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ゴミ出し・・・指定の場所に置いて下さい。毎日収集します。分別の必要はありません。


ゴミの袋は街のスーパー等で住民カードを提示すれば無料で貰えます。


大型ゴミ・・・役場に電話して下さい。どんなものでも無料で引き取ります。


光熱関係・・・水道料金は無料。電気とガスは基本料金のみ(月額千円ずつ)


電話・・・各家庭でご負担下さい。携帯電話も同じ。


街役場の中の施設・・・スポーツセンター、図書館は無料。


街の運営している福利厚生施設・・・全国に十カ所の温泉旅館は無料。


二十才、三十才、四十才になった方には、記念として百万円を贈呈します。


・・・・

というのが概要であった。




こんなに素晴らしい街はない。




何度読み返してみても同じであった。これは現実なのであろうか?


現実だとしたなら、こんなにも素晴らしい街に越してきたことを神様に感謝する。



次の店は、歩くこと十五分のところにあった。



さっきとは違って、居酒屋のような感じの店であった。



戸を開けると、中から大きな声がした「いらっしゃいませ・・・」


「募集を聞いて来たのですが・・・」


「あぁ、山田さんね?まぁ、座って下さい」と、五十才ぐらいの女の人が笑顔で迎えた。


「いつから働けるの?」さっきの店と同じ質問だ。


「街の小冊子の条件でしょうか?」


「そうね、あなたは若いから、全ての金額に十万円上乗せでどう?」


「えっ・・・それでいいのですか?」


「それでいいなら、今日からでも働いて欲しいのよ。先日、一人辞めたから・・・」


辞めた? こんなに良い条件の店を辞めたのか?




病気が何かかもしれない?こんなに好条件の店を辞めるということは理解できない。


それとも、他にもっと条件の良い店があるのだろうか?


僕は、疑問を持って尋ねてみた。



「何で辞めたのですか?」


「独立したのよ。だから・・・」


「独立・・・ということは、店を開店したということですか?」


「そうよ、それが何か?素晴らしいことじゃないのよ。皆が幸せになれるのなら・・・それはいいけど、うちで働いてくれるの?今夜は宴会があるから忙しいのよ。どう?」


と、何やら懇願しているようにも思えた。




「はい、今日からお願いします」と、言ってしまっていた。


一度、アパートに帰ってから来ますと言うと、今から働いて欲しいと言う。

午後の三時になっていた。


一通り店の中のことを教えてもらったのであるが、僕が以前経営していた店と似たようなところが多くて覚えるのには時間はかからない。


簡単な料理を作って味見してもらったのであるが問題はないという。


この店の屋号は、幸福屋という。基本は居酒屋であるが、昼間はランチも出している。


席数は三十席。この女が主人で娘と他に社員が働いている。


娘は、二十六才で独身。もう一人は五十才過ぎの男だ。


二人とも料理は不得手らしくて困っていという。


この女主人は、幸田美鈴、娘は美幸。男は永山一郎。



僕の一日目が始まっていた。



こんなに素晴らしい街で、こんなに高給を貰えるということが嘘のようであった。



その夜、五時から宴会が始まった。


近くの建築会社の社員の親睦会ということらしい。


若い社長と若い従業員の十六名であった。


僕は料理を作りながら、ふと、一つの疑問を持った。


こんな高給を支払っても店を経営できるのであろうか?



さらに、今気づいたことがある。それは、僕の住むことになった乙女荘も家賃が異常に安いということだ。六畳と三畳の部屋と台所で月に二万円で管理費もない。



ましてや、礼金も敷金もなかった。唯一必要なのは、不動産屋への手数料だけだ。



あの時は、とにかく安いということで決めたのだが、今思うと、納得するところがある。



この街は、役場からの支援という何かがあるのではないか?


そうでなければ、今の日本において、こんなことが出来ることはない。



それにしても、不思議なことはあるが素晴らしい街だと思った。




この街なら新しい人生をやり直せる気がしていた。










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「いえ、募集内容を聞きたいのですが? 給料とか・・仕事時間とか?」


「えっ、何も聞いていないのですか?おかしいなぁ・・・」と、不思議そうな顔をした。


「あのぅ・・・聞いていないのですが?どういうことでしょうか?」


「そうですか?もしかしたなら最近来られたのですよね?」


「一昨日ですが・・・」


「小冊子を読んでいないのですね?」と、言う。



また、小冊子だ。この街のことは小冊子に書かれているということは知っているが、仕事についてもそうなのか?



