「『消費税ゼロ』で自民党をぶっ潰せ」立憲・川内博史議員が緊急提言!政権交代するための「超現実的な方法」
自民党には絶対にできないこと
「私は『消費税停止』を訴えて一致団結すれば、政権交代は可能だと思っています」
こう力説するのは、立憲民主党の川内博史衆議院議員だ。森友問題などで政権追及の急先鋒として知られたが、'21年の総選挙で落選。
今年4月、裏金事件で自民党安倍派の谷川弥一前衆院議員が辞職したことに伴う衆院長崎3区の補選が行われ、比例代表九州ブロック選出だった立憲民主党の山田勝彦氏が出馬したため、繰り上げ当選となって907日ぶりに国会に戻ってきた。
「裏金事件やその対応、物価高対策もマトモにできない現状を見れば、今の自民党に任せていられないのは明白でしょう。野党は今こそ、われわれが政権を取ったら国民生活がこう変わるというビジョンや、現政権との明確な対立軸を掲げる必要がある。『消費税停止』は自民党には絶対にできないことです」
「私は『消費税停止』を訴えて一致団結すれば、政権交代は可能だと思っています」
こう力説するのは、立憲民主党の川内博史衆議院議員だ。森友問題などで政権追及の急先鋒として知られたが、'21年の総選挙で落選。
今年4月、裏金事件で自民党安倍派の谷川弥一前衆院議員が辞職したことに伴う衆院長崎3区の補選が行われ、比例代表九州ブロック選出だった立憲民主党の山田勝彦氏が出馬したため、繰り上げ当選となって907日ぶりに国会に戻ってきた。
「裏金事件やその対応、物価高対策もマトモにできない現状を見れば、今の自民党に任せていられないのは明白でしょう。野党は今こそ、われわれが政権を取ったら国民生活がこう変わるというビジョンや、現政権との明確な対立軸を掲げる必要がある。『消費税停止』は自民党には絶対にできないことです」
―それは立憲民主党内でも意見集約が難しそうですね。民主党政権時代に「税と社会保障の一体改革」で3党合意にこぎつけ、消費税増税への道筋をつけた野田佳彦元総理は到底賛同できないでしょう。秋には立憲民主党の代表選も行われますが、枝野幸男前代表も減税には否定的な立場です。
「だからこそ5%への減税でも『消費税廃止』でもなく、『停止』なのです。賃金の上昇率が物価の上昇率を安定的に上回るようになるまで、消費税を停止する。消費税をゼロにすれば、その瞬間に物価が1割下がるわけです。可処分所得が増えて、経済の好循環が生まれたら、また負担をお願いすると言えばいい。それまで消費税を停止して国民の暮らしを支えるべきです」
2年半ぶりに国会に戻ってきた立憲・川内博史議員が語る「永田町の劣化」…政治家は稲盛和夫さんを見習え!
自民党の「裏金マッチポンプ」
―岸田文雄総理は賃上げを成果に誇り、「経済好循環」を打ち出していますが、実質賃金は26ヵ月連続でマイナスです。
「国民生活は苦しく、企業だけが空前の利益を上げる。こんな政治はおかしいでしょう。自民党は法人税を下げ続けて大企業を甘やかしてきた。大企業は儲かったカネで自民党に巨額の献金をし、せっせとパーティー券を買う。その一部が裏金になり、カネの力で自民党議員が当選する。これは自民党にとっての好循環であり、国民生活にはプラスになっていない」
―岸田文雄総理は賃上げを成果に誇り、「経済好循環」を打ち出していますが、実質賃金は26ヵ月連続でマイナスです。
「国民生活は苦しく、企業だけが空前の利益を上げる。こんな政治はおかしいでしょう。自民党は法人税を下げ続けて大企業を甘やかしてきた。大企業は儲かったカネで自民党に巨額の献金をし、せっせとパーティー券を買う。その一部が裏金になり、カネの力で自民党議員が当選する。これは自民党にとっての好循環であり、国民生活にはプラスになっていない」
―大企業優遇の自民党政治か、国民目線の野党かという選択になる?
「安倍晋三総理は施政方針演説で『世界で一番企業が活動しやすい国』を目指すと宣言した。民主党政権誕生で鳩山由紀夫総理が施政方針で『いのちを守る』と言ったのとは対照的です。資本主義と民主主義のバランスが重要で、もう少し国民の生活を大切にする民主主義に戻す必要があります」
―ただ、鳩山さんが普天間基地の移設問題などでつまずいたことも、野党に支持が戻らない一因になったのでは?
