昨日のつづき、オーナー社長に蔓延する「俺様病の処方箋」についてです。
結論から申し上げますと、「オーナー社長が権限移譲し、直接指示命令しなくてもお店が回っていく会社の仕組みをつくること。そのために『優秀な幹部や店長』を育成し、経営に積極参加させること」です。
ちょっと理屈っぽい話をしますね。
どんな会社にも、「組織のライフサイクル」という人間の成長と同じような成長パターンがあります。
これは、組織の規模が大きくなるにつれて「企業者段階⇒共同体段階⇒公式化段階⇒精巧化段階」といった4つ段階を経ることをいいます。
1.企業者段階
創始者の創造性・革新性が重視され管理活動は軽視される段階。組織が成長を続けるためには経営管理技術を有した強力なリーダーによって統合される必要がある。
2.共同体段階
組織の内部統合を作り出す必要がある段階。組織の更なる成長へは、リーダーが権限を委譲し直接トップが指揮せず統制を行える構造を作り出していく必要がある。
3.公式化段階
官僚的制度が必要となる段階。組織の成長は、「官僚制の逆機能」を打破する必要がある
4.精巧化段階
組織が多数の部門に分割し、小規模組織の利点を確保しつつ環境変化に柔軟に対応することが必要となる段階(組織の最終仕上げ段階)。組織の成長へは企業者段階で設定された社会的使命を再度見つめなおしていき、再活性化していく必要がある。
今回の事例のような、「2店舗からなかなか成長できない」というのは、まさに「企業者段階」で成長が止まっている状態を言います。
打破するには、どうすればいいのか?
それは、「経営管理技術を有した強力なリーダーシップ」つまり『優秀な幹部や店長の存在』が必要不可欠です。
ありがちなのは、企業者段階から共同体段階に成長しようとしている時に、優秀な幹部や店長の存在の重要性に気付かず、逆にボイコットを起こされてやめられてしまうパターン。
そして売上高が激減し、また一から組織のつくり直しを繰り返す…。これは、オーナー社長の俺様病が蔓延してマイナスのスパイラルに陥ってしまっている証拠です。
じゃどうすれば…
オーナー社長の「感情コントロール力」(『自分改革』)の向上に尽きます。
『俺はなんてスタッフに恵まれないのだろうか』から『自分に原因がある』という考え方にシフトすることです。スタッフは自分の鏡であることに気づき、スタッフに信頼される人間力、店長力を上げるために、さまざまな自己啓発に取り組むことです。
『感情のコントロール』を自己に課した最重要課題とし、自己啓発セミナーに参加したり、本を読んだり、笑顔のトレーニングをしたりするのです。
そうすると自然のスタッフの態度も表情も変わっていき、一緒に成長しているスタッフに感謝の気持ちさえ芽生えてきます。そういった自己改革に取り組んでいるオーナー社長をみていて、ほっとかないのが「幹部や店長」です。変わろうとしている社長をみて、「社長が変わろうとしているなら、俺達も変わらなきゃ」といって段々組織がプラスのスパイラルに入っていきます。
これこそが、「企業者段階⇒共同体段階」に組織が成長する「ゴールデンモデル」なのです。

