2012.1 NO.7 アロハ と マロハ
昨年の2月9日~13日旧婚旅行で妻とハワイに行った。
30年前私たち夫婦は結婚した。新婚旅行でハワイに行きたかったが、当時1$が2百円台ということもあり、今よりかなり旅行費用が高額だったと記憶している。
母親に貧乏人のくせにと反対され、アンタには言われたくないと思ったが、当時銀行に勤めて8年にもなるのに貯金もなく(今もないが)三十路の半人前の身としては逆らえず、南九州・沖縄の国内旅行に変えた。同様に結婚式場も当時神戸で一番格式の高かった神戸オリエンタルホテルをキャンセルし(予約手付けの5万円もフイにし)、県の施設で結婚式をあげた。妻がマリッジブルーにならないかと心配したが、さすが太っているだけのことはある。すぐに気を取り直して連れ添ってくれた。
新婚旅行で行けなかったリベンジに30年もかかってしまったが、加山雄三さんがメインボーカルの『座・ロンリーハーツ親父バンド』の歌詞じゃないけれど「いろいろありまして、切ないながら生き抜いて、や~っとこうして」ハワイ(ホノルル)に行くことができた。
リベンジということもあり、背伸びしてハレクラニ(天国の家)ホテルに宿泊した。
着いた日夕食に出かける前に明朝のチップを忘れてはいけないとテーブルに1$紙幣3枚を置いて出たが、部屋に戻ってくるとなくなっていた。ベットメイキングが朝夕2回あるのを忘れていた(チップは1日1回でも可らしい)。調度品等ハード面はいたってシンプルで、こうしたソフト面のサービスと表通りの喧騒から隔絶された静かな立地が5つ星なのであろう。
ホテルの中庭では夕暮れ時からバンド演奏が始まり、元ミスハワイによる優雅なフラダンスを見ながら定番の肉厚ポテトチップスとチチというカクテルを賞味しハワイに来たのだという実感に浸った。
妻はハワイというと泳ぎたいと言う。普段このお腹なんとかならないかしらと言っているオバサンなのに。水着姿を想像するだに恐ろしい。知り合いの太った奥さんも同じことを言うらしいから、男の理解を超えている。
それで現地の初心者ツアーコースに参加し、東海岸を中心にダイヤモンドへッドや旧石原裕次郎邸や、パールハーバー等を廻ったが、ガイドが特別にと案内してくれた元横綱曙関の実家近くの海岸はエメラルドグリーンの海と白砂のコントラストがすばらしかった。我々のツアー以外の観光客はおらず、現地の人か旦那は本を読み、奥さんは甲羅干していた白人カップルが一組居ただけだ。
ワイキキは砂をよそから持ち込んだ人工の砂浜で海水もきれいと言えない。ここは日本人の観光ルートには入っていないとガイドが言っていた。さもありなん。入れ替わり立ち代り大勢でおしかけて来られたらすぐに汚れてしまうだろう。
オアフ島のホノルルは、いわば中国の香港みたいで、自然を満喫するならハワイ島の方が断然よい。私自身は銀行員のとき過去2度ハワイ諸島に行っており、20年前になるがハワイ島に寄った。南国特有の花が咲き誇り、クルージングでは沈む夕日が美しく、ずっと滞在していたいと思った。もっとも、渓谷をヘリコプターで観賞したときは、ヘリの音がすごいのと怖さで、景観を楽しむどころではなかった。
ハワイ島からホノルルに帰る飛行場で、うろ覚えで、感謝の意を込めてマロハ!と現地の女性に声をかけた。すると笑顔だった彼女が急に顔を強張らせ睨んできた。何で?と聞くと、マロハじゃなくて、マハロだよと教えてくれた。マロハとはどうもウスノロといった悪い意味のようだ。
桂三枝師匠のいらっしゃい!はアロハで、アホの坂田師匠よろしく返礼する、ありがとさ~んはマハロで、マロハではない。
英語が堪能な人にとってはハワイなど外国ではないと言う。しかし、我々のような者にとっては日本語が通じるのは何より嬉しい。20年前より治安もよくなっているみたいだ。
新婚の長男夫婦に子供が出来たら、孫と一緒にハワイのディズニーリゾートに行きたいと思っている。