■勝汰章の著作刊行本
「笑顔になるための246のことば」
悲しみを乗り越える時に・・・
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日本と違って、セブ市内を抜けると、完全に暗闇の道になっていた。多分、行く手の右には、昼間なら広大な海が見えるのであろう。さらに・・・真っ暗な道を走る。
皆、無言である。が、10分も走ったところで、岩崎弁護士は、眠ってしまったようだ。
大きないびきをかいている。
こんな時に、眠ることができる神経の太さがないと、弁護士という職業にはなれないのではないかと思った。
30分も走ったであろうか・・・
車の中の無線から、金田純一郎と思われる男が外出したという報告があり、刑事が尾行しているという。
金田純一郎だけが、ホテルを出たという。
このホテルには、裏口があるが、従業員専用ということで、一般客が出入りすることは出来ない。
出入りするためには、フロントの奥の事務所からでないと無理だという。
客は、フロントの前を通らないと外出が出来ない構造になっていた。
非常口もあるが、一箇所しかない。そこにも、刑事が張り込んでいた。
僕たちの乗った車は、スピードを上げた。まるで、高速道路のようだ。
信号も何もない暗い道だ・・・・ただ、ひたすら走る・・・
岩崎弁護士は・・・ひたすら・・・眠る・・・いびきの音が・・・リズミカルなのを笑ってしまった。
新しい情報がもたらされた。
金田純一郎は、レンタカーに乗り、ホテルを出てセブ市方面へ向かっているという。
とすると、僕たちの車とすれ違う可能性が出てきた。
僕たちの車は、ホテルまで10分のところにいたのだ。
「大越さん・・・白い、カローラでしたよね?」と、僕が聞くと。
「はい、白いセダンです。しかし、対向から来ても、ヘッドライトしか分かりません。すれ違った瞬間に分かると思います。もし、すれ違ったならUターンして追いかけますか?」
「そうですね・・・ダナオ署の車も尾行しているから、逃がすことはないですよね?」
「えぇ・・・日本人には負けませんよ・・・私たちには土地勘がありますから・・・」と、運転している刑事が言ったようであった。
すると、新しい連絡が入った。
金田純一郎の乗っている車を見失ったということである。
何でも海岸線の道をそれて、海のほうへ向かったのであるが、その林の中で見失ったという。
確かに、暗闇であるが、車のライトを見ていたなら見失うことはないと思う。
僕たちの車ともすれ違っていない。ということは・・・どこに行ってしまったのであろうか?
ダナオ署の刑事たちは、必死で探しているという。10分が経過した。
僕たちの車は、ホテルに着いてしまった。
純一郎は、どこに行ってしまったのか?
大越刑事からの依頼で、海岸線の道沿いには検問がしかれた。
ホテルに着くと、ホテルのはからいで部屋を準備してくれることになった。
それにしても、金田純一郎は、どこに行ってしまったのだろうか?
ダナオ署の車が尾行していることに気づかれてしまったのだろうか?