お別れという名のオーケストラを


こんにちは。あのねです。

今回はBiSHのオーケストラについて、自分なりに解釈していきたいと思います。


オーケストラって聞くと、所謂交響楽団?みたいなイメージがありますよね。

実際に曲を聴くと、ストリングスも導入されていて結構壮大な曲になっていますね。

だとしても何故曲名が「オーケストラ」なのか。

交響楽団について歌っている訳では無いはずです笑。

歌詞を読みといて、ここで言うオーケストラとは何なのか、考察していきたいと思います。


まずはこの曲の基本情報について、簡単にまとめたいと思います。

この曲は、2016年9月5日にリリースされたメジャー1stアルバム「KiLLER BiSH」の3曲目に収録された曲で、リード曲でもあります。


それでは考察していきましょう。


見上げたあの夜空に
浮かぶ星達
ふと君の声が
あの頃輝いてたかな?
今になっては
ずっと分からないまま



見上げた夜空に星が輝いていた。

ふと君の声が聞こえた気がした。

2人一緒だった頃はあの星のように輝かしい日々を送っていたかな。

今になっては輝いていたか分かることはないね。


夜空を見上げてかつての恋人とのことを思い出していたのでしょう。

多分2人で夜空を見上げたこともあったのかもしれません。

その時話したことも同時に思い出したのでしょう。

ここでのあの頃輝いていたのかなというフレーズは、星のことを指すことも出来ますが、恐らく付き合っていた頃の2人を指しているのでは無いかと思いました。

付き合ってる間って、幸せだし2人で何をしても楽しかったり、キラキラしてる毎日になるんですよ。

でも別れるとそれまでの日々が嘘のように輝きを失うんですよね。

あの頃というワードの通り、別れてしまってから月日が流れて遠い過去になってしまったのでしょう。

だからこそ離れ離れになってしまった今では、それすら確かめることが出来ないのです。


次から1番です。


あの時
君がついた嘘
問いただせずに
泣いたあの坂道
この先
君と会えないの
離れ離れに
身を任せてた



あの時君が僕についた嘘の真意を確かめることが出来ずに、ただ1人泣きながら坂道を歩いた。

もう君とは会うことはないんだ。

離れ離れになる未来を抗うことなく進んでいった。


君がついた嘘ってなんだったんでしょうね。

恐らく、ちょっとした口論がきっかけでヒートアップしてしまって、その勢いで別れを突きつけられたのでしょう。

勢いで言ったのを知っていながら、僕はショックで真意を確かめられなかったのかなと思います。

ここの坂道は気分が下がるとか落ち込むことを意味しているのだと解釈しました。

喧嘩別れした時ってその後会うことはないですよね…。

だから「この先 君と会えないの」という歌詞なんだと思います。


Bメロです。


いつもの後悔が風に消えてく
誰にもみせないその姿を
もうちょっとだけ
見てたかったんだ
時がそっと睨んでいる



あの時、嘘の真意を聞いていればと何度も後悔している。

僕にしか見せない姿を、もう少しだけ見ていたかったな。

時間の流れの中で忘れちゃうのかな。


いつもの後悔は、Aメロで触れた前半部分に対することかなと思いました。

喧嘩したのもそうだし、嘘について問いただすことも出来なかったことに後悔しているのでしょう。

付き合っているとその相手にしか見せないところとかあるじゃないですか?

