「捻くれた答え方、俺とそっくり」クールな石丸伸二氏に橋下徹氏思わずポロリ

 
橋下徹と同じなら最低最悪な人間ってことだ!
 
 
 元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が7日、フジテレビ系「Mr.サンデー“七夕決戦”都知事選SP」で、落選した石丸伸二氏について「メディアの受け答え、捻くれた答えた方、俺とそっくり」と言い、石丸氏を苦笑させた。
 
 都知事選は現職の小池百合子氏が圧勝で、すぐに当選確実が出た。番組では善戦した石丸氏と中継を結びインタビュー。宮根誠司が「今回の結果、残念な結果とはいえ、手応えを感じた選挙戦だったのでは?」と聞くと、石丸氏は「言葉を返してしまって恐縮ですが、残念でもなければ手応えという評価もしていません」とコメント。宮根が「ということは、どういう心境?」と確認すると、石丸氏は「フフフ」と笑みを浮かべ「山ほど同じ質問に答えたが、繰り返すと、都民の総意が可視化されたというだけの現象ですね。皆さんが、メディアが注目されてるのは候補個人がどうこうで、実に些末な視点だなと一蹴しています」と話した。

 宮根は「頭が悪いから意味分からないが、都民の可視化ってどういう意味ですか?具体的に」と言うと石丸氏は「え?」ときょとんとし「都民が誰を推すかっていうのを一票で表した結果」とコメント。宮根は「石丸さんは選ばれなかった人と、ただただそういう心境ですか?」と聞き、石丸氏は「多数決という結果においてはそうですが、投票された方はいらっしゃる訳で、そこに善悪も良し悪しもない」とクールに語った。

 ここで橋下氏は「今のその状況だからなかなか素直になれないのはその通りだけど、僕は良くやったと思う」と石丸氏を労った。そして「可視化と言ったが、都知事選の結果だけじゃなく、野党がこれからどういうスタイルで政治をやらなければいけないかを強烈に示してくれたと思う」と絶賛した。

 そして「メディアの受け答え、捻くれた答え方、俺とそっくり。俺と同じ」というと、石丸氏も思わず「そんな褒め方…」と苦笑い。橋下氏は「同じ質問ばかりされて腹立つの分かるけど、石丸さん、次に向けてこういうスタイルが今の日本に必要と、ここで終わりにせず続けてもらいたい」とエールを送った。

 石丸氏は「同じ事は局が違うので問題ないが、視点があまりにステレオタイプというのにかなり辟易しています」というと、今度は宮根が「橋下さんもそうだが、次に繋がる負け方をしたと評価してるわけ」と改めて主張。石丸氏は「そうなんですか?」と冷ややかだったが、橋下氏は「宮根さん。全然僕より素直ですよ。ぼく、もっとひどかったもん」と笑わせていた。
 
 

京大卒銀行員→安芸高田市長→都知事選2位に…石丸伸二氏(41)が「週刊文春」に明かしていた“ポスター未払い訴訟”への主張「非を認めて謝ってきたら全部払ってあげようと」

 
 
7月7日に投開票が行われた東京都知事選。3期目の当選を果たした小池百合子氏(71)に次ぐ得票数を獲得したのは、前安芸高田市長の石丸伸二氏(41)だった。政党の支持を受けず善戦した石丸氏とは、一体どんな人物なのか。
 
 6月17日、石丸氏は「週刊文春」の電話取材に応じ、ある大物支援者の存在や、裁判での“連続敗訴”についてなど、多岐にわたる質問に答えていた。当時の記事を全文公開する。

初出:「週刊文春」2024年6月27日号

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「恥を知れ! 恥を!」
 
 “居眠り市議”らに放った一言は広島の田舎町を全国区に押し上げ、市の公式YouTubeの登録者数は人口の10倍、約27万に到達。そんな前安芸高田市長が、都知事選に殴り込みをかける。石丸伸二氏。この男、一体、何者なのか?