「鳩山さんはああ見えて自主独立の気概を強く持っている人だから、米国から警戒されたのでしょう。対日強硬派が与野党の親米議員を焚き付け、『鳩山の言うことをマトモに聞く必要はない』というムードがみるみる醸成されていった。外務省は偽りの文書まで作って、鳩山さんを陥れた。当時の岡田克也外相や前原誠司国交相ら、閣僚も鳩山さんを支えられなかったように感じます」
「安倍晋三総理は施政方針演説で『世界で一番企業が活動しやすい国』を目指すと宣言した。民主党政権誕生で鳩山由紀夫総理が施政方針で『いのちを守る』と言ったのとは対照的です。資本主義と民主主義のバランスが重要で、もう少し国民の生活を大切にする民主主義に戻す必要があります」
―ただ、鳩山さんが普天間基地の移設問題などでつまずいたことも、野党に支持が戻らない一因になったのでは?
「鳩山さんはああ見えて自主独立の気概を強く持っている人だから、米国から警戒されたのでしょう。対日強硬派が与野党の親米議員を焚き付け、『鳩山の言うことをマトモに聞く必要はない』というムードがみるみる醸成されていった。外務省は偽りの文書まで作って、鳩山さんを陥れた。当時の岡田克也外相や前原誠司国交相ら、閣僚も鳩山さんを支えられなかったように感じます」
いまこそ京セラ創業者・稲盛和夫の哲学を
―米国の意向に従うことが国益だという考えは与野党ともに根強いのですね。
「何が本当に国の利益、そして国民のためになるのか。やはり政治家には哲学が必要です。それは同郷(鹿児島市)の経営者、稲盛和夫さんからも教わったことです。
民主党政権時代のJAL再建の際、韓国の仁川空港をハブとするデルタ航空と提携して、JALは仁川空港との往復航路を請け負うというプランが国交省から出てきた。無報酬でJAL会長に就任した稲盛さんは『日本の国名を冠する航空会社がデルタの下請けのようになってはいけない』と憂慮し、アメリカン航空とのアライアンス維持に尽力され、私もサポートしました。儲かればいいという考えではなく、経営に哲学がありました」
―米国の意向に従うことが国益だという考えは与野党ともに根強いのですね。
「何が本当に国の利益、そして国民のためになるのか。やはり政治家には哲学が必要です。それは同郷(鹿児島市)の経営者、稲盛和夫さんからも教わったことです。
民主党政権時代のJAL再建の際、韓国の仁川空港をハブとするデルタ航空と提携して、JALは仁川空港との往復航路を請け負うというプランが国交省から出てきた。無報酬でJAL会長に就任した稲盛さんは『日本の国名を冠する航空会社がデルタの下請けのようになってはいけない』と憂慮し、アメリカン航空とのアライアンス維持に尽力され、私もサポートしました。儲かればいいという考えではなく、経営に哲学がありました」
―今の自民党には政治哲学が感じられません。久々の国会で、2年半前と変化を感じましたか?
「政治の停滞感が強くなっていますね。自民党は命日(7月8日)を迎えた安倍元総理の呪縛から逃れられず、多くの議員がどう行動していいか分からなくて周りの様子をうかがっている。安倍さんという支柱を失って漂流しているように見えます。
与党が活気を失っている上に、対峙する側の野党も『批判ばかり』と言われることを過度に気にして及び腰になっている。双方が竦んでいる状態だから国会論戦は低調で、議論が深まらないまま与党の圧倒的な数の力で、紙の保険証廃止などの強権的な法律が次々と成立していくことに危うさを感じます」
―そういう政治状況が続くと、この国の先行きが心配です。
「自民党に自浄能力がない以上、政権交代あるいは政界再編が必要です。自民党派閥の裏金問題も、私が追及してきた森友問題にしても、明らかになっていないことがたくさんある。政権交代すれば隠されていた事実を検証できるようになります」
(取材・文/峰田理津子)
「政治の停滞感が強くなっていますね。自民党は命日(7月8日)を迎えた安倍元総理の呪縛から逃れられず、多くの議員がどう行動していいか分からなくて周りの様子をうかがっている。安倍さんという支柱を失って漂流しているように見えます。
与党が活気を失っている上に、対峙する側の野党も『批判ばかり』と言われることを過度に気にして及び腰になっている。双方が竦んでいる状態だから国会論戦は低調で、議論が深まらないまま与党の圧倒的な数の力で、紙の保険証廃止などの強権的な法律が次々と成立していくことに危うさを感じます」
―そういう政治状況が続くと、この国の先行きが心配です。
「自民党に自浄能力がない以上、政権交代あるいは政界再編が必要です。自民党派閥の裏金問題も、私が追及してきた森友問題にしても、明らかになっていないことがたくさんある。政権交代すれば隠されていた事実を検証できるようになります」
(取材・文/峰田理津子)