人間だもの。


こんにちは。あのねです。

今回はマカロニえんぴつのミスター・ブルースカイについて、自分なりに解釈していきたいと思います。


最初曲名を見た時は、ブルースカイってくらいだから爽やかな曲なのかなと思ったのですが、聴いてみると最初とはかなり印象の変わった曲だなと感じました。

ブルースカイというワードが曲名に入っていますが、青空について一切でてくることがありません。

なんなら雨が降っているような描写が出てくるんですよね。

ではブルースカイとはどういった意味なのでしょうか。

考察していきたいと思います。


まずはこの曲の基本情報について、簡単にまとめたいとおもいます。

この曲は2017年12月6日に発売されたアルバム「CHOSYOKU」の1曲目に収録された曲です。

個人的にマカロニえんぴつでは一番好きなアルバムです。


まずは1番のAメロから。


猿も木から落ちるし 正義は平気で嘘をつく
生憎わたしたちヒトの子です 素通りしないでね
しないでね?



信じられないような失態は起こるし、なんなら裏切られることもある。

人間なんだし、失敗もあるし時には上手くいかないことだってある。

そういった一面もあるんだ。スルーせず向き合っていこうよ。


かなり人間味の溢れる歌詞だと思います。

人間なんだから誰しも上手くいかないこともあるよね。

信じていたことが平気で裏切るし、信頼がなくなるような絶望に陥ることもある。

めっちゃ心当たりあるー!

この時点で共感の嵐です。


次の歌詞です。


あればあるで邪魔 居なきゃ居ないで不満
骨までは愛せない
たまに抱き合っていたい、じつに疑り深い
風に揺れるメロウ



大好きな人だけど、ウザったく感じる時もある。

でも離れて欲しくない。

全てを受け入れて愛せないし。

愛していたいけど、いつか別れるかもしれないと疑ってしまう。

そんな歌が流れている。


どんなに好きな人でも、四六時中愛せるかと言われたらちょっと難しいですよね。

そこまで愛せる自信もないし。

今は他の事に集中したいから構えない。でもかと言って今まで通りの関係ではいたいよね。別れたいわけじゃないからね。

だからこの前のAメロで触れたように、人間なんだし、そう思うことあるし、君からしたら裏切られた!って思われても仕方ないよねって言いたいんだと思います。

そういう感じの歌だよっていうのと、そんな曲を普段から聴いてるって意味の風に揺れるメロウなんだと思います。


次にBメロです。


言葉足らずでごめんな
あくびの向こうで ほら探してくれ



いつも思っていることをしっかり伝えられなくてごめんね。

欠伸とか普段の行動から感じ取って欲しいんだ。


めっちゃわかる。

私も上手く言葉で伝えられず、過去に付き合ってきた人を傷つけてしまったことがあります。

いや、わかってくれよ。付き合い長いじゃん?みたいな感じで。

実際そのせいで別れたこともあるし…。

相手の気持ちに察するとか難しいですよね。

なんか今思い出しただけで不甲斐なくて泣けてきますね。

ここで注目したいのが、あくびという表現なんです。

欠伸って退屈な時や眠い時の行動?のひとつで、あまりいいような表現には見えないんですよ。

ただ欠伸するときって、口を開けて少し涙とか出ますよね。

なんか泣き叫んでるようにも感じ取れるんですよね。

泣いているのを誤魔化すために、欠伸をしたのではないでしょうか。

てかそう感じてくれ!って表現されているようにも取れるんです。

こんな退屈そうな素振り見せてるけど、本当は泣いているんだぞー!って。

そんな風にも捉えられるんではないでしょうか。


サビです。



泣いているのは君のせいじゃないから
ただ泣いてみたのは夜のせいでいいかな
ブルースカイ、届いてない



僕が泣いているのは、君のせいじゃないから気にしないでね。

こんな夜のせいってことにしてもいいよね。

まだ青空のような爽やかな気持ちには到底なれないや。


ここで泣いているのは、別れるという結果に対して泣いてしまっているのではないでしょうか。

別れるのは辛くて涙が出てしまうけど、決して君のせいではないよ。

ただ夜ってやっぱり考え事すると、ちょっと病んだり落ち込んでしまう時間帯じゃないですか?