安芸高田市出身、3人きょうだいの次男として育った
 安芸高田市出身の石丸氏。父はバス会社、母はパート勤務で、3人きょうだいの次男として育った。

「幼稚園の頃から自分の意見を言える子で、頭も凄く良かった。でも友達を言い負かしたりするタイプではなかったんよ」(同級生の母)

 県立高校に進み、同校から初の京大合格。仕送りナシ、奨学金とバイトで暮らす苦学生で、「安定して稼ぐ」と三菱東京UFJ銀行(当時)に就職。アナリストとしてNYにも駐在した。

銀行を退職し、市長選に出馬
  転機は2020年。河井克行元法相から現金を受け取り、当時の安芸高田市長が就任僅か3カ月で辞職したことだ。副市長が無投票で次期市長に選出見込みとの報道に「おかしい」と感じ、銀行を退職。東京から故郷に舞い戻って出馬した。

「何の準備も無いっていうから無理よって。でも演説も巧いし、1週間で風向きが変わってね」(支援者)

 着任早々、公約の「政治再建」はフルスロットルだった。採算の悪い公共施設を短期間で次々廃止。小中の給食費無償化など、若年層向けの施策に注力した。

「特に注目を集めたのが、議会とのバトルです。高齢市議の居眠りをSNSで指摘すると、〈(議会から)敵に回すなら政策に反対するぞ、と説得?恫喝?あり〉とも投稿。この騒動以来、反石丸派の市議はネットに誹謗中傷を書き込まれるなどの被害に遭っています」(安芸高田市議)
 
在任中の裁判で“連続敗訴”を経験
 だが、威勢よく相手を論破していくイメージとは裏腹に、実は在任中の裁判では“連続敗訴”も経験している。1つ目は「恫喝」の犯人だと名指しされた女性市議が、名誉毀損で市長や市を訴えた裁判だ。

「女性市議はその状況を録音した音声も証拠提出。地裁は昨年12月、『恫喝発言』は認められなかったとして、市に対し、33万円の賠償を命じた。双方が控訴しています」(市政関係者)

 2つ目は、20年の市長選まで遡る。

「ポスターを制作した印刷業者が、未払いの残金約73万円を請求して石丸氏を訴えた。石丸氏は、公費負担分の約35万円を代金とする合意があったとの主張ですが、業者が赤字になって請け負う理由は乏しいなどとして地裁、高裁で敗訴。最高裁に上告しています。判決文によれば、この印刷業者は石丸氏の妹の勤務先。妹の会社とくらい丸く収められないのか……との声も出ています」(同前)

 こうした訴訟を抱えながら、都知事選に突き進む石丸氏。後援会長を務めるのは、安倍晋三元首相と近いとされた“大物経営者”だ。

「ドトール創業者の鳥羽(とりば)博道氏(86)です。安倍氏とはゴルフ仲間で、ハワイに作った大きなコーヒー農園には昭恵夫人も招待していました」(政治部記者)

 鳥羽氏はこう語る。

「石丸さんは馴れ合いも妥協もない。談合や金で歪められた政界で、清廉な川を泳ぐ鮎のような青年だと思った。彼が勝てば政治が変わる。振り返ると、安倍さんも公私混同しすぎたしね」

電話取材に応じた石丸氏が語ったことは…
 果たして、当の石丸氏はどう答えるのか。6月17日夜、街頭演説後に電話で約40分間、取材に応じた。

「若干喋り疲れてますけど、大丈夫です(笑)」

――市政には賛否両論ある。

「政策が進まなかったとか、サービスが増えなかったっていう人がいたけど、一方で、増えたって言ってる人がいた時点で前者の意見は全否定される。だから、サービスが増えたっていうのがファイナルアンサーで」

――給食費の無償化など。

「やりました。もっと自慢した方がいいのかな。例えば、明石の泉(房穂)さんとか凄く自慢するじゃないですか。あの感覚凄いなと思うんですよ。盛りすぎでしょみたいな。重視しているのは、未来への投資。そこに予算を向ける。未来に責任を持たないといけないじゃないですか、僕たち」
 
ドトール創業者・鳥羽氏からは“手紙”が届いた
  “元アベ友”の鳥羽氏との関係について尋ねると、

「凄い方です。これ、釣ったんじゃないんですよ。釣られたというか。5月下旬に市役所に手紙が届いたんですよ。ドトールから。開けてみたら『応援してるから頑張れ』って。で、会いに行ったっていう」

――金銭的な支援は?

