映画好きな皆様こんばんは。
アクション映画とホラー映画をこよなく愛してはや40年。いわしでございます。
毎月更新と意気込んでいながらネタ探しと仕事でコロナ自粛する間もなくバタバタしていましたらちょっと間が開いてしまいましたワタクシいわしの個人的見解と鑑賞記録からなるコラムシリーズ『いわしの映画独論』今回で16回目となります。

さて今回の独論ネタでありますが、以前述べまして反響のありましたアクション映画におけるインパクトある脇役たちにスポットあてた『脇役列伝シリーズ』そのハリウッド編第2弾でございます。
これはアクション映画でよく見かける人だけどどんな人だろうというアクション映画好きなら一度は気になるテーマを取りあげたものでした。
最後に取りあげたアル・レオンがマニア界でプチブレイクして注目されるという産物もあって世界でアクション映画に関するブログは数あれど、これほどアル・レオンに迫ったブログはないだろうと自負しております(笑)
そんなわけで今回も思わず見たことある!とつぶやいてしまいそうな面々をご紹介いたしましょう。


まず取り上げますのはこの方

『ケイリー・ヒロユキ・タガワ』

 

 

でございます。

ハリウッドのアクション映画においてはいわゆるアジア系悪役というのはいとまないわけですが、アジア系のラスボス的悪役をやらせたら彼ほどの安定感とインパクトを残せる俳優はそういないでしょう。
そんなケイリーは本名は川上ノブといい日系アメリカ人ではあるものの日本生まれ。
母親は元宝塚歌劇団出身の旗マリ子という生粋のサラブレッドでケイリーの名前は何と母親が好きだったケーリー・グラントからきています。
1980年代から俳優としての活動をはじめ、その独特の風貌ともともと日本の武術をもとにした『ChunShin』という格闘技システムを考案し実戦していることからアジア系悪役スターでアクション俳優としても活躍し、人気ヒット作への出演も数多くあります。
ケイリーは日本人役はもちろんですがチャイニーズ、ベトナムとどのアジア系悪役もこなせる万能さと狡猾な役から格闘の使い手のボスというアクションとしての役のふり幅が大きいのが強みです。
ついには実際の格闘ゲームの実写化にまで進出し、『モータル・コンバット』『鉄拳』といった世界的に人気なゲームのラスボスを見事に演じ、そのアクションも披露しております。
特に『モータル・コンバット』シリーズに関してはハマりすぎてゲームの製作側がシリーズで演じたシャン・ツンのキャラを彼にモデルチェンジしたほど。
多くの作品で彼の活躍は見れますが、大作への出演もあり『ラストエンペラー』では重要な側近役やチャン・ツイィー『SAYURI』では男爵役など演じています。
その中で彼のアクションとしてのベストは先述した『モータル・コンバット』、そしてドルフ・ラングレンとの対決で得意の日本刀アクションを見せた『リトルトーキョー殺人課』がオススメですね。


インパクトある悪役といえばケイリーの『モータル・コンバット』続編でラスボスを演じたこの方も外せないでしょう。
それが、

『ブライアン・トンプソン』

 

 

でございます。

一時期は次期アーノルド・シュワルツェネッガーの後継とまで噂された彼はその出で立ちからしてシュワちゃんを彷彿させる風貌。
そんなシュワちゃんとはなんとデビュー作『ターミネーター』で冒頭にシュワちゃんに骨を折られ痛めつけられるパンク暴走族のひとりとして共演しております。
実はワシントン大学を卒業している才人で193㎝の鍛え抜かれた肉体は本家シュワちゃんを彷彿させるコマンドアクション中心に活躍していました。
格闘技の経験こそないですがそのめぐまれた身体からアクションでの起用が多く、特に狂気じみた凶暴な役や殺し屋など画力が強く残る役柄で記憶に残っていますね。
ちなみに『モータル・コンバット』続編の『2』ではラスボスのシャオ・カーンを演じていて格闘俳優ロビン・ショウと激しい格闘シーンをみせておりました。
TVシリーズなど広く活躍する彼ですが、やはり彼の代表作といえばシルベスター・スタローン主演の刑事アクション『コブラ』での狂信的殺人犯『ナイトスラッシャー』役でしょう。ここでのインパクトは完全にスタローンを食う勢いでした。
意外なところでは『地獄の女囚コマンド』というセクシーアクション作品でシュワちゃんのような肉体派の女コマンド部隊を指揮するモテモテな司令官役も印象深いとこですね。



風貌の強烈さでいうとここ最近ではハリウッドの顔面凶器ともよばれるダニー・トレホと双璧を成すこの方、

『ヴィニー・ジョーンズ』

 

 