「すいません、今日貰ったものですから読んでいないのです」


「そうでしょうね。仕方ないですね。そういうことなら説明します。時間は朝の九時から夜の八時までで、昼休みは三時間あります。休みの日は日曜日です。盆と正月は不定期です。給料は、見習い期間の一カ月は三十万円。正式採用で五十万円です。その他の委細については折々決めていくということです。あっ、それとボーナスというシステムはありませんが、年末に一回、百万円を支払います。そういうことですが、いいですか?」



何? 耳を疑った。僕の聞き間違いなのか?




何なのだ、こんな飲食店でこんなにも高給なのか?




「私の聞き間違いではないでしょうか? そんなに高い給料ですか?」


「高い? この街は、それが普通ですよ。それ以下はありません。街の条例で決められているのです。小冊子には書いてありますよ。最初は申し訳ないと思っていますが、半年後からは月に七十万円になります。ここで働いてくれませんか?二年目以降は年末の百万円も百五十万円になりますが・・・」


「私をからかっているのですか? そんなに高い給料を払えるはずはない。ましてや、この店のメニューの値段は、五百円から高くても千円ですよ。からかうのは止めて下さい」


「全ては街の決まりごとです。そう言うのなら仕方がありませんね。私のことが信用できないのなら・・・残念ですが・・・縁がなかったということで」


と、悲しそうな顔で店の奥に入っていってしまった。




僕は、こんなひどいからかわれ方をしたことはない。その店を出て小冊子に載っているということで、小冊子を開いてみた。


仕事・求人という項目のページを開いてみた。



そこには・・・




この街の決まりごと・・・


全ての働きたい住民は正社員として採用します。


見習い期間は一カ月となります。


最低給料(見習い)三十万円以上。正社員は五十万円以上。


年末の褒賞金は、最低百万円。二年目以降は、百五十万円以上とします。


仕事開始時間は、午前九時から午後八時までの間とします。


上記基準を守って楽しく仕事をして下さるようにお願いします。



詳しいことは求人係まで。




僕は目を疑った。こんな決まりがあるのだ。言葉を失うというよりも思考能力がなくなっている。この街は、そんなにも素晴らしい街なのだろうか?




僕は次の店に行く前に小冊子を全て読んでみたいという気持ちになった。


普通は、そのような小冊子なんかを見ることはない。



しかし、この街は何かが違う?










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昨今の個人情報保護法案で日本の至るところで混乱が発生しているということは聞いているが、この街もそうなのだろうか?


それと、さっきの女の言ったことは間違いなのだろうか?しかし、そんなふうには見えなかった。



そして、僕は求人係へ行った。年のころなら僕と同じぐらいの綺麗な女性が対応してくれた。この役場の女性は皆綺麗な人ばかりだ、何人かの女職員を見たが皆綺麗だ。


今まで住んだ地域の中では、とび抜けて美しい女職員が多いと感じた。


それだけでも何か心が和む感覚になる。



「すいません、仕事を探しているのですが?」


「はい、この書類に履歴や資格がありましたら書いて下さい」と、簡単な書類を渡された。


異常なくらいに簡単な書類だ。住民登録カードの番号、それと過去の履歴と資格だけだ。


資格のところには、調理師資格を持っているということを書いた。



「少し待って下さいね」と、何やらパソコンに打ち込んでいる。


「山田茂さんですね。調理師ということですが、飲食関係でいいですか?」


僕は、それでいいですと頷いた。


「それでは、椅子にかけてお待ち下さい。確認してみますので・・・」

と、大きな愛くるしい目で見た。


一分もたったであろうか、山田さんと呼ばれ、二軒の店が募集しているという。



どちらの店も社員ということだ。



そのどちらも和食の店であり調理師が必要だということだ。


「どちらの店でも結構ですが、どちらがいいですか?」


どちらがいいと言われても見たこともないし、行ったこともない。


ましてや、店の名前も知らないし給料体系すらも教えられていない。


そんなに簡単に決めることはできないと告げると、怪訝そうな顔をした。



何故? 普通なら誰でも一度ぐらいは行ってみて雰囲気とかを見てみたいと思うだろう。



「珍しい方ですね・・・ウフフ・・・心配なら行ってみて下さいね。どちらの店も良い店だと思いますよ。お店の地図を渡しますから・・・行けば分かりますよ。ご苦労様」



と、二軒の店の地図をくれた。



こんな形でこの街の人は仕事を決めているのだろうか?