「個人から出せる範囲で出して頂くというのはありますけど、年150万円までなので。その範囲ならいいですけど、何よりも借りてるのは名前ですね。ドトールを知らない人って、いないですよね。しかも創業者です。あ! 実は手紙に書いてありました。『応援するけど、一切見返りを求めるものではない』って」

 では、裁判での“連続敗訴”についてはどうか。

「言い訳するから、裁判で白黒つけるしかない」
――地裁は音声などを踏まえ、市議の“恫喝発言”は認められなかったと。

「あの音声の前に、一方的に向こうが言ってるシーンがあったんです。5分か10分。(恫喝は)そこですよね。だって(証拠提出された)あのトーンだったら僕、何も思わないですよ。さすがに恫喝されたとか言わない。ただ、(市議は)『私の言葉足らずだった』と言い訳している。なぜ、そこを真実相当性として取り上げないのか」

――ポスター未払い訴訟については最高裁に上告したようだが、結果は?

「まだ出ていない。僕としてはどうでもいいんですけどね。単に契約する際にミスがあったっていう。このミスはお互い様なんですけどね。向こうが公費負担の金額をわかってなかった。正直、向こうが非を認めて謝罪したら全部払ってあげようと思ってたんですよ。ただ、言い訳するから、裁判で白黒つけるしかない。

 別に払いたくないわけじゃないです。お世話になったのは事実なので。ただ、プロとして(金額の)確認をしなかったという事実がありますよねって言ったら、それを認めないんです」

 好戦的スタイルの石丸氏だが、市長就任以降、自身に寄り添うパートナーはいないのか。

「この4年間は、彼女はいないですね。完全一人暮らしですよ。パートナーがいないからできること、出会う人っているじゃないですか。こういう感じでやってこれたのは、間違いなく独り身だからだと思います」

――都知事選の勝算は?

「一つ一つ手順を進めるごとに勝利の絵は、リアリティを帯びてきたように感じます。与野党ともにオワコンを温め直したってそれはオワコン。女性、女傑対決とかって古い。90年代のドラマとか、キムタクとか出てる感じですよ(笑)」

 若者たちのHEROになるのか、それとも――。

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 現在、「 週刊文春電子版 」では、都知事選の直前に行った石丸氏への40分にわたるインタビューの全文を配信している。石丸氏は、連続敗訴への受け止め、有名創業者との出会い、維新との関係、恋人の有無などを詳しく語っている。
 
 

石丸伸二氏にある大物経営者が“不愉快になった瞬間”「常識では考えられない」「彼は市長時代から…」〈都知事選で小池百合子氏に次ぐ2位に〉

 
 
 7月7日に投開票が行われた東京都知事選。3期目の当選を果たした小池百合子氏(71)に次ぐ得票数を獲得したのは、前安芸高田市長の石丸伸二氏(41)だった。政党の支持を受けず善戦した石丸氏とは、一体どんな人物なのかーー。支援者である“大物経営者”、そして石丸氏本人が「週刊文春」の取材で語っていたこととは? 当時の記事を全文公開する。

初出:「週刊文春」2024年7月4日号

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「(6月)9日付で(市長を)退任して、10日か11日にはこちら(東京)に来ると思ったら、来ないわけですよ。常識では考えられない」

 

 そう苦笑するのは、ドトール創業者の鳥羽(とりば)博道氏(86)。石丸伸二前安芸高田市長(41)の後援会長だ。

自民党に縁のある重鎮たちが応援
「初日から都内10カ所以上を演説行脚した石丸氏ですが、目立つのが自民党に縁のある重鎮たち。元自民党政調会長室長の田村重信氏(71)も応援マイクを握った。“ジジ殺し”の異名が付いています」(都政担当記者)

