オールを取り戻すまでの話 57 | 勤続38年 ベテラン管理栄養士が提供する「病院勤めのストレスが消えて、生きててよかった!で満たされる」コーチング広場

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ずっとずっと頑張っているのに「なぜか、うまくいかない!」「何か違うかも?」「私の何がいけないの?」と迷子になっていませんか。「誰か私を助けて!」「正解はどこにあるの?」と右往左往しているのなら、私と一緒に探し出しましょう。あなたの本当の人生を!

 

毎週日曜日は

オールを取り戻すまでの話を

書いています。

 

 

 

 

 

 

 

前回の話はこちらから

オールを取り戻すまでの話 56

 

 

 

 

 

第1話はこちらから

 

自分の人生を引き受ける の巻

オールを取り戻すまでの話 1

 

 

 

 

 

「W先生の傍を離れよう」

「マネージャーの仕事から離れよう」

と、決めました。

私の気持ちもあったのですが

実際に、部下が入院してしまい

物理的にも今までの様に

W先生の所の通えなくなってしまいました。

 

 

 

それをM氏に伝えると

「そうか。わかった。」

「あいつ(W先生)には

俺から話しをするから、お前は何も言うな」

 

 

 

ドロドロと渦巻いていた私の気持ち。

それを何一つ話していないのに

M氏は全てを引き受けて下さいました。

「W先生にはどう話しをしよう・・・」

と、困っていた私には

M氏の優しさが身に沁みました。

 

 

 

 

 

実際、当時は1ケ月の間に

25日もW先生の所に通っていた私。

今思うと、かなり偏って

行き過ぎてしまっていました。

 

 

 

「何故、こんなことをしていたのか?」

今なら

そのからくりが理解できるのですが

当時は

自分のやっている事の意味が

本当にわからなかったんです。

 

 

 

何をしていたのかと言うと

完全な「自己犠牲」でした。

 

 

 

こんなにも

W先生の為に頑張っている私。

こんなにも

W先生の為に身を粉にしている私。

こんなにも

W先生の為に時間も割いている私。

 

 

 

だ~か~ら~~~

私の事を大事にして下さい!

私の事を愛して下さい!

 

 

 

私の本音はここにありました。

 

 

 

当時の私はこのからくりに

気が付いていませんでしたが

「自分を犠牲にして、その変わりに

自分の欲しいものを手に入れたい」

という自己犠牲のサイクルに

すっぽりどっかりと嵌っていました。

 

 

 

本音は

「W先生の愛情を独り占めしたい!」

なのに

やっていることは

「あなたの為にこんなに頑張っています。」

「こんなに自分を犠牲にしています。」

でした。

 

 

 

 

 

結局、

自分の本当に欲しいものには

全く手が届かず・・・

肉体的にも精神的にも

ぼろぼろに疲れ果ててしまったので、

物理的に距離を置くことで、

強制的に

そのサイクルを終了させるしか

自分を保つ方法が無かった。

というわけでした。

 

 

 

 

 

今でもよく覚えています。

春で、桜の花がひらひらと

舞い落ちていました。

 

 

 

大阪マネージャーだった私が

居なくなってしまったので、

他の地域で活躍していた

マネージャーから電話が入りました。

 

 

 

「のんちゃんが居なくて困ってる」

 

 

 

それを聞いた私は

「途中で放り投げてしまってゴメン」

「みんなに迷惑かけて申し訳ない」

という気持ちになりました。

 

 

 

しかし、

「もう一度戻ろう!」

とは思いませんでした。

 

 

 

もう二度と

W先生の元に通う事はないだろう。

そう思っていました。

 

 

 

 

 

実際、それから数年。

私は本業である病院での仕事に

専念していました。

 

 

 

 

 

私が40歳を目前にしたある日。

母親が

膝の手術を受ける事になりました。

 

 

 

後で判ることなのですが

母の膝の根本原因は

右の腰が悪かった事でした。

後年、右の大腿骨骨頭を人工関節に

入れ替える手術もするのですが、

その右の腰をかばって歩いていた為

左足の膝を悪くしてしまった様でした。

 

 

 

 

 

私は両親の結婚生活を見ていて

「この二人は何故結婚したんだろう?」

「一緒に生活していて楽しいのかな?」

「本当にコミュニケーション取れてないよね」

「二人共、これっぽちも本音言わないよね」

と、思っていました。

 

 

 

母親の膝の手術は成功しました。

しかし、手術直後は入浴出来ず

体をタオルで拭いて我慢する。

そんな日が続いていました。

 

 

 

ある日、私が母親を見舞いに行き

部屋をのぞくと・・・

父親が母親の背中を拭いている。

そんな光景が

目に飛び込んできました。

 

 

 

驚きました。

父が母の背中を拭く。

あの、何もしない父親が

母親の背中を優しく拭いている。

家での父親は

一切、家事に手をだしませんでした。

年に1度、大掃除のときだけです。

父親が家の事をするのは。

そんな彼が・・・!

 

 

 

かなりの衝撃を受けました。

夫婦ですから驚く事ではないのですが

全くうまくいっていない夫婦生活だと

思っていた娘の私。

 

 

 

父親があんなにも愛おしそうに

母親の背中を拭いている。

愛おしそうに、私には見えました。

本当はどうだったのかは解りません。

でも、私にはそう映ったのです。

 

 

 

夫婦って、なんだろう?

夫婦って、すごいことなのかも?

 

 

 

この光景を目にしたことで

私の中で

大きく変化したものがありました。

 

 

 

 

 

続きは来週に。。。