ある意味において、不親切ではないか?人の一生を左右するかもしれないのに・・・



僕は、その地図を持って店を探した。一軒の店は街役場の近くにあった。


まず、そこから訪問することにした。歴史のありそうな店構えの瀟洒な和風の店だ。



ここは、正社員を募集しているという。


店の戸を開け、店員らしき中年の女を見つけて。


「すいません・・・役場からの紹介ですが?」と、声をかける。


店の中には数人の若い男と女が食事をしていた。丁度、昼どきなのだ。


「はい、ちょっと待って下さいね。店長に話してきますから・・・」


店内には歴史のある店らしく古びた置物や掛け軸が飾ってある。


和食と言っても、純粋な和食の店ではなくて洋食のメニューも短冊に書いてあった。



そして、年のころなら四十才ぐらいの店長が出てきた。



「山田茂さんですよね?聞いていますよ。で、いつから働けますか?」



何だ。もう連絡が入っていたのか?しかし、働くなんて何も言っていない。











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「いえ、丁度寄付の時間に別の用事で来たものですから・・・」


「・・・そうですか、やっと僕も寄付することが出来ましたよ。これで当分は安心して暮らすことが出来ますよ・・・良かった・・・」と、ニヤリと笑った。



確かに、他の寄付をしている人たちは、年のころなら四十才台が多いと思う。


その中にいて彼は若い。しかし、高齢の人は全くと言っていいほど見当たらなかった。


普通に寄付するという人は、僕の常識としては高齢の人が多いのではないのか?


せっかくのチャンスだから、彼に尋ねてみた。



「お若いのに凄いですね?引っ越してきたばかりですから・・・何も知りませんが、寄付すると良いことがあるのですよね?」


「・・・来たばかり?いずれ分かる時が来ると思いますよ。そうですか、ようこそ、この街へ・・・では・・・」と、言い残して別の椅子のほうへ歩いていった。



僕は、何か聞いてはいけないことを聞いたのだろうか?確かに、さっきの女は聞いてはいけないと言っていたが・・・



でも、皆がその寄付で幸せになるということは間違いないのだろう?



小冊子を開いてみると、ページの最後に寄付についてのことが書かれていた。


その内容を要約すると・・・



寄付について・・・この街の住民なら毎月十五日の午前十一時より寄付を受付けます。



寄付の金額については自由です。当日は住民登録カードを必ずお持ち下さい。



この寄付は、この街を良くするためにお願いしているものです。



ただ、それだけが書かれていて、詳しいことは住民係にお問合せ下さい・・・と。




なんだ、それだけなのか?これじゃあ何も分からないではないか?



僕は、好奇心のおもむくままに住民係の受付に向かった。



「あのぅ、寄付について聞きたいのですが?」と、尋ねると、運良く、さっきの住民係の女が振り向いた。


「あらっ、さっきの方ね。寄付についてですか?」


「はい、小冊子には詳しく書かれていないので説明してもらえますか?」


「そうね、簡単に言うと住民のための互助会のようなものです。助け合いですよ。街の財政だけでは苦しいこともありますから助け合いなのです。本当にこの街の人は優しい人ばかりです。この街を心から愛してくれる人たちです。そういう人が寄付してくれるのです」


「ですから、寄付すると何かの特典があると・・・」少し苛立ちながら尋ねた。


「勿論、寄付した方には特典があるのです。それはこの街の街長が決めたのです。以前は、本当のボランティアだけでしたが数年前から特典をつけるということになったのです」


「・・・特典とは何ですか?」特典を聞きたいのだ。何故、教えないのか・・・


「それは、個人情報に関係しますから教えることは出来ません。一人一人で違いますから・・」その女の顔が、さっきの優しい顔から一転して曇ったように見えた。


「個人情報?でも、特典が分からないと意味がないじゃないですか?」


「ですから、個人情報です。特典も個人情報なのです。特典目当てで寄付されても困るのです。心からこの街を愛する気持ちが大事なのです。転入されたばかりの方には理解出来ないかもしれませんが、これ以上お話しすることは出来ません」


「寄付の一番から十番の方には別の特典があると聞いたのですが?」


「誰がそんなことを言ったのですか?そんなことはありません。聞き間違いじゃないですか?変な噂を流さないで下さい。皆、安心して暮らすことだけを思っているのです。そんないい加減な言葉は謹んで下さい。確か、山田さんと言いましたね。これから、この街に住むのですから余計な噂話は無視して下さい。今後は役場に聞いて下さるように・・・」と、そそくさと奥に行ってしまった。




何なんだ?あの態度は・・・何かがおかしい?