だから泣いてしまったんだよと自分に言い聞かせてるようにも取れますね。

そして最後のブルースカイ。夜と相対するような表現ですね。

単純に青空のような爽やかな気持ちにはまだなれないというのと、センチメタルな気持ちになる夜はまだまだ続いてしまうよと表現しているのと同時に、涙の色も表現しているのではないかと思いました。

こういった、よく考えないと涙であると分からないように表現しているのも、Bメロにあったような察してくれよというメッセージに繋がっているのではないでしょうか。

相手に対する優しさや精一杯の強がりを感じるサビでした。


2番のAメロです。


去る者には追われてナンボだ 合わすべくはテンポだ
あなたに求めたは情熱だけ、叶わぬ夢だけ



復縁をしたいのは当たり前だけど、関係性は今までのままだよ。

君に夢中になるような恋をしたかったけど、そこまで本気にはなれなかったよ。


去る者には〜って歌詞は、多分過去の恋愛的に彼は復縁をしたいと良く言われていたのではないでしょうか。ナンボって言ってるくらいだから、多分そう絶対。

テンポって言うのは一定のリズムを刻むことを指しますが、恐らく一定の距離感ってことを意味してるのではないでしょうか。

だからこのままの距離感、これ以上進展することはないから関係性も変わることないよと。

この恋を始めたのは最初は遊び半分くらいの感じで、この人に本気で恋を出来たらいいなと思っていたけど、そこまで燃え上がることはなかったのでしょう。

だから1番Aメロのようなあればあるで〜ことなのでしょう。

めちゃくちゃ好きなら、一緒にいる時間が長ければ長いほどいいでしょ。ウザったいよりもっと一緒にいたいが勝つのでは??


2番Bメロです。


答え合わせの筈が
あくびをする意味まで探らないでよ



別れ話の途中で、欠伸の意味を聞いてこないでよ。


答え合わせはそれぞれ今後について話し合ってるのではないでしょうか。

価値観の擦り合わせ?みたいなことを指してるのかなと。

そんなにもう終わってしまう前に、いままで気づいてこなかった些細な行動(欠伸)について聞いてこないでってことかなと思いました。

でもここで本音を言うタイミングだったのに、結局言えなそう…。勿体ない結果に終わってしまいましたね。


サビです。


泣いているのは君のせいじゃないから
ただ泣いてみたけど捨て切れないの何でだ
ブルースカイ、聞こえてない



僕が泣いているのは、君のせいじゃないから気にしないでね。

泣いてみた忘れようとしたけど、やっぱり君と別れたくないよ。

君にはこの思いが届いてないんだね。


最初の一文は割愛します。

泣いてみたのは、忘れたいからとか君の気持ちに応えることが出来なかった情けなさとかも含まれるのでしょう。

だけどやっぱり君のことは忘れないや。別れたくないや。まだ君のことが好きだ。なんて思っているのでしょう。

欠伸のこと聞かれた時に言えばよかったのに。

じゃあなんで合わすべきはテンポだっていう風に、このままの距離感でいようって言ったんだろう。


Cメロです。


染まりたくはないが
そばに居た暮らしがちょっと好きだ
都会の足音、昨日と僕を素通りスルー



新しい環境になって慣れてきてしまったけど、君と一緒に過ごした日々が好きだったよ。

都会の人々は冷たくて、僕のことなんて気にもしない。

僕の過去なんてどうでもいいみたいだ。


彼女と過ごした日々からしばらく経って、懐かしいんでいる彼の心境が描かれています。

もうほぼ上に書かれた通り!それ以上は無いと思います。

新しい環境になっても君との日々は忘れられないよ。

他の人からしたらどうでもいいですもんね。

今まで2人でいることが多かったのに、今はひとりきり。

それと同時に他の人は、僕のことなんて気にも止めないんですよね。

ますます孤独を加速させる、少し切ない歌詞ですね。


Cメロの続きです。


通り雨降る
止んで流れる 余計縋って痛くなる
モノクロの庭で戯け合ったのも幻になれ



君とは別に他の人と出会うけど、すぐに関係が終わってしまう。

余計に過去のことを思いだして胸が痛いよ。

そんな辛くなる過去なら、全て幻になって消えてしまえ。


ブルースカイとは反対に通り雨という表現が出てきました。

通り雨=すぐに終わるものじゃないですか?