 選対本部長を務めるのは、自民党都連最高顧問の深谷隆司元通産相の娘婿、小田全宏(ぜんこう)氏(65)だ。記憶術に関するセミナーを長年続けており、安倍晋三夫妻とも親交があった。小田氏が言う。

「僕も石丸さんのYouTube見てたんです。今は自民党も『良い政党』と表で言えないところがある。元々昭恵夫人が僕の記憶術のセミナーに来て、その後安倍さんとも親しくなりました」

 その石丸応援団の中核が、安倍氏とも付き合いのあった鳥羽氏。そして、鳥羽氏が招聘した選対事務局長の藤川晋之助氏(70)だ。2人は揃って小誌の取材に応じた。

市長時代から「動かす」にこだわりがあった
 鳥羽氏が冒頭のように苦笑すると、約150回の選挙に携わった藤川氏は、

「出馬が決まって、色々決裁のために彼に連絡するんです。でも、『市長職を全うするまで選挙は考えたくない』と無視。(6月)12日に(東京に)来てからやりますって。いや、あと何日あるのよってね」

 キャッチフレーズでも、ひと悶着あったという。

「案を色々出したけど、彼は『二番煎じで嫌』。(鳥羽)会長や僕は『東京新時代』が良いと思ったんですけどね。だけど、彼は市長時代から『動かす』にこだわりがあった。で、『東京を動かそう』と」(同前)
 
鳥羽氏が不愉快になったことは…
 鳥羽氏が続ける。

「天才肌というか、我々とは感性が違うね。(メールを)打っても全然返ってこないから、不愉快だってこと一度(藤川氏に)メールしたんだけど、それ以降は、この人は大物だと思う方に切り替えた。悠然としながら、全てがきちっと収まっていくのは凄いなって」

 そんな石丸氏は、先週号の取材には「彼女はいない」と宣言していたが、

「安芸高田市に移住して地域おこしに取り組むアイドルAちゃんとの関係が気になる。“市長と歩いていた”なんて噂も」(市民)

 何かと気になることが多い石丸氏。先週に続き、今週も電話で直撃した。

――石丸氏からメールの返信がないことで、鳥羽氏が藤川氏に「不愉快」とメールをしたようだ。

「はい、はい」

――鳥羽氏の言葉は、意思決定に影響を及ぼす?

「ボランティア一人でも、関係者が何か意見をすれば意思決定には影響します。情報を全て総合的に判断するわけですから」

――鳥羽氏だから、とは?

「ないですね。これだけ言えば、済むんですよ、『完全に対等な立場』と」

――「東京新時代」はしっくりこなかった?

「自分が一番良いと思ったものを出す。当たり前じゃないですか」

「両方全部使うっていうのが、一番賢い選挙戦だと思います」
――自民の重鎮を“ジジ殺し”しているとも。

「皆さん、特にこちらから何かお願いしたわけではない方々です。だってボランティアって本来そうじゃないですか。有志なので」

――小田氏との繋がりは?

「単純に全宏さんが私を知り、興味を持って下さった。鳥羽さんと全く一緒です」

 では、彼女との噂はどうなのだろうか。恥を知りつつ、聞いてみた。

――Aちゃんとの面識は?

「勘違いか、嘘だと思いますよ。僕、この人が男か女か、何歳かすら分からない」

 そう一蹴するのだった。

――他の候補者よりも街宣の回数がかなり多い。

「そんなに多いのかな? それこそ単純に、体力の差が出てるんじゃないかな、年齢と。申し訳ないですけど(笑)。でも政治家って、そこも言い訳はきかないですよね。アメリカ大統領選だって、健康問題が話題に上るぐらいなんで。体力面に不安がある人間は立つべきじゃないですよね。(ネットも街宣も)両方全部使うっていうのが、一番賢い選挙戦だと思います」

 東京を動かせるか――。