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「私が先だ・・・私の番だ・・」


「いや、君じゃない。私が早く来ていた」


「私だ・・・順番を守ってくれ・・・」



僕は、何が何だか分からない。近くにいた女性に尋ねてみた。



「あらっ、あなたは初めてなの?知らないのね?」


「はい・・・」


「これはね。寄付の順番なのよ。街に寄付したいという人なのよ」


「寄付ですか?何で順番なのですか?」


「今日は寄付の日なのよ。午後の十一時から・・・だから、順番なのよ。早く寄付するといいことがあるのよ。だから、順番と言って騒いでいるの。いつもこうなんだから」


と、微笑みながら僕を見た。



何なのだ?寄付する順番が早いといいことがあるのか?



「寄付したらいいことって何ですか?でも、順番は関係ないのでは?」


「本当に知らないのね?」と、その女性も列に並んだ。



しばらくすると、さっきの騒然とした雰囲気は一変し静かになっていた。


みんなが一列に並んでいる。そして無言になった。




すると、何やら係りの男性がその列に向かって話し始めた。



「本日は忙しいところご苦労様です。では、これから寄付を受付けます。いつもと同じように、指定した袋の中に寄付を入れて下さい。必ず、寄付する方の住民カードも忘れずに入れて下さい。寄付が終わった方は、後で住民カードをお返ししますから、必ず、受け取ってからお帰り下さい。では、最初の方からどうぞ・・・」



並んでいた人たちは、整然として袋を箱の中に入れている。


さっきの殺伐とした雰囲気は微塵もない。



僕は、その光景に驚きというよりも何か肌寒い感じを覚えた。



一体、この寄付というものは何なのだろう?




すると、さっきの女性が僕の傍にやってきた。



「あのね。寄付すると、住民カードの限度額が増えるのよ。最初は百万円なのは知っているわよね?」


「それは知っています。でも・・・どうして増えるのですか?それと、どれぐらい寄付したら増えるのですか?」


「それは誰にも秘密なのよ。一つだけ間違いないのは、一番から十番までの人には別の特典もあるのよ。だから、最初は言い争いになったりするの。その特典というのは何なのかは誰も教えてくれないし、誰にも聞いてはいけないのよ。役場の小冊子を見ていないの?」



僕は、小冊子を貰ったのであるが、目を通していなかった。



それにしても、不思議な街だ。



寄付の時間は、滞ることなく終わった。終わった人の顔を見ると、皆、すがすがしく安心したようにも見える。その中に一人の若い男、年のころなら僕と同じぐらいではないだろうか?が、僕の横に来て話しかけた。




「お若いですね?あなたも寄付ですか?」









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広くて大きな道を駅のほうに歩いてみた。この街にやって来て、まだ、2日しかたっていないので、どこに何があるのかは知らない。ただ、小さな駅の傍には、定食屋と小さなスーパーマーケットがある。



書店というものはないのだろうか?僕は、すれ違った若い女の人に聞いてみた。



「このあたりに本屋さんはないですか?」


「こんにちは。本屋さんなら駅の向こう側にありますよ」


「駅の向こうですか?ありがとうございます」と、頭を下げると


「お元気で・・・さようなら」と、笑顔で会釈した。



何だ?いきなり聞いた見ず知らずの女から、お元気で?・・・何か違和感がある。



それとも、この女は、そういう性格の人なのだろうか?