ここですぐに終わるものって何かなって色々考えたのが、やっぱり人間関係なのかなと思いました。

雨っていうワード自体あまりいいイメージがここではないですよね。

だったら通り雨なら、すぐに止むからプラスだと思うんです。

だけど次の止んで流れるってフレーズから、関係が終わってなくなるって解釈してもしっくりくると思いました。

だからこそ過去に君と長い間一緒に過ごしたことを思いだし、縋ってしまうのではないでしょうか。

別れを受け入れるのはかなり辛いことです。だったらそんなモノクロの庭=過去の記憶でふざけあったことも全て幻になってしまえと、忘れようとしているんだと思います。


ラストのサビです。


泣いているのは君のせいじゃないから
ただ泣いてみたのは夜のせいでいいかな
ブルースカイ、届いてない

サヨナラグッバイ、笑ってスカイハイ
とりあえずまた明日
それでもいいかい?
これならいいかい?って何回も言う



一部既に考察したので割愛します。


さよなら。笑って2人別れよう。

この空の高さのように晴れ晴れとした気持ちでさ。

とりあえずいつもみたいに「また明日」って別れよう。

そんな別れ方でもいいかな?

別れるから許してくれないかな。


ついに別れること決意したんですね。

決して暗い雰囲気で別れるんじゃなく、笑って別々の道を進んでいこう。

だけどやっぱりまだ別れたくない。

だからせめていつもみたいに、「また明日」で別れさせて欲しいんだと思うんです。

最後は清々しくあの青空のようになろうとする、主人公の真摯さが垣間見えますが、やっぱりどこか切ないですね。


ラストです。

泣いてみたのに、ただ泣いてみたのに
捨て切れないの何でだ
捨てられないの何でた
ブルースカイ、いつか届け



ただ泣いてみただけなのに、涙が止まらない。

今までのことを忘れるなんてできないよ。

やっぱり諦めることなんてできないよ。

この気持ちが君に届いたらいいのにな。


この最後のいつか届けってフレーズが大好きなんです。

今までそこのフレーズって聞こえてないとかマイナスな言葉が入ることが多かったんですよ。

今度は届け!って願いが込められているんです。

そう願うってことは決意にも取れると思うんです。

今までの大切な記憶だったり思い出って簡単に消せるものでは無いと思うんです。

だからこそ!そのままでいいと思うんです!

いつか届けばいいならくらいの願いなんです。

ある意味ポジティブですよね。

泣くことは気分のリセットにもなると思うんです。

泣けば涙とか一緒に悲しい気持ちだったりが流れるとかよく言うと思いますが、主人公は泣くことでよりこの思いが大切なものなんだと実感したんだと思います。

悲しいから泣くんじゃない。ひとつの切り替えとして泣いてみたけどやっぱり涙が止まらなかった。それだけなんです。

今までのモヤモヤがこう感情という名のダムにどんどん溜まっていって、それがついに放出された感じなんだと思います。

このサビに来るまではかなりネガティブなことが描かれていましたが、最後にはポジティブな感情に切り替わることが出来たのです。


この曲の内容としては、別れを受け入れて、この気持ちを大切に前に進むという、ポジティブなパワーか詰まった曲でした。

待って待って。最後まで気になっていたんですが、最初は別れる気満々だったじゃないですか?

なのに終盤になって泣いて縋ってしまうほど、別れたくなくなってるじゃないですか。

2番のAメロ部分おかしくない?って最後までいくと思うんです。

でも最後までいったからこそ分かるんです。あれって自分に言い聞かせてるんですよ。

じゃなきゃ泣けてくるから。欠伸で誤魔化さないといけなくなるから!

やっぱり最後まで彼女前では強がってしまうんですよね。

そのせいで彼女の気持ちに気づけなかった。

どうせ情けない姿見せるなら、強がった情けなさではなく、素直に感情を晒け出した情けなさの方が、彼女は見たかったんじゃないかなと思いました。

ここまで散々恋人との別れ話と語ってきましたが、一部脱退したメンバーのことを歌っている曲でもあるらしく、そういった捉え方をすることによりはっとりさんのバンドメンバーに対する感情が汲み取ることも出来ますよね。

全体的に切なく、だけど最後には前向きになれるパワーを与えてくれるとっても力強い1曲だなと思いました。


それでは今回はこの辺で。