を多く見てきた私から言わせれば、東日本大震災時の日本政府の対応は、そのすべてが大失敗である!!




こういった大災害時に、最初に出す予算は、絶対に必要となる範囲で最大限のものを出し、
”その範囲内では可能な限り話を進めよ!”
”具体的な方策はそれぞれの自治体に任せる!”
という方式でないと絶対にいけないのである。



それを、小出しに小出しにと予算をケチって、その度に国が介入して審査が入り、その審査ごとに何ヶ月も時間が掛かったしまうとなると、復興が完全に止まってしまうのである。


事実、私が3.11の復興支援で行った被災地の多くの被災者の多くが口を揃えて、
「もし、国がもっと早い対応をしてくれたのなら、震災の半年後までには相当片付けられた筈!」
と憤っていた。

被災者の多くが、実際に動こうとしていても、
「許可が出ずに動けない」
という状況がかなり長く続いていたのである。

しかし、被災者も人間であり、その日の暮らしをしていかなくてはならない。
待たされている内に、ひとり、またひとりと長年住み慣れた故郷を離れて、新たな地で新たな暮らしを始めざるを得なかった被災者も非常に多かったとのことである。

一度去って新たな生活をし始めた人を、また故郷に呼び戻すことは極めて難しい。

そいった意味では、東日本大震災では、その復興については、完全に当時に日本政府による人災の部分も大きかったと私は思っている。



今、岸田がやとうとしている、たったの
「47億4000万円の予算」
は、また東日本大震災での大失敗をまた繰り返そうとしているのである!
令和5年度の予算で予備費が4600億円ほど残っているにも拘わらずである!

他国に対しては、国民に何ひとつ話もせずに何千億円も即決で出しているにも拘わらずである!




私は、この岸田首相の能登半島の震災における、最初に「47億4000万円の予算」での対応は絶対に間違っていると、今でも思う!




それともうひとつ、岸田は動画で「リエゾン」という耳慣れない言葉を発した。


具体的に言うと、

今回の被災地である石川県(石川県庁)に対して、
中央省庁(内閣府、総務省、法務省、外務省、・・・の各府省)からそれぞれ石川県庁へ要員を送り込み、現地のニーズを把握し、国と連携しながらも、送り込んだ要員が自ら判断出来るというシステムである。

一方、石川県内の市町村に対しても同じくそれぞれの要員を送り込み、
(市町村の職員も被災者の為)彼らの仕事を支援し、現地のニーズを把握しながらも、
こちらも送り込んだ要員自ら判断出来る
システムである。

というのだ!


これは、危険である!!!
とんでもない話である!!!




同じ日本でも、現地のことは、現地の人にしか解らない部分は非常に多い。

そこによそ者が入り込んで、勝手に判断まで出来る権限など与えてしまうと、勝手に現地で長年培ってきたものを破壊してしまう危険もある!
ここは、同じ日本でも非常に注意しなくてはならない!!




しかし、何故、岸田首相は急にこんなことを言い出したのであろうか???


もう↑の動画で時折ニヤついている顔を見れば、答えは自ずと分かってくる。





この震災を利用して、自民党の憲法改正案に盛り込んである「緊急事態条項」を確実に制定する理由を作りたい肚なのではなかろうか??


つまり、
「緊急事態が発せられると、国がすべての県、市町村に対して命令する権限を持つこと」
があるが、今、この能登半島の震災でそれを実行し、「成功事例」としての証拠を作ろうとしているのではなかろうか!


恐らく、この「リエゾン」と岸田が呼んだ、
今回は石川県へ対しての国からの要員の送り込み作戦が、たとえ「大不評」、世間的には「大失敗」に終わったとしても、自民党は「大成功だった!」と言う筈である。

そして、それを緊急事態時の成功事例として、改憲の「緊急事態条項」を確実に盛り込む理由としてくる筈である!!



石川県の県庁職員の皆様!
石川県の市町村の職員の皆様!
そして、石川県に住む県民の皆様!!

声をあげて追い返して下さい!!!



現地石川県のことは、現地である石川県の人が判断するものです!!

国(霞ヶ関)から派遣されたよそ者に現地石川県のことを判断させる権限など、持たせては絶対にいけません!!

その権限は絶対に譲ってはいけません!!!


宜しくお願いします!





本当に、岸田は、火事場泥棒そのものである!

被災地のことなど全く気にならないばかりか、被災を政治利用することしか考えていないのである。

だから先日も、「地震対応は私が陣頭指揮をとる」と言いながら、その足で経団連はじめとする新年会へ参加出来るのであろうと思う。
国民の命よりも、企業献金の方が遥かに大切なのだから、こんな行動が取れるのだと思う。




ついでに、動画でも終始ニヤついていたのも、自民党の裏金疑惑からも国民の目が背けられるという薄汚れた思惑も感じ取れるし。


ちょっと、本当に岸田文雄氏は、総理どころか政治の世界から追い出さなくてはならないと思う。



本当に、今年に入ってのブログは愚痴ばっかりで、、、申し訳ないです。


しかし、、これは注意喚起しないと、あまりにも危険なことが立て続けに起きてくるので。。。



では。