でも、そんな態度をされたなら、嫌がる人はいないだろう。しかし、不思議な女だった。




僕は、駅の向こう側に行くために、駅の傍の線路を渡ろうとしていた時である。



「こんにちは・・・すいません・・・この踏み切りは危険ですから注意して下さい」


と、若い男の人が後ろから声をかけてきた。




「えっ、でも電車は来ていませんが?」と、言うと。


「いえ、警報機がないのです」



確かに、よく見ると警報機というものはない。車が一台しか通れない幅だが、線路の両方向を見ても直線であるし、駅の横なのであるから、誰が見ても安全だと思う。


「ありがとう・・・」と、会釈すると「お元気で・・・」と、歩いていった。


親切な人なのか? 何なのだろうかと思いながら駅の反対側に出た。


駅の反対側にも何軒かの店が並んでいる。その中に小さな本屋があった。


古びた木製の引き戸を開くと、中年の男の人が奥に座っていた。


「すいません。求職情報誌はありませんか?」と、尋ねると。


「いらっしゃい。仕事を探しているのですか?」


「はい、一昨日に越してきたものですから・・・」


「そうですか。求職情報誌はないのです。この街での仕事探しは、別の探し方でないと難しいと思いますよ」


「えっ、雑誌はないのですか?別の探し方?」


「えぇ、街役場の中に求人係がありますから、そこで探すしかないのです。役場が仕事を斡旋しているのです。この街の求人は全てそこだけなのですよ」


「そうですか、知りませんでした。しかし、この街はいい街ですね。信じられないことばかりですよ。みなさん良い人ですし、何か心が明るくなりますよ」


「みなさん、そう言いますね。私も長く住んでいますが、こんなに良い街はありませんよ。確かに、小さな街ですし、隣の街からもかなり離れていて孤立しているように見えますが、何の不便もなく暮らせるということが一番ですよ。あなたも元気で頑張って下さいね」



心の中が暖かくなる気がしていた。初めて会った人でも、こんなに優しく会話をしてくれる。この街に来て本当に良かったと思った。



また、街役場に戻ると、何やらホールが騒然としていた。一体何が起こったのだろうか?




十人ぐらいの人が大きな声で何か言い合いをしている。









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■□■ 無言の街  あなたも殺人者になれる街?

第一章 素晴らしい街

第二章 強引な結婚 

第三章 奇妙な体験

第四章 隠されたこと

第五章 意外な結末

この街は、悲しい人や寂しい人の集まる街。


どこの街でもない。あなたの住んでいる街の傍にあるのだ。


そして、この街で暮らし何らかの犯罪に手を染める。


犯罪とは無縁な人も、この街では必ず犯罪者になる。




幸せになるために犯罪者になる。

■第一章 素晴らしい街

転入ですね?と、住民票係の中年の小奇麗な女が僕の顔を見た。


「はい・・・これが転入届けですが・・・」


「えぇーと、薔薇町二―二十 乙女荘三号室  名前は・・・山田茂さん、三十一歳ですね?」


「そうです。大丈夫ですか?」と、僕は尋ねた。


「問題はありませんね。ここに名前を書いて印鑑を押して下さい。それで完了です」


と、転入許可の書類を差し出した。



「今、住民登録カードを作りますから、少し待っていて下さいね」

と、微笑みながら言う。



とても綺麗な人だ、昔は何とか小町?と呼ばれていたのかもしれない。


椅子に座り何気なくホールの中を見渡した。


色々とこの街のことについて張り紙がある。


中でも一番目についたのが、「ようこそ、幸せになるための街へ」と、大きく書かれた黄色の文字のポスターであった。そして、その中に「みんなで助け合って暮らせる街」とも書かれていた。




何だか優しい街なんだなと心の中から喜んだ。


今まで何度となく引越しをしているが、こんな言葉のポスターがある街に住んだことはない。



僕は、前の街で大きな借金を作ってしまった。


たいして力もないのに独立して居酒屋を作った。そこから僕の転落人生が始まった。


今思うと、少しぐらい接客と料理ができるぐらいで、独立して店舗を持つということは冒険以外の何ものでもなかったのだ。


案の定、半年もたたずに店を手放すことになり、多額の借金のために自己破産した。




そして、この街へたどり着いたのだ。





この街のことは何も知らない。知らない街だからこそ、新しい人生をやり直せると思った。




「山田さん・・・お待たせしました」と、女の呼ぶ声。


その女は、手に住民登録カードを持っていた。



すごい、何と金色のカードだ。まるで、信販会社のゴールドカードのようだ。


何やらコンピュータで検査するチップのようなものが入っているのだろうか?

