チュン太へ…②
(続き)親たちは、場所を変えながら、チュン太を呼び続ける。
チュン太の声も姿もない。
僕は親の後を追いながら、最悪の事態になってしまったことをはっきりと悟った。
力強く屋根まで飛んだものの、すぐ近くにカラスがいたのだろう。あのチビスズメでは、悲鳴をあげた次の瞬間には絶命したに違いない。
親たちは店の裏の電線にとまって、なおもチュン太を呼び続けている。
その姿を見上げたまま、僕はチュン太が現れないかと必死で願い続けた。
親たちが飛び立った。場所を変えるのではなく、一目散に飛んでいってしまった。あきらめたのだ。
親があきらめた以上、もうなすすべがない。
…涙が出てきた。
小さな命を助けたつもりが、死に追いやってしまった。
しかも、親に再会できた直後に命を落とすという、最悪の結末になってしまった。
チュン太を見つけた時、すぐに写メを撮った。恰好のブログネタができた、と思ったからだ。
実は、小さな命に真剣に向き合っていなかった。
そんな不純な気持ちだから、あんな小さな子スズメすら助けられなかったのだ。
悔やんでも悔やみきれない。
ブログなど、やめてしまおうと思った。(続く)
チュン太の声も姿もない。
僕は親の後を追いながら、最悪の事態になってしまったことをはっきりと悟った。
力強く屋根まで飛んだものの、すぐ近くにカラスがいたのだろう。あのチビスズメでは、悲鳴をあげた次の瞬間には絶命したに違いない。
親たちは店の裏の電線にとまって、なおもチュン太を呼び続けている。
その姿を見上げたまま、僕はチュン太が現れないかと必死で願い続けた。
親たちが飛び立った。場所を変えるのではなく、一目散に飛んでいってしまった。あきらめたのだ。
親があきらめた以上、もうなすすべがない。
…涙が出てきた。
小さな命を助けたつもりが、死に追いやってしまった。
しかも、親に再会できた直後に命を落とすという、最悪の結末になってしまった。
チュン太を見つけた時、すぐに写メを撮った。恰好のブログネタができた、と思ったからだ。
実は、小さな命に真剣に向き合っていなかった。
そんな不純な気持ちだから、あんな小さな子スズメすら助けられなかったのだ。
悔やんでも悔やみきれない。
ブログなど、やめてしまおうと思った。(続く)
チュン太へ…①
チュン太が死んだ。
はっきり確認できないが、状況から考えてそう判断せざるを得ない。
アイツを死なせたのは僕だ。
あの日曜日、さんざん迷ったあげく、チュン太にたらふくパンを食べさせてから、リュックに入れてマックスバリュに向かった。
もし親がいれば、風が強くなければ、親のもとに帰そうと思った。
チュン太を見つけた場所に行くと、親らしきスズメがいる。リュックからチュン太を出すと、すぐに気づき、僕を威嚇しながら近くに寄ってきた。チュン太も、親を呼んでいる。
チュン太を指に乗せると、すぐに羽ばたいて、親が両側から寄り添うように屋根に飛んでいった。昨日とは違って、ちゃんと飛べた。
よかったなぁと屋根を見上げた瞬間、「ギャー」という声。屋根から転げ落ちるように飛び出したスズメが二羽、そして同時に横切った黒くて大きな影。
カラス!
カラスの姿は一瞬で見えなくなったから、何が起きたのがわからない。でも、あの悲鳴はチュン太を捕まえた時にも聞いた。
まさか…。
親が僕を見つけ、威嚇する。でも、僕のもとにはもうチュン太はいない。
親もそれに気づいたらしく、短く何度も鳴き始めた。ヒナを呼ぶ声だ。(続く)
はっきり確認できないが、状況から考えてそう判断せざるを得ない。
アイツを死なせたのは僕だ。
あの日曜日、さんざん迷ったあげく、チュン太にたらふくパンを食べさせてから、リュックに入れてマックスバリュに向かった。
もし親がいれば、風が強くなければ、親のもとに帰そうと思った。
チュン太を見つけた場所に行くと、親らしきスズメがいる。リュックからチュン太を出すと、すぐに気づき、僕を威嚇しながら近くに寄ってきた。チュン太も、親を呼んでいる。
チュン太を指に乗せると、すぐに羽ばたいて、親が両側から寄り添うように屋根に飛んでいった。昨日とは違って、ちゃんと飛べた。
よかったなぁと屋根を見上げた瞬間、「ギャー」という声。屋根から転げ落ちるように飛び出したスズメが二羽、そして同時に横切った黒くて大きな影。
カラス!
カラスの姿は一瞬で見えなくなったから、何が起きたのがわからない。でも、あの悲鳴はチュン太を捕まえた時にも聞いた。
まさか…。
親が僕を見つけ、威嚇する。でも、僕のもとにはもうチュン太はいない。
親もそれに気づいたらしく、短く何度も鳴き始めた。ヒナを呼ぶ声だ。(続く)