【連載2】23歳の息子が重体に…一命はとりとめたものの、医者の言葉に母が涙。

右足と脳機能を失っても、挑戦し続ければ道は開ける。
人生の目標を実現していく、夫婦の起死回生ストーリー。
ノンフィクション小説「逆境のトリセツ」

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事故から五日目。

「正典、正典、わかる?」

俺は母の声に応えるように、意識がないながらも、目をあけようとして、涙を流したらしい。その二日後、医師は、俺の脳のCT画像を母に見せた。そこには、大きな白い影が映し出されていたという。

「かなり後遺症が残るでしょう」

母は事故後からずっと、どんな姿になっても生きてほしいと願っていたが、後遺症が残ることを主治医に告げられ落ち込んだそうだ。事故から三週間経過……。一般病棟に移った俺は、二十四歳の誕生日を入院中のベッドの上で迎えた。脳挫傷の影響で朦朧としていた俺の代わりに母が脳神経外科の医師から話を聞いた。

「脳挫傷でCTに白い影がありますね。CTでは小さくなっていますが、完全には元に戻らないかもしれません。性格が変わったり、物忘れがあったりするかもしれません。とにかく長い目で見ていかないといけないでしょう」

俺の二十四回目の誕生日、もう一つ大事な話が医師からあった。

「右足の骨折したところですが……、その傷口が感染症にかかっている恐れがあります。来週か再来週あたり手術になるかもしれません」

このとき俺の右足は、家族が思っている以上に酷い状態だった。桜の花びら舞う頃、三十八度を超える熱が数日間続いた俺の看病をしていた母は、医師から呼び出された。

「右足の骨折した箇所がかなり悪化しています。壊え疽そが進んでいます。このまま放っておくと菌が全身に回り、生命の危険があります。もしかすると右足を切断しなければならないかもしれません」

生きるか死ぬかの次は、生命と引き換えに足を切断すると言われて、母は、俺に見せないように隠れて泣いたという。

その日の夕方……。

「検査結果が出ました。右足の壊疽の原因は、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)という菌でした」

重症化すると、敗血症、髄膜炎、心内膜炎、骨髄炎などに陥って死亡することも少なくないという非常に怖い感染症だった。

「右足を残せば、生命を落とすことになるかもしれません。右足を切断する方法しかありません」

意識が朦朧としていた俺には、いまいちこの言葉がピンとこなかった。母から、ゆっくり何度も聞かされて生命と右足の究極の選択を迫られていることがわかった。俺は、意識がはっきりしないながらも生命を選択したのだった。母はこの日のことを日記に書いていた。

「代われるものなら母さんの足をあげたい。だけど……、右足切断に踏み切るしかない。その方法しか生命を守る方法がない。二人で涙が枯れるまで泣いた。その後、正典は、右足を切断することを決心した。自ら先生に足を切断することをお願いすると言った。生きて、生きて、これからの人生を生き抜いてほしい」



▼これまでの詳細を知りたい方は






※本記事は、2022年10月刊行の書籍『逆境のトリセツ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。


本連載は、突然の事故、右足切断、記憶障害、脳機能の低下。途方もない試練を乗り越える裏には、小さな気づきと大きな愛情があった。夢を見つけ夢を掴む姿を描いた、試行錯誤の記録。※本記事は、 谷口正典氏・益村泉月珠氏の書籍『逆境のトリセツ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

https://life.gentosha-go.com/articles/-/12606?page=2

 

 

 

 

 