は外せません。

俳優としての活動は2000年ごろから本格的に始めていますが、それ以前の彼はなんと元サッカー選手。FAプレミアリーグで活躍したほどのスター選手で、あのチェルシーFCやウィンブルドンFCにも所属していた経緯があります。
1999年に現役を引退した後に監督のガイ・リッチーに誘われ俳優へ転身するとそのサッカー選手時代の運動神経や強面なフェイスから悪役を中心に活躍の場を広げていきます。
アクションにおいては格闘ものには出演するものの彼自身が格闘シーンを演じることは少なく、無骨な殴り合いやガンアクションが中心ではありますが、マフィアやギャングの顔役として近年のB級アクション作品では引っ張りだこで、最近では貫禄のついた体躯でメジャーな作品への出演も果たしています。
有名どことしてはあの『X-MENファイナルデシジョン』で巨漢ミュータントジャガーノート役で出演したりしていますが、個人的には作品自体は小粒ですが、トニー・スキエーナが主演した監獄アクション『バトル・イン・プリズン』の囚人マフィアや『大脱出』での幹部看守役などは彼らしい味の出た作品でした。



最近目覚ましい活躍を見せている有名脇役といえばこの方もよく見かけるのではないでしょうか?
それがこの方

『エリック・ロバーツ』

 

 

でございます。

彼は両親が俳優で妹はあの『プリティ・ウーマン』ジュリア・ロバーツというハリウッドでも屈指のサラブレッド俳優一家に生まれ、自身も1978年に『キングオブジプシー』で主演デビューしなんとその年のゴールデングローブの主演男優賞にノミネートされるなど華々しいスタートをきります。
さらには代表作である『暴走機関車』でアクション的にも認められるなど活躍をしますが、私生活ではドラッグや暴行事件などでたびたび世間を騒がし、自身の俳優人生を大きく妨げることとなります。
ニヒルな出で立ちや威厳ある雰囲気などで悪役の中でも政治界や黒幕的な役どころを演じることも多く、『ベストオブザベスト』シリーズでは本格的に肉体改造し、見事なマーシャルアーツアクションを見せてくれています。
前回紹介しましたビリー・ドラゴ的なポストで00年代からは悪役としての活躍が目覚しく、シルベスター・スタローンらが主演したアクション俳優の祭典『エクスペンダブルズ』にも堂々のラスボスで出演するなど作品の規模を問わずインパクトある活躍を続けていますね。
そんな彼の代表作はもちろん『暴走機関車』ですが個人的には本格的にマーシャルアーツをみせた『ベストオブザベスト』のシングルファーザーの主人公も捨てがたいですね。


さてこれまで見たことある中でもまあ有名どころを挙げてきました今回の脇役列伝。
ラストに紹介しますのは名付けて『アル・レオン枠』(笑)
よく見かけて結構目立つけど名前がよくわからないレア系俳優を取りあげましょう。
今回紹介しますのはこの方、

『サイモン・リー』

 

 

でございます。

前回のアル・レオンと比べるとビジュアル的には普通のおじさんみたいな感じですが、実はこの方ザコキャラの中では多分史上最強の経歴だと思われる超本格派。
というのもサイモン・リー氏はテコンドー7段、韓国合気道5段の凄腕。弟で格闘俳優のフィリップ・リーとアメリカでテコンドー道場を数多く経営している傍ら、多くのアクション作品に出演し、チョイ役ながらも何か爪痕を残していってくれています。
チョイ役もさることながら実は大作のスタントマンとしても活躍しており、格闘シーンにおいてはテコンドー仕込みのダイナミックなキックをみせています。
その顔立ちから特にアジア系悪役の強ザコから中ボスクラスを得意とし、セリフこそあまりないものの名だたるハリウッド作品に実は格闘シーンでは出ています。
一部列挙しますと、『リーサルウェポン4』でのトラック内でのメル・ギブソンとの戦いや『ブレイド』ではウェズリー・スナイプスに蹴り殺されるヴァンパイア役、『ユニバーサル・ソルジャー』ではユニソルの一人等。
ドルフ・ラングレン『リトルトーキョー殺人課』ではケイリーの部下として登場しヤクザの指つめシーンを熱演しております。
基本的にはセリフはないがキレのいい蹴りを主人公に一発ぶち込むのが彼の主な役どころですが、そんな彼の代表作は弟フィリップ・リーや前述のエリック・ロバーツが主演した『ベストオブザベスト』での宿敵デイ・ハン役でしょう。
クライマックスの空手対テコンドーの大将戦、主人公のフィリップ・リーの宿敵として立ちふさがる圧倒的存在感と目も覚めるような鮮やかなテコンドーの空中戦、そして壮絶な蹴り技、さらには見る者を震わす感動のラストなど作品の評価もですが彼の最大の見せ場であったといえるでしょう。
なおサイモンは現在道場の師範としての活動優先ですが、動画で近況がアップされ弟とともに現役バリバリの様子。
映画の方も結構出ていますのでB級作品でアジア系が悪役の時はぜひアル・レオンとセットで探してみてください(笑)


さていかがでしたでしょうか?
今回もなかなかに濃いメンバーだったと思います。
ハリウッドのこうした知られざる脇役列伝まだまだいますのでマニア度は高いですが、作品選びと楽しみの一つとして参考にしてもらえればと思います。
強烈な脇役がいるとそれだけで作品の面白さも変わりますからね。
そんなわけで今回の独論はここまで。次回はどんなネタでお送りしますかお楽しみに。
(^^)/

 

 

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