セレッソ開幕戦
1チームだけ開幕が遅れて寂しかったが、昨日、セレッソ大阪の開幕戦を長居第2競技場に観戦してきた。相変わらず弱いセットプレー、考えもなく放り込むクロス、下がる気温、強い風、開幕戦にもかかわらず7000人を切る観客、にもかかわらずなぜか売り切れているオフィシャルイヤーブック、と細かいところも含めてあらゆる意味で寒い試合だった。
昨年から監督も選手も大幅に変わったので、期待と不安を持ってどきどきしながら観戦に行ったのだが、悪い意味で変わっていなくてがっかりした。あえて、気休めを言うと、良い年も悪い年も含めここ数年セレッソは開幕戦に負け続けているので今後の大勢にさほど影響がなさそうな予感がする点と昨年J2で優勝した横浜FCも初戦に破れている(もっとも2戦目からは15戦無敗だったが)ことくらいだろうか?
あまり収穫のない試合だったが、今のセレッソのJ2での位置づけを確認することができたという点では良かったのかもしれない。スタッフ、サポーター、監督、選手の質量とも決してJ2でトップクラスではないことがよくわかった。ひょっとして楽勝かもという期待を完膚なきまでに打ちのめしてくれたという点では大きな意味があったと思う。僕も1年でJ1復帰という希望は持ちつつも長期的な視野にたって、目先の勝ち負けではなくて、チームの成長という点から応援していく必要があると思った。負けても内容のある試合や若手の成長が感じられるプレーには例え結果がどうあれきちんと評価すべきだと思う。
昨日の客席の状況を見ると(試合終了を待たずに帰る人が結構いた)観客動員的にも今後はもっと苦戦するだろう(次のホームは京都戦なのでその結果次第ではさらに客足が遠のくかも)。小さな子連れの身なのでそんなには応援には行けないが、できるだけ出張などを利用して応援したいと思う。というわけで次は味スタに応援に行くので頑張って欲しい。
官僚組織
三崎亜紀さんの「となり町戦争」を読み終わった。いろいろと賛否が分かれているようだが、こういう架空の世界を描ききる力量は相当のものだと思う。となり町との戦争という設定を借りてのお役所仕事の不気味さ、滑稽さも巧みに描かれていてとても感心した。先の展開が読めず一気に読ませる構成など、エンターテイメントとしても一流だと思う。
一年ちょっと前に転職したが、前の会社を辞めた(後付けの)理由のひとつが、「となり町戦争」にあるような、お役所仕事や官僚的な組織の非効率さに疲れたためだ(正直逃げ出したかった)。段階の多い決裁プロセス、無意味な文書化、部門間の利害関係調整や営業部門と監査部門とのせめぎ合いなどは、組織がある程度大きくなると必然的に生じるものだと思うし、特定組織が暴走しないためのチェック機能は当然あってしかるべきだと思う。
しかし、僕が前にいた会社はほぼ同じ機能を二つの組織が担うなど、通常の範囲を逸脱していたように思う。さらに、ショックだったのが、本当の幹部連中はこの摩擦を組織に意図的に組み込んでいることに気づいたこと。市場で勝ちすぎて規制対象にならないために、あえて競争力をそぐような仕組みを導入しているとしか思えなかった。
その摩擦によって上司や同僚が次々にうつ状態になっていくのは見ていてつらかった。組織間の仲もどんどん悪くなっていった。市場では敗退を続けているのに、組織間の交渉ごとの勝ち負けには一喜一憂していた。このような状況なので開発される商品の品質は当然低いのだが、現場の営業は数値目標を負わされて売った分だけクレームを受けていた。
会社が規制対象とならないために、勝ちすぎず、負けすぎず調整していくことは、単純に利益率を0.1%向上させるよりもマクロ的に見れば会社の利益を最も考えているのかもしれない。しかし、僕はこのような考え方になじめなかったし、染まりたくはなかった。
- 三崎 亜記
- となり町戦争
H2
今さらながら漫画インターネットカフェにはまっている。家にいると子供が遊んでくれと寄ってくるので(そのうち寄ってきてくれなくなるのがわかっているので、ありがたいことなのだが)、なかなか読みたい本を読むことができない。以前は、普通のカフェで読書をしていたが、最近は読書をするには少し騒がしくなってきた(もっと騒々しくなれば逆に本に集中できるのだが、ちょうど個々の内容がわかる騒々しさなので気が散ってしまう)。
ネットカフェはその点、みんな漫画かネットゲームに集中しているのでとても静か。いすもしっかりとしていて読書するには理想的な環境だ。唯一の難点は、ついつい漫画にはまってしまって本来読みたい本を読めないこと。もっともこれは自分の責任なのだが。
学生時代に連載開始当初を少しだけ立ち読みして、以後結末を知らなかった、あだち充さんの「H2」を昨夜ネットカフェでやっと読み終えた。「タッチ」よりも長い話だということにまずびっくり。さすがに34巻は読み応えがあった。序盤から中盤にかけてはこれまでの作品と同じく比較的のんきで切ない恋愛青春野球漫画なのだが、終盤にかけての怒涛の展開と人生の苦味をあらわす表現が増えてきていることが少し意外だった。例えば、監督が脇役の木根君に自分の限界を超えさせるために、主人公の比呂をベンチに下げてまで完投させる部分。木根君は自分の限界を超えた喜びと同時に、限界を超えても到底かなわない主人公との才能の差に改めて気づき、より深く傷ついたかもしれない。
最後の主人公同士の対決も他の作家ならじらすところを、あっけないほどすんなりと描いている。結末のヒロインの選択も含め賛否の分かれる内容だが、これまでの作品よりも登場人物の葛藤を詳細に描き深みがあってかなり好感が持てた。
おかげで昨夜は久しぶりに学生時代の夢を見て切なくなってしまった。
- あだち 充
- H2 (1)