Little Friends -301ページ目

トヨタショックに思う③

(続き)国民が熱狂的に支持した小泉構造改革の結末は、格差と社会不安を増大させ、凶悪犯罪が多発する世の中を作り出しただけだったのか?

派遣切りが大問題になっていても、自動車産業では正社員のリストラはないし、今までの内部留保もたっぷりあるから、今は嵐が過ぎるのをじっと待っているのだろう。

ということは、景気がよくなれば、また非正規雇用を大量に生み出し、コストカットは下請けに押しつけ、大企業にのみ利益が集中するということを繰り返すだけだ。

人口減少と少子高齢化が進むこの国で、アメリカ式の大量生産大量消費による経済発展はもう成り立たない。

しかもそれは、格差社会を深刻化させるだけでなく、環境破壊を加速し人類自身が重大な危機に直面している。エコ替えなどというバカな言葉にだまされてはいけない。

バブル経済に依存するのではなく、物を大切に使い、政治のムダをなくしたうえで、高負担高福祉というヨーロッパ型の社会を指向するしか、この国の未来はないのではないだろうか。

そうなると、国家としての長期的なビジョンを戻った政治が必要だ。それを作り出すのは、僕たち国民ひとりひとりの義務だし、権利でもあると思う。

トヨタショックに思う②

(続き)だいたい、車なんて安価なものではないし、そんなに頻繁(わいざつ?)に大量に買うものではない。都市化が進めば車を持つメリットは薄れ、環境問題への意識の高まりや少子高齢化のせいで、運転人口も減っている。

でも、輸出に活路を求めても、人件費やコストの安い新興国が台頭してきており、最大の輸出国アメリカにだって強力なライバルがいる。

それに対抗するために、高い技術力ではなく、コスト削減を下請けに押しつけ、非正規雇用を大量雇用して輸出を伸ばしてきたのが実態だ。

そういう自動車産業に人も企業も集中し、国までも企業寄りの法改正まで行って後押しし、輸出依存というより自動車依存経済になってしまっていた。

その結果、確かに企業に利益が集中した反面、輸出に力を入れれば入れるほど下請けの利益率は下がり、車を買えない低所得者(非正規雇用)が激増した。自分で自分の首を締めているようなものだ。

好景気と裏腹に国内消費は冷え込み、日本の経済力は極端に低下していたから、車が売れなくなった途端に国そのもの経済がガタガタになってしまった。

要するに、日本の場合は金融危機ではなく、自動車バブルだったわけだ。(続く)

トヨタショックに思う①

そもそも今の不況は、アメリカ発の金融不安が世界中に波及したもの。でも、ニュースで取り上げられるのは、自動車会社の派遣切りの問題ばかり。

中でも、半年前は過去最高益とか、販売台数世界一などと豪語していたトヨタの落込みは見事で、一気に初の赤字に転落だとか。よくもここまで落ちるものだと感心する。

でも、トヨタの販売台数を見ると、特にこの10年くらいは年々右肩上がりで台数を伸ばしているけど、国内販売台数に関しては、逆に右肩下がりに減り続けていて極端な輸出依存になっている。

明治以来、確かに日本は輸出で経済を支えてきた。でも、それができたのは国そのものが貧しく、人件費も安かったからだ。高度成長期以後、国民の生活レベルが向上し、内需も伸びたぶん、人件費やコストも高くなって輸出競争力は低下、ただ大量に物を作って輸出するのではなく、家電のように高い技術力で国を支えてきた。

ところが、この10年くらいは昔のように数で勝負に逆戻りしてしまった。でも、人口が減少に転じて国内市場が頭打ちになると、海外に活路を求めるしかなくなる。家電のように、海外で生産するならともかく、自動車に関しては国内での生産が主力だった。(続く)