こちらの記事の最後に「普段は経験できないようなこと」と書きましたが…。
今回はそのお話。
1.2回の京都競馬場では日曜開催でバックヤードツアーが行われているということでした。
せっかくの機会なので申し込んだところ、見事に当選。
普段は全12鞍が終わってからの開催だそうですが、係りの方曰く「今開催はレースの合間に行う」とのことだったので、そういう場に立ち会えたのはラッキーだったかな?と思います。
ということで、順を追って紹介してみましょうか。
①検量室(※撮影不可のため写真はなし)
ここでは前検量の様子を見学。
見学したのは4Rの前後でしたが、もう既にメインレース・きさらぎ賞のゼッケンが準備されていたり、ある騎手が以降の検量をまとめて行っていたりと、せわしなく動いている姿が印象的でした。
また、競馬中継でよく映りこむ確定順位を記すスコアボードだったりとか、きさらぎ賞の優勝レイも間近で見ることができ感動。
そして、ここでは斤量調整の錘についても係りの方から説明がありました。
錘はキログラム単位の大きなモノと100グラム単位で調整する小さなモノの2種類。
100グラム単位で重量調整する錘は100g~500までの計5種類。
それも枠番号とそろえるように…
100グラム=白の錘(1枠)
200グラム=黒の錘(2枠)
300グラム=赤の錘(3枠)
400グラム=青の錘(4枠)
500グラム=黄の錘(5枠)
と規定されていることも説明。
この他にも、騎乗する際に使う鞍も騎手それぞれの持ち物であるという事など、細やかな説明があり、本当にタメになりました。
②馬場入場口・脱鞍所
こちらも、テレビ中継でよく見る場所ですね。
脱鞍所(写真2枚目)は、1着~7着の馬までは指定された区域(1~7の番号が付された所)で鞍を外すことになるようです。
掲示板は5着までですが、7着の馬までは賞金が付与されるとのことなので、7着の馬までがその対象になる…ということですね。
本馬場から引き揚げてくる馬だったり、そして騎手と厩務員さんのレースに関する意見交換する様子を間近で見ることができました。
そして、ウイナーズサークルや放送席(※後述)に行って再び脱鞍所・馬場入口に戻ると、本馬場入場する馬・騎手も目の前を通っていきました。
レース前の緊張感ある姿、貴重な一場面だったかと思います。
③ウイナーズサークル
レース後にはお馴染みの場所ですね。
特別競走や重賞競走では表彰式がありますし、一般レースでは口取り写真がここで撮られます。
そして、第4レースを制したタガノアーバニティ号と林満明騎手の口取り写真が撮られました。
僕ら参加者もプレスの方に混じって撮ることができましたし、今までにない角度での撮影、本当に貴重なワンシーンかと思います。
ウイナーズサークルから本馬場を向くとこんな眺め。
何度も名勝負が繰り広げられたその馬場、決勝線が目の前にあり、スワンの姿を模ったゴール板と、何度も名勝負が映し出されたターフビジョンのコラボは迫力がありますね…。
そして、誘導馬の入れ替えという普段では気付かないような場面にも遭遇しました。
午前中でこの日の役目を終えたビートブラック号は、京都競馬場で唯一のG1を制した誘導馬だそうです。
春の天皇賞を制したのが6年前ですか…ついこの前まで現役だと思っていましたが、そんなに日が経つのかと思うと感慨深いです。
④KBS京都様 放送ブース
初めて、ゴンドラ階まで上がりました。
検量室の辺りからゴンドラ階まで上がると、それまでとは全く雰囲気が違う光景が拡がっていました。
エレベーターを降りるとカーペットが敷いてあり、貴賓室がいくつか。
厳かな雰囲気さえありましたね。
そして貴賓室の一帯を過ぎると、決勝線の真上。
写真はありませんが、機材室があったり、最後の着順判定を行うルームがあったりと、レース運営を行ううえで重要な部分を担っているのがこのゴンドラ階ですね。
で、報道各社の放送席があるのもこのゴンドラ階。
ご好意でKBS京都さんの放送席にも入れていただけました。
うまDokiの放送ブースもありましたし、すぐ前のバルコニーには実況席がありました。
実際に実況席にも座らせていただきましたが、本当に眺めが素晴らしい。
一般スタンドだとターフビジョンで向正面が遮られますが、実況席からだと遮るものがない。
それをオペラグラスで追うという形になりますね。
この席から60km/hや70km/hで走る馬を追いかけて実況するというのはかなりの技量が必要である…というのを再認識させられましたね…。
まして、勝負服と馬番と馬名・騎手を一致させないといけないので、一瞬の勝負のためにどれだけの下準備が必要なのか…アナウンサーの日ごろの労力も計り知れないものがありそうです。
という形で約1時間の行程で4箇所を巡りました。
最後に検量室前まで戻って勝利ジョッキーのインタビュースポットに寄って、解散となりました。
途中、坂口正大元調教師とも遭遇するというサプライズもありましたし、競馬ファンの自分からしてみれば堪らない瞬間もありましたね…。
今回のバックヤードツアー、競馬運営の裏側を知る本当に素晴らしい機会となりました。
1日12レースの運営を行うにあたって、どれだけの労力が必要なのか、どれだけのお金が掛かっているのか、それを垣間見ることができた、貴重なバックヤードツアーとなりました。
この貴重な経験を、次回以降の競馬予想にも役立てていきたいな…と思っています。
この日の馬券はサッパリでしたが、それ以上に得難い経験ができたのかな…と思うと、万馬券以上の価値があるのかと思います。
他の競馬場でも、こういう裏側を知るイベントがあれば、また参加してみたいですね。
長々と、失礼しました。