投資のいろは(決算集中日) | ぶらっくまーさん

投資のいろは(決算集中日)

本日から水曜日までで1500社程度が決算を出します。

 

私が以前手掛けていた銘柄のいくつかも本日本決算を出しました。そうしたなかの1銘柄を明日の寄り付きで成り買いすることにします。その前に市況を見てみようと思います。先程友人の投資家とやり取りしていました。

 

この人物は投資専業でザラ場を見られる人物です。そこでのやり取りについても本日の判断の参考にしています。

 

まずはチャートを見ていきましょう。

 

 

こちらは日経平均日足の3ヶ月チャートに移動平均線と出来高を重ねたものです。この出来高は金額ベースではなく枚数ベースです。

 

出来高の一番右からひとつひだりの大きな棒グラフはSQ日のものなので、そこはアノマリーとして考えます。本日の上述した投資家とのやり取りで述べていたことですが、ザラ場で価格が下がったところで買いが入っていたということです。

 

そして4月下旬以降、出来高が緩やかな右肩上がりになっています。この水準だと決算期待もあり買いが入っているのかという気もします。

 

それから日経225よりもTOPIXの方がパフォーマンスが良いです。それは下のチャートからも分かります。TOPIXのチャートです。

 

 

こちらはTOPIXの上と同じチャートです。すなわち日足の3ヶ月チャートに移動平均線と出来高を重ねたものです。TOPIXで見ると日経平均とはことなる景色が見えてきます。下値が堅い印象です。

 

それから出来高が右肩上がりです。先物の需給はあまり良くなく、オプションの海外勢の手口も下目線ではあります。従ってここから上を見に行く可能性は大変低く、その意味でコール側のクレジットスプレッド分は殆ど間違いなく6月第2金曜日(MSQ)にプレミアムの差を全額得られそうな情勢です。

 

一方下の方については少し検討する必要があります。

 

オプションでGS(ゴールドマンサックス)が38000円のコールを売って、同じ金額のプットを買っているので、38000円より下という考え方になっています。

 

JPモルガンは逆に38000円のコールを買って、同じ金額のプットを売っています。その他の海外勢も38000円のところにオプションの出来高が集中しています。そうなるとこの価格の近傍で上下に動く動きが続くのかという気がします。

 

そう考えると、日経平均についても38000円から500円程度オーバーシュートするとしてもこの水準で揉み合う可能性を見ています。それは私が組成したクレジットスプレッド(5月7日のエントリー)のほぼ中央に来ているので、時間が経過するごとにプレミアムが剥落する分だけこのポジションから利益が生まれるということです。

 

ちなみに日経平均のボリンジャーバンドは以下の通りです。

 

 

こちらで見ても日経平均のローソク足が基準線付近に絡みつく動きで、ボリンジャーバンドが急速にスクィーズしてきているのが分かります。5月9日のエントリーにアップしたチャートで予想したように、ボリンジャーバンドが収縮しています。それは結局オプションのプレミアムが剥落していくことを意味するわけで、今回組成したポジションはこの動きを想定して利益を出そうというものです。

 

一方、このブログでは現物株も少しずつ商いたいわけですが、本日決算を出した企業の短信や何かを見て、ガイダンスが良いものの中でテクニカル的に明日寄り付きで買ってもいいだろうと思える銘柄を挙げておきます。

 

まだ全てを見きれていないので、とりあえずパーソルグループHD(2181)です。こちらは来期の業績を増収増益とし、自社株買いを実施し、併せて増配も行うという計画です。スウィングトレードではなく長期目線で考えても良いと思います。

 

そこで今回は決算を見た長期投資を主とする大口投資家のテクニカル分析から考えてみようと思います。以前どこかのエントリーで書いたと思いますが、市場で売買されるうちの大半は短期筋のものとなります。それらは短期で売買を繰り返すのでそういう短いスパンでは株価を大きく上げ下げできますが、中長期のトレンドは長期投資家が、そういう多くの短期筋よりも数十倍とか数百倍の規模で買い付けを行い、それを数四半期から数年、場合によっては十数年のスパンで持つわけで、これら大口が買いを入れるような場合は中長期のトレンドに影響が出ます。

 

 

こちらはパーソルグループHDの週足2年のチャートに移動平均線を重ねたものです。この移動平均線は週足だと13週移動平均をとっています。勘の良い方はお気づきかもしれませんが、1年が約52週で、その4分の1ですから、おおよそ四半期という移動平均です。この週足と13週移動平均の組み合わせは日足の200日移動平均と共に長期投資家が非常に重視するものなので注意しましょう。

 

これを見ると底値は3月上旬だったことが分かります。そして移動平均線が先週から右肩上がりになっています。これは重要なポイントです。

 

念のため他の期間でのチャートも見てみます。

 

 

こちらは同じ銘柄の日足1年チャートに移動平均線を重ねたものです。この移動平均線は200日移動平均線で、長期投資家が参考にするものです。

 

こちらを見ていると、この1年ほとんどの期間を200日移動平均線より下回っていたことが分かります。それはおそらく前期の業績を昨年5月に会社が予測したものが前々期より幾分悪いものとなっているという事実があったのだと思います。

 

その時にも増配はしていたわけですが(以前からお伝えしているように私は一度保有した銘柄は必ず最小単元数だけは残すので、必ず企業から半期ごとに書類が届きます)、ガイダンスがあまり良くなかったために売られていったと思います。

 

ところが本日の来期予想はV字回復とまではいかないものの少なくとも減益ではなく増収増益の見込みで、そこに自社株買いと増配もあります。

 

これを考えると少なくとも200日移動平均線までは瞬間的に到達する、というよりもそこを割と簡単に抜いてくると思います。既にナイトセッションでこの水準まで買われているわけですが、ここは当面長期の買いが入ってくるように思えます。200日移動平均線を抜けるとかなり強い動きとなるように思います。

 

それでは短期での動向も見ておきましょう。

 

 

こちらは同じ銘柄の日足6ヶ月チャートに移動平均線とMACDを重ねたものです。そこにさらに持ち合いを示すラインを引いています。

 

これを見ると明日240円であるとか、そういう株価になると、この持ち合いを完全に上に抜けるため、トレンドが変わります。ですから明日寄り付きで成りで買うとしてもさほどリスクは考えなくとも良いと思います。

 

 

こちらは同じ銘柄の日足3ヶ月チャートに一目均衡表を重ねたものです。明日、240円あたりをつけると完全に雲を上抜けて、三役好転ともなります。

 

というわけで短期で見ても旨味があるように思えます。また、この銘柄は東証プライムに上場していますが225採用銘柄ではありません。

 

以上のようなことから、明日この銘柄を寄り付きで成り買いします。株数は現物株用で400万円以上が丸々残っているので、リスクコントロールの視点からあまり口座内を偏ったものにしないとは言え、それなりに買っていこうと思います。

 

ただしその場合でも明日の寄り付きでいきなり目標値まで買うということはせず、とりあえず初動に乗ろうという作戦です。そこで明日は3000株、成り買いを入れます。金額的には240円近傍で寄り付くような気がするので72万円程度でしょうか。

 

そしてそこから3,4週間経過したところで、情勢を分析してこれの半分の36万円程度を買っていこうと思います。資金量がここの想定元本よりも少ない方は、もう少し野心的に買っても良いかもしれません。