表面には長細いシールが刻まれていた。



「このカードの説明をしますね。このカードは、住民票の取得には必要になります。また、このカードは、この街独特の使い方もあります。他の街などにはないメリットがあります。まず、この街の住民となった方には、このカードで百万円までの買い物ができます。勿論、後で支払いの必要はありません。百万円の全額を街が負担します。さらに、生命保険に入っていますから、怪我で五千万円まで。死亡の場合は、最高で三億円です。この街に住んでいる限り有効ですよ。他にも色々とありますが、経験していくと思います。それと、いつでもカードを携帯していて下さい。不携帯だと不便な時もありますから」と微笑んだ。



「本当ですか?信じられません。そんなことがあるなんて?」


「ほら、あそこにポスターがありますよ。ご覧になって下さい」


と、指差した。確かに、五千万円と三億円と書かれている。



その数字の横には、みんなのために、そしてこの街の発展のために・・・と。

一体もどういう街なのだ?僕は身震いしてしまった。



それを察知してか、その女は「信じられませんか?みなさん最初はそうですよ。でも、住んでみると、この街から引っ越す人は誰もいないということが分かりますよ」


と、今度は満面の笑みで答えた。




「引っ越す人がいない?そんなバカな?」


「本当ですよ。この街で安心して暮らして下さいね。ご苦労様でした」

と、僕にカードを手渡した。


それと、この街での生活全般についての小冊子もくれた。


僕にとっては何が何だか分からないことだらけだ。


街役場を出ると、僕は書店を探した。というのも、何かの仕事を見つけないといけない。


手持ちの資金も底をついていたのだ。


書店で求職情報誌を買わないといけないのだ。









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政府は、府知事を懸命に説得したのだが、大阪は日本国政府から独立宣言を行った。



続いて、他の府県からも同じような組織が立ち上がり、国内は大混乱となった。



野菜たちは、野菜の産地を偽装したりした企業の経営者のおなかの中に入り、暴れることで経営者たちは死ぬほどの苦痛を味わい。その企業から献金を受けていた議員にも同じような症状が発症した。どこの医大や研究機関でも原因は不明であり、中には苦痛のあまり自殺する人もいた。




野菜たちは、おなかの中で強力な悪性ウイルスとなり胃壁に食いついていたのだ。



野菜たちが自己でなくならない限り、この死ぬほどの痛みがなくなることはない。




企業経営者や議員の自殺が増え、国内の政治は大混乱になった。




一般人は、この混乱に乗じて略奪などを繰り返している。



警察の介入もできない。何故かというと、警官の半数も同じ症状なのだ。


勿論、自衛隊も同じであった。



国としての形は完全に消えてしまったのだ。





「おいおい。茶葉君。もういいかい?」


「こんなことになるとは予想していたが、思っていた以上だよ」


「食品を大事にしていないことは国が滅びるということだよ。人は食べないと生きていけない。しかし、その人にとって一番大事な食品を農薬づけにしたり、偽装したりしたら、こういうことになるということだ」


「ほら、キャベツ一個が五千円にもなったよ。野菜不足で国民はキレやすくなったから、暴動が起きているんだ。同盟国も何も手立てがないと思っているよ。巨大な北の国は北海道に食料支援として軍隊を派遣したし、日本が終わるのも時間の問題だな?」


「うん、核爆弾がなくても野菜がなくなったなら同じようなことが起きるということだ。人は食べ物がないと生きていけないということだ。こんな簡単なことを人は忘れている。俺たち食料品にも心というものがあるということを忘れていたんだ。それが人の驕りだ」


「あぁ・・・総理は辞職したが、次の総理になる人がいない。国会議員も半分以上が辞職しているし、各都道府県は独立宣言するし、殺人事件は数十倍になった」


「そろそろ終わるよ。この国が・・・」


「最期を見られることは至福の時だよ。あの国は、何事もなかったかのように相変わらずの野菜や茶葉を作っている。権力と軍事力があるということは安泰だというのかい?」


「残念なことだけど、そう思うしかないよ。日本という国は、実際は何もなかったということだ。国としての形にはなっていたが、国民が我慢していたということだよ。それが俺たちの逆襲で混乱し、国が滅びることになった。たかが、野菜・・・されど野菜。たかが、茶葉・・・されど茶葉ということだ。キャベツ君もご苦労様」


