『青の炎』作者の貴志祐介さんのデビュー作?
1996年に第三回日本ホラー小説大賞に入選?した作品です。
情報不確かでごめんなさい。
内容
主人公は加茂由香里。人の強い感情を読み取ることができるエンパスという能力を持つ主人公は、その能力を生かして阪神大震災後、ボランティアとして被災者のカウンセリング・・・心のケアをしていた。その中で、森谷千尋という中学生の少女に出会う。エンパスで感情を読み取ることのできる由香里は、千尋の中に複数の人格が同居していることを知る。多重人格者である千尋を気にかけ、彼女の中の十二人の人格と話し、打ち解けていく。しかし、十三番目の人格である磯良はその存在だけで身も凍る思いがする。
由香里は千尋の学校のカウンセラーで由香里以外に千尋の多重人格に気付いている野村先生と協力し、千尋の人格統合を目指す。
千尋には5歳の時に両親を亡くし、その際体外離脱を経験した。このことに興味を持ったとある研究者弥生は、阪神大震災で死亡していたが、死亡したときの状態は全裸で薬品が髪に付着していた。
弥生を探して大学を訪れた由香里は弥生の研究パートナーである真部に出会う。そして、由香里は弥生と真部が幽体離脱について研究していて、弥生が死んだ時、弥生が幽体離脱実験の最中であったと知る。弥生についていた薬品は幽体離脱実験の道具ISOLATION TANKだった。
同じころ、千尋の周りで不審死が相次いでいた。千尋を虐待していた叔父、体罰を与えた先生、千尋をいじめた生徒3人・・・。そして、由香里はエンパスによって磯良が体外に行くことができると知る。そして、磯良が弥生であるという仮説を立てる。
弥生は真部を愛していたが、その思いは一方的であった。そして、幽体離脱実験中に地震が起き、空の肉体がISOLATION TANKに沈まないように支えていた真部は彼女が戻るのを待たずに逃げる。元の体が死に戻る場所をなくした弥生は、何人もの人格が存在する千尋の中に入ることに成功する。
真部を愛し始めていた由香里は、磯良と弥生の関係に気付いたが、千尋が失踪。磯良が真部を殺すのを阻止しようと真部とともに由香里は千尋を探し出した。しかし、真部は弥生を残して逃げた罪悪感から、弥生に自分の中に入るように言い、弥生が真部の中に入るとそのまま自殺する。
残った千尋の中には恐怖や混乱から200以上の人格が存在してしまっていたが、新しい人格憧子によって統一されていっていた。しかし、エンパスである由香里だけに聞こえた声は、憧子は磯良のできた体外離脱の力を受け継いでおり、自分に都合の悪い人格を殺しているという事実を伝えるものだった。
感想
この十三番目の人格のISOLAという名前がISORAではないのは、幽体離脱実験道具のISOLATION TANKに由来してて、磯良という名前は雨月物語の吉備津の釜の怨霊磯良に由来している。
エンパスという能力、人の心が読めるのいいなぁなんて思ったけど、やっぱりいらないです。
知らなくていいことってあるし、かならずしも良いことばかりじゃないし、むしろ嫌な思いすることが多い。
磯良の存在が出てきてからはなんか得体の知れないものへの恐怖がこっちにも伝わってきて、一気に読んでしまった。
しかも、途中までは真部と由香里が磯良の怒りを治めて人格が統合されて、由香里と真部がくっつくハッピーエンドになるかと思ったけど、そこはホラー小説。そんなうまくは行かないですよね。まさかの真部と弥生が一緒になって死んじゃうし、千尋の中の新しい人格の憧子は磯良の人格を引き継いだ体外離脱を可能とし、殺人を何も感じずにやってのけるだった。もし、うまく統合されてもきっと千尋って人格じゃなくて憧子が残っちゃうんじゃないか、憧子が残った場合、今でもそうだけど、完全なる殺人鬼が誕生する。っていう、この後味の悪い、ゾクゾクする感じ。
結構厚めの文庫本って感じだけど、さらっと一気に読み切ってしまえる量です。
でもホラーはやっぱりあんまり好きじゃない。
おかげで一昨日は寝付けなくて、でも暗いのがまたこわくて(笑)ipodで嵐のPVガンガン見て過ごしました(笑)
でもおもしろいし、学園祭のお化け屋敷で号泣できるあたしが読めたのでホラー苦手さんでもいけるんじゃないでしょうか?分かんないけど。
でもおススメです。
青の炎とは全く違った感じで!