中国に2000人の弟子を持つというジークンドーの師範代石天龍(シー・テンロン)が本家ブルース・リーに捧げた『勝手に復活』シリーズ第2弾。


動乱期の中国。

青年タンロンは婚約者のユシウに会うため彼女の住む江西鎮にやってきた。

しかし江西鎮は地元の悪徳地主であるトン・ウェイによって人身売買のための若い女性の失踪が多発していた。


ユシウも病弱な母親を医者に見せるために病院を訪れたが、その帰りに賊に襲われ、母親は殴り殺されユシウはトン・ウェイのもとに拉致されてしまう。

ユシウはトン・ウェイの別れた妻に似ていたため、強引に彼に結婚を迫られるが、頑なに拒否。

憤慨したトン・ウェイは彼女に見張りをつけ、自宅の部屋に監禁する。


街にやってきたタンロンは広場で演舞をしている二人に出会う。

その腕に感心するタンロン。

武術を披露することで日銭を稼いでいたヤンとその弟子のチャンはこの江西鎮で武術で一旗揚げるためにやってきていた。


2人は街中にある青空食堂のシュ・ホンの店で食事をするのだが、チャンが稼いだお金を落としてしまっていたことで店の看板娘ホンと諍いに発展してしまう。

見かねたタンロンは二人の間に割って入り、二人の食事代を出し代えてやると、和解したヤンたちはタンロンを囲み、酒を交わしながら自分たちの身の上話に花を咲かせるのだった。

そんな粋な計らいをするタンロンにホンは一目惚れし、兄のジエにからかわれてしまう。


ユシウとの約束である広場に着いたタンロンは彼女を待つのだが、丸一日待てども姿を現さなかった。

不審に思ったタンロンはホンの勧めで、お店を手伝いながら彼女の行方を探すことにする。

店を手伝いながら来るお客にユシウのことを聞く彼であったが、何一つ有力な情報は掴めないままであった。


一方、ヤンたちはその腕からトン・ウェイに気に入られ、彼のボディガードとして雇われることとなる。

しかし、ヤンの弟子チャンはトン・ウェイが屋敷から逃げ出そうとしたユシウを強引に押さえつけ連れ戻す荒い行動を見て彼が悪人ではないか?と疑うのだが、高給取りとなったヤンは弟子の話など聞く耳を持たなかった。


そんな中、トン・ウェイはビジネス相手であるホワンから依頼を受けていた。

彼の家庭は風水によって悪影響を受けており、その障害となっているのがシュ・ホンの店であると。

トン・ウェイは自身の右腕であるチョウを使って、店を手放すよう仕掛ける算段を企てる。

チョウはホンの兄ジエが博打好きで借金があることを利用し、彼をトンの賭博場に誘い込んでイカサマを仕込み、多大な借金とイカサマによる罰として命を取るという悪辣な手段を仕掛ける。


ジエはチョウの罠に引き込まれ、指を詰められるとトンのもとに連れて行かれてしまう。

チョウと芝居をうち、ジエに命乞いをさせると彼に店の権利を全て自分に渡して、店を畳むように迫るのだった。


翌日、店にはトンの手下たちがやってくる。

ホンとタンロンは彼らを撃退するのだが、チョウ達が現れ、ジエが店を借金のかたに売ったとして、二人は食堂から追い出されてしまうのだった。


落胆しながらも兄ジエを憎みきれないホンを慰めるタンロン。

その姿を見たジエは自らのこれまでの行動を猛省し、一からやり直すことを2人に誓うのだった。


一方、トン・ウェイに雇われているヤンの弟子チャンは彼に監禁されている女性が以前タンロンが話していた婚約者であることを確信する。

弱りきっている彼女を見て、助けようとするチャンだが、彼女に近づいている所をトンの手下たちに目撃され暴行されることに。

ヤンが駆けつけ事情を説明するチャンであったが、トンに雇われている立場からチャンの進言に耳を傾けず、反対にチャンを殴りつけて昏倒させる。


ユシウの行方を探すタンロンであったが、しばらくしてホンの友人からトン・ウェイが人身売買のために江西鎮の港の埠頭にならず者を集めて牛耳っているという噂を聞きつける。

ユシウがトンに拐われているのではと疑うタンロンはホンとともにその埠頭に労働者として紛れ込み、真相を突き止めようとホンの友人に依頼する。


やがてホンの紹介ということで港の労働者として入り込むこととなったタンロンだったが、そこはトンの一味が他の労働者や業者から暴利を貪り、理不尽な仕打ちをしている所であった。