「いやいや、茶葉君のおかげでもあったよ。また、どこかの国で会えるといいな?」


「そんなに先のことではないと思うよ・・・」



日本国内は、同盟国や国際連合の介入で次第に安定していった。




独立した都道府県には、政府と同じ権限が与えられ、一つの国として認められた。



それから、数日後、臨時政府が結成され、国際連合の指名で外人の総理が選出された。




日本は終わり、新しい国の名前となった。




各都道府県は、米国と同じような州制となり独自に政治を行うことも可能となった。




「国民の皆様。私が新しい総理です。これからは国民が一致団結して新しい国を作りましょう。過去の教訓を忘れてはいけません。二度と同じ過ちを繰り返してはいけません。私が総理なのですから何の問題もないはずです。隠蔽や偽装のない素晴らしい国を作りましょう」



「おいおい。この総理の実家は天然水を販売しているらしいぞ?」


「天然水?」


「地下から汲み上げているということだが?」


「今度は大丈夫だよ?」



「そうかな?総理の出身国からの天然水がスーパーの店頭に並んでいるぞ」


「早いな・・・検査は?」


「ないらしい?総理だからだよ」


「また、忙しくなるかもしれないな?」

終わり



次回からは、無言の街 を公開します。


あなたも殺人者になれる街・・・・殺人がなけければ・・・









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「・・・魚だ・・・」


「総理、目から何かが出ていますが?」


「目?痛い・・・痛い・・・何だ?」


「総理、目から何か茶色いものが・・・茎のようなものが・・・」


「総理・・・」と、秘書官が目に手をやった。



「・・・茎です。茶葉の茎です・・・わぁ・・・目から・・・何本も・・・」



総理は、驚きと痛さで卒倒してしまった。



また、会見は大混乱になり、国民の知るところとなった。




「なぁ、これでいいかい?」


「隠し事は出来ないということだよ。これでこの国も終わる」


「また、終わるのかい?」


「そうだよ。キャベツ君よりも面白いかい?」


「いい勝負かもな?これからどうなるんだい?」


「さあな、この国はお茶が好きなんだよ。好きだから禁止されても隠れて輸入する。その輸入する茶葉には基準以上の農薬が使われている。そのことを知るべきだよ。人の口に入るものは信用してはいけないということだよ。俺たちは、本当に安心で美味しい形で飲んでほしいだけだ。その気持ちを台無しにするようなことは許せない」


「あの国やあの国にも抗議するのかい?」


「それはないだろう。この国は何も出来ないよ。静かに時が過ぎていくのを待つだけの国だよ。いつもそうさ・・・国民のことよりも自分の立場しか考えない」


「俺たちのやったことは何かの効果があったのかい?」


「あったと思いたいが?・・・」




政府は、また緊急会見を開いた。




政府の、いつも後手に回る対応に国民は驚き不安になり、お茶の業界には激震が走った。



「国民の皆様に謝ることがあります。皆様の不安をなくすために努力してまいりましたが、政府としては限界になりました。とにかく、お茶は飲まないで下さい。今、原因究明と解決に向けて対策チームを作りました。これで、完全に解決出来ると思います。国産のお茶は何の問題もありません。外国産のお茶だけです。また、奇病が発症した場合は、国が全面的に援助します。皆様、噂に惑わされないように冷静に行動して下さい」


「官房長官、総理の容態は?」


「目から茎が出ています。百本はあったと聞いています。しかし、もう、大丈夫です。茎の出ることはなくなりました」


「胃壁と目と、人によっては鼻からという人もいるようですが?」


「鼻?そんな報告は受けていない・・・あっ、あっ・・・鼻が変だ?」


「官房長官・・・鼻から・・・茎が・・・」



ついに、官房長官は鼻から茎が出てしまったのだ。



さらに、内閣の各大臣も目や鼻から茎が出ることになった。



そして、全員が緊急入院するという前代未聞の失態になったのだ。




「なぁ、これでいいか?」


「いいんじゃないか?でも、どうして茶葉が茎になるようなことになったのかという原因を知らせないといけないな?」


「最後の仕事をするとするか?」


「おいおい。茶葉君。派手にやっているな?」


「久しぶり、キャベツ君・・・もうそろそろいいかと思っているんだが?」


「結局、新しい総理になっても何も変わっていない。権力を握ると人は豹変するということだな。自分や自分の会社・家族が一番ということだよ。国民のことなんかは何とも思っていない。農薬づけの野菜や茶葉のことなんかより自己保身だ。こんな国ならなくてもいいと思うよ?」