他の人には恥ずかしくて見せられないことや、素の感情とか。

そういった姿をまた見たかったなって、別れたあとよく思い出しちゃいますよね。

それだけ親密な関係だったということが分かりますね。

時がそっと〜の部分ですが、上記のような解釈をしました。

睨むって言葉の意味には、威圧のためにする行動と、見当をつけるという意味がありますよね。

威圧されることで焦り、それらから避けたくなりますよね。この場合、後悔という念から解放されたい、避けたいという意味があると思いました。そういう意味での威圧の睨む。

時間が見当をつけるという表現から、時間が後悔という念に見当をつけるという意味もあると思いました。そういった意味での見当をつける睨む。

どちらも擬人法で表現されていて、中々読み解くのが面白い表現ですね。


次にサビです。ふたつに分けて考察します。


その手と手繋いで
笑いあった声
忘れはしないよ
こんなにも流してた涙も
語る声も オーケストラ



君と手を繋いで笑いあった日々を忘れることは無いよ。

こんなにも君を思って流した涙も語った声は、まるでオーケストラのようだね。


前半部分はストレートな歌詞で、思い出について綴られていますね。

手を繋いで笑い合うほど楽しかった思い出を忘れられるわけないですよね。

冒頭部分で輝いてたかなとありましたが、こんなにキラキラと輝かしい日々はないと思います。

僕はそう思うけど、君はどうだったのかなという意味での輝いていたかなと問いかけていたのでしょう。

オーケストラのところちょっと雑にまとめちゃいましたね笑

いや、これにはわけがありまして…。

そもそもオーケストラとは何なのかについて前述すべきでしたね

オーケストラとはそもそも管弦楽団のことを指すらしいのですが、その楽団が演奏する曲自体を指す言葉としても使ってますよね。

そう、つまりこのオーケストラとは、君と僕が作り上げてきた思い出のことだと思いました。

流した涙も語る声もそんな記憶も思い出だよと言っているのではないのでしょうか。


サビの続きです。


やがて訪れたよね
さよならの声
忘れはしないよ
あんなにも近くにいたはずが
今では繋がりなんて
あの空だけ



やっぱり別れは訪れたね。

別れを告げられたあの日を忘れることは無いよ。

ずっと一緒に過ごしてきたのに、今では同じ空の下で過ごしているという繋がりだけだね。


さよならの声は1番冒頭の君が言った嘘の時の声でしょう。

喧嘩別れしてしまったのもあって、やはりあれから会えてない様子ですね。

どんなに離れてても空は繋がってると、明るい曲だったり、友情ソング?とかではよく使われているイメージですが、この曲は別れの曲です。

もう空が繋がってるくらいしか繋がりがないんですよね。

それだけ君との距離は離れてしまったということなのです。


次から2番に入ります。


夜空の
交換をしよう
馬鹿らしくなって
投げた午前3 時
この先
君と何年も
時の流れに
身を任せても



お互い見上げている夜空を共有しよう。

でもそんなことしたところで意味は無いよな。

これからは2人別々の道を進んでいこう。


夜空の交換は、冒頭に見上げていたあの夜空のことでしょう。

その夜空の交換…つまり共有だと解釈しました。

スマホで夜空を撮影して共有しようとしたけど、今更そんなことをして繋がりを作ろうとしても意味が無いと思い、スマホを投げた(壊れるから多分投げてないと思うけど笑)ということではないでしょうか。

スマホってとっても便利な物で、簡単に人と繋がりを作れるアイテムなんです。だからそのスマホを使って繋がりを作ろうとしたんです。

じゃあ何故夜空なのか。

それはサビ部分でもあるように、唯一の繋がりが空だけだからです。


2番のBメロです。


いつものジョークが街に消えてく
誰にも見せない僕の姿を
もうちょっとだけ
見せたかったんだ
時がそっと睨んでいる



いつも言うジョークを聞いてくれる人もいないよ。

君にしか見せない姿を、もう少しだけ見せたかったな。

時間が経てばその後悔も無くなるのかな。


よく付き合っていた彼女にジョークを言っていたのでしょう。

でも今はそのジョークすら聞いてくれる人がいないのだと思います。

そんなジョークを言うようなことは、彼女の前でしか見せないような姿だったのでしょう。

それ以外にも彼女にしか見せない一面は多くあったと思います。

ここは1番とは逆に僕のそんな姿をももっと見て欲しかったですよね。

それだけ信頼してたし、素の僕を見て欲しかったんだと思います。

だけど今まであまり素の自分をさらけ出すことは無かったのでしょう。

それを後悔してるけど、時間が経てば無くなるのだろう。時がそっと〜の部分は1番とは異なる意味を表していると解釈しました。

いずれにしろ、時間の問題だと捉えているのでしょう。


次からサビです。今回もふたつに分けます。


この目と目合わせて
はっきりとしたい
もうできないかな
こんなにもどかしくて
辛いのが
音を立てる オーケストラ



ちゃんと向き合って話し合いたい。

だけどもうできないんだね。

君とは会えなくてもどかしくて辛いよ。

そんな気持ちがオーケストラのようだ。


目と目を合わせてしっかりと向き合いたかったんです。

それができないからもどかしくて辛いんです。

それができたのなら別れることは無かったですしね。

ここは今までの感情が溢れんばかりの状態になっていると思います。

後悔や会えない辛さ、過去に馳せる思いなどなど、色々な感情が溢れて、音を立てながら崩れ落ちる。

まるでオーケストラのように感情が入り乱れているのでしょう。

それだけまだ君に対して未練タラタラなんですよ。


サビの続きです。


どこで何をしてるの?
分からないのは
僕のせいなんだね
永遠にこんな日がくるなんて
神様イタズラなら
呪いたいぐらい



今君がどうしているのか、知りたいけど知れない。

そんな状況にしたのは、僕のせいなんだよね。

ずっとこんな日々が続くのかな。

神様のイタズラなら、神様を呪いたいくらいだよ。


ここも後悔に溢れた歌詞になりますね。

一緒に夜空を見たいし、ちゃんと話し合いたい。お互いの素を見せ合いたい。会いたいのに会えない。

それは全部僕のせいだと、めちゃくちゃ後悔してますね。

後半の歌詞に注目して欲しいのですが、普通なら神様に過去に戻してとか、彼女に合わせてとか願う場面だと思うんです。

だけどここでは神様を呪うくらい忌み嫌っているんです。

もしこれが神様が仕掛けたイタズラという名の運命ならば、なんでこんな運命・試練を与えてきたのか。

全て神様のせいにしたいんですよね。

それほどまでにどうしようもないくらい後悔しているんです。


この後は1番サビが再度来るので、割愛させていただきます。


この曲のテーマは、「好きな人との別れ」を歌っているのだと分かりますね。

別れには必ず後悔が付き物です。

あの時こうしていればとか、あの日に戻れればとか(どっかの歌詞みたいだな…笑)。

でも人間って残酷な生き物で、時間が経つと忘れてしまうんですよね。

だから何度も同じ過ちを犯してしまうんです。

愚かですよねー。はい、すいません。全然人のこと言えないんですけども笑。

でも時折思い出すんですよね。今頃何してるのかなって。でもそれだけ。それ以上はあまり干渉することないですよね。

それくらいでいいと思うんです。懐かしいなって思うくらいで。それだけ遠い存在になってしまったのです。

その時は空を見上げてみましょう。空は繋がっています。もしかしたら同じ空を見上げているかも知らないですしね。

最後まで触れなかったのですが、この曲にはMVがあります。

それを見ていただければ分かるのですが、同性同士の恋を描いた作品になっています。

なんか前回に引き続き同性会いについて触れてますね…笑。

是非見てみてください。


今回はこの辺で。