トンの一味によるいざこざにタンロンは拳を奮ってこれを撃退。

その活躍に労働者たちはタンロンに信頼を寄せるのだが、反対にトンの一味からは目をつけられるようになるのだった。


その頃、タンロンの婚約者ユシウを助けようと決意したチャンは師匠に内緒で彼女を逃がそうとするが、トンに見つかってしまう。

怒り狂うヤンによって半死の状態にされ、収まりのつかないトンはチャンごとユシウを外国に売り飛ばすことにする。


夜になって埠頭の詮索を進めるタンロンは奥に誰も入ることができない倉庫を発見。

見張りもいることからここにトンの犯罪の証拠とユシウの消息をつかむヒントがあると睨んだタンロンは、遂に行動を開始。


ホンとともに埠頭にあるトンの支配エリアへと乗り込んでいく。

襲いかかる手下たちをなぎ倒し、件の場所へと辿り着いたタンロンはそこで瀕死のチャンを見つけ、ユシウが囚われていることを知る。

怒りを爆発させるタンロン、しかしその前にはかつて拳をかわし、交流を深め合ったはずのヤンが敵として立ちはだかる。

そしてホンの前には本性を現したトン・ウェイが立ちはだかる。


果たして2人はトン・ウェイの野望を砕き、ユシウを助け出すことができるのか?

最後の戦いが始まる。



ブルース・リー没後三十年を記念し製作された石天龍主演の『復活』シリーズ第2弾。


第一弾の『ドラゴン怒りの鉄拳』のリブートで気を良くした石天龍が次に挑んだのがリーの初主演作となった『ドラゴン危機一発』のリブート。

相変わらずの筧利夫似なフェイスで悪ふざけにもみえるリーの所作を織り交ぜながら作り上げた本作であるが、前作に比べるとかなりのスケールダウンを余儀なくされている。


『復活!ドラゴン怒りの鉄拳』では石天龍を支える脇役としてヒロインにはレディースアクションの雄だったシンシア・カーンやベテランバイプレイヤーのウー・マ、『ラストヒーローインチャイナ』でジェット・リーと死闘を繰り広げたアラン・ツィなどそこそこに動ける上に著名な俳優陣がいたが、今作に至ってはより石天龍が目立つ感じにしないといけなかったのか、香港映画にそこそこ詳しいワタクシでも『誰?』的な俳優だらけ(^_^;)。


本土のアクション俳優の層が厚いのは分かるものの、石天龍を含めても華というものが圧倒的に足りない。


ストーリー的にはリーの『ドラゴン危機一発』の設定よりは『ドラゴンへの道』を匂わせる感じが強く、主人公の名前もタンロンと、どっちつかずな印象を受ける。

独自性を出そうと交流のあった武術家とクライマックスで戦うというプロットもあるのだが、そこに至るまでのドラマが何もかも中途半端なため、全体的に粗すぎる感じが否めない。


結果として残る見せ場はアクションというところになるのだが、中国本土に2000人の弟子を持つというジークンドーの師範代として売り出している石天龍、オープニングではトランポリンを使っての躍動感あふれる飛び蹴りや飛び回し蹴りなどポテンシャルの高さと期待感は持てる。


ただ実際のところは、数多いるブルース・リーの偽物たちが辿るように、リーのムーブに寄せたいがためにどこまでも当人の悪ふざけなモノマネにしか映らないところが欠点。


この『復活』シリーズはとにかく石天龍のカッコよく見せたいということに集中していて、彼自身がリーになりたい、寄せたいという気持ちが強いがゆえに悪ノリのモノマネ芸人がやるリーのモノマネっぽくなってしまって、実は石天龍本来のポテンシャルは出しきれてないのではと思わざるを得ないところも見受けられる。


それでもヌンチャクムーブや必殺の回し蹴りや大技を繰り出したあとにリーが見せるドヤ顔風な表情は、良くも悪くもらしさが出ていて、前作のような胡散臭さは少しはマイルドになっている気がする。


制作費の関係からか、前作よりはアクションのスケールも出演陣の質も、衰えてはいるが、前作のような石天龍の悪ふざけのようなリーのモノマネ的な怪訝さは薄れている分見やすくはなっているという状況。

クライマックスの対決も淡白ではあるが、ブルース・リー大好きな石天龍の自主制作だと思えば、よくやっているという評価も妥当であろう。


ただそれでもリーの本筋関係者からみたら激おこ必至ではあると思うのだが(笑)



評価...★★★

(前作が悪ふざけなモノマネの印象が強かっただけに少しマイルドにも感じた本作。石天龍自身のポテンシャルは決して悪くはない)


関連記事

目をひん剥いてアチョー。大いなる名作を散々やらかした石天龍衝撃の主演デビュー作品

https://ameblo.jp/a-iwashi/entry-12307115112.html












Yahoo!ショッピング(ヤフー ショッピング)

 



TSUTAYA DISCAS