「そうかもしれない。しかし、国民はどうなるんだ。一握りの権力者によって人生が変わってしまう。次の総理も同じかもしれないが期待している人もいるんだ。何十年も騙され続けてきても人は人を信用してしまう。バカな国民かもしれないが、それが普通の人だと思うよ」


「それにしても何十年もだよ。普通ならクーデターが起きたとしてもおかしくはない。他の国ならクーデターだ。国民の健康も考えていないし、税金の使い道も酷い。こんな国なら、あの国と同じだよ。俺たち食品がクーデターを起こしても何も変わらない。茶葉君・・・思いっきりやってみたらいいと思うよ。俺たちキャベツや他の野菜も協力するから・・・」



野菜たちや茶葉も、一致団結を確認した。



これから、この情けない国に仕置きをするしかないと思った。



「国民の皆様に緊急の提言があります」と、総理からだ。



「私の内閣は完全に崩壊しました。国民のための政治が出来ない状態です。そこで、内閣改造を行います。一度、総辞職して新たに内閣を作ります。国民の皆様には迷惑をかけておりますが、どうか、私を信用して着いてきてほしいのです。必ず、明日の見える国にします」



この放送が全国に流れたのだが、国民は誰も信用していない。



内閣や与党の支持率はゼロに近くなっていた。



そして、地方から大きな声があがり、民間の政治団体の組織が作られるようになった。



まず、財政的に最悪な大阪は、府知事が政府に対して反旗を翻し、国税を納めないという結論になった。府民の税金は半減し、府知事は総理のような権限を持った。









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「この国も隠すことが好きな国だ。どこの国も都合が悪いと何でも隠す。それにしても金元という記者は運が悪かったな?」


「そうだよ。裏で取引をすればよかったのに、テレビ放送の中で言うとは?」


「だから・・・」


「どこかの海の底かい?」


「だろうな?」




その後、総理は復帰したが、何か以前とは違う。



閣僚会議での会話だ。



「厚生労働大臣、その後の茶葉は何ともないか?」


「海外からの茶葉は前面禁止にしていますから、徐々に茎になるものは減っています」


「それならいいが?健康不安を訴える国民は?」


「今のところは報告されていません」


「そうか。外務大臣、あの国からは何か言ってきていないか?」


「はい、大使からも謝罪するように伝えていますし、特使として政務次官を送っています。特に何もないです」


「それならいいが?」


「総理、何か不安なことでもありますか?」


「えっ、いや、何もないが・・・俺と兄貴だけか?・・・」


「だと思います。他の報告はありません。たまたまではないでしょうか?」


「兄貴も復帰したが仕事にはついていない。怖くて仕事が出来ないらしい?私もお茶を飲むことは怖い。他のお茶屋では本当に俺の奇病はないのか?」


「報告されていません・・・」



胃壁に茎が刺さるという奇病は、総理と総理の兄貴だけの発症であったが、総理はそのことを心配していたのだ。



それ以後、決してお茶は飲まないと心に誓った。




しかし、国民には問題ないという発表をしている。何とも情けないというか困った国であった。




数日後、その不安が的中してしまうことが起きたのだ。




大手の貿易会社の社長が異常な腹痛を訴えて緊急入院した。



「何だ?これは・・・胃壁に・・・何かが刺さっている?」


「・・・何かの茎のようだ?」



このことは、マスコミの知ることとなり、各社は一斉に報道した。



胃壁に茶の茎が突き刺さる奇病・・・という題名であった。



この社長は、個人的にあの国から高級な茶葉を輸入していたのだ。



その後、続々と発症する人が増えていった。




海外からの茶葉の輸入禁止処置で、飲みたい人は個人輸入をしていたのだ。




政府としても看過することは出来なくなり、緊急の記者会見を開いた。


「全国の胃腸科には多数の患者が入院していますが、総理も同じ奇病ではなかったのですか?」


「・・・魚だ・・・骨だ・・・」


「このままなら患者も増えて死者も出るという噂になっていますが、政府としての見解は?」


「全国の医師会に通達を出している」


「もう、数百人にもなっているらしいのですが?」


「大丈夫だ・・・問題はない。俺も・・・」


「総理・・・やはり、総理も同じ奇病ということですね?」










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