【連載1】23歳の息子が重体に…一命はとりとめたものの、医者の言葉に母が涙。


右足と脳機能を失っても、挑戦し続ければ道は開ける。
人生の目標を実現していく、夫婦の起死回生ストーリー。
ノンフィクション小説「逆境のトリセツ」

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第一章 すべての始まりは突然の事故

失うのは生命か右足か究極の選択

まだ寒さが残る三月。午前二時。ピンポーン。

「こんな時間に誰?」

上着を羽織りながら玄関を開けた。そこに立っていたのは、背筋を伸ばした警察官だった。

「正典さんのご家族の方ですか」

「正典の母です。どうかしたんですか?」

「正典さんが、国道二号線でトラックとの事故に遭いまして……」

「え……、正典は無事ですか?」

「現在、病院に搬送中です」

動転した母は、兄と一緒に俺が運ばれた病院にかけつけた。

二十三歳、年度末の繁忙期、早朝五時起きで出社し仕事は深夜まで。未明に帰宅する日々が続いていた。この日も家路についたのは、深夜零時を回っていた。会社の軽自動車で帰宅途中にその事故は起こった。

いつもの帰り道を運転していると、急に強烈な光線が俺の瞼に飛び込んできた。その後の記憶はない。この日、俺が乗る軽自動車は、家路を急ぎ国道を走行していた。ゆるやかな左カーブを曲がるところで十トントラックと正面衝突事故を起こしたのだ。軽自動車は、自動車教習所で重大事故として紹介される写真のようにトラックの下に無残な姿で鉄くずのようになっていたという。その中からレスキュー隊員によって数時間かけて救出されたのだ。

事故があった国道は、四時間通行止めになり車のライトが長く連なっていた。意識不明、血圧低下、出血多量、両足骨折、顔面骨折、肺挫傷、くも膜下出血、左手骨折、脳挫傷などなど。総合病院に救急搬送された俺は、意識不明の重体だった。全身からの出血が止まらず出血多量。輸血量は八千ミリリットルにのぼった。

病院にかけつけた母が対面したのは、全身包帯に巻かれた俺の姿だった。医師から母にかけられた言葉は、

「二、三日が山でしょう」

母は、ただ祈る気持ちでいっぱいだったらしい。翌日もその翌日も輸血が続く。俺は、意識不明のまま三日が過ぎた。母は、毎日俺に話しかけた。話しかけ続けた。

「お願い、生きて……」


▼詳細を知りたい方は

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本連載は、突然の事故、右足切断、記憶障害、脳機能の低下。途方もない試練を乗り越える裏には、小さな気づきと大きな愛情があった。夢を見つけ夢を掴む姿を描いた、試行錯誤の記録。※本記事は、 谷口正典氏・益村泉月珠氏の書籍『逆境のトリセツ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

https://life.gentosha-go.com/articles/-/12606

 

 

 

 

 

7月29日

愛媛県総合運動公園で行われた

アンプティサッカーの体験会に

参加してきました。





アンプティサッカーの試合では、

参加者がクラッチを使って

熱いプレーをしていました。


片足だけでパワフルなプレーを見せる姿は、

参加者の運動能力の高さと

暑さから精神力を感じることができて

素晴らしかったと思います。
 

 

 


また、スタジアム前の芝生広場の

イベントブースでは、

医療用の杖(クラッチ)を使って

ミニゴールへのシュート練習が行われ、

さまざまな年齢層の参加者が楽しんでいました。


こうした体験イベントは、

地域の交流や障がい者スポーツへの

理解を広めるのに役立ちます。




一日充実した

心温まる素晴らしい時間でした!

今後もこのような素晴らしいイベントに参加する機会が増えることを願っています。

お疲れ様でした!

 

 

「警察を呼ぶ!」の妻の一言に…「高次脳機能障害」の夫がとった行動

右足と脳機能を失っても、挑戦し続ければ道は開ける。人生の目標を実現していく、夫婦の起死回生ストーリー。


幻冬舎ゴールドライフオンラインで連載中‼️
突然の事故、右足切断、記憶障害、脳機能の低下。途方もない試練を乗り越える裏には、小さな気づきと大きな愛情があった。夢を見つけ夢を掴む姿を描いた、試行錯誤の記録。※本記事は、 谷口正典氏・益村泉月珠氏の書籍『逆境のトリセツ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。





第三章 異変
十五年前に救急車で運ばれた病院へ


高次脳機能障害とは、けがや病気により、大脳に損傷を負うことで、物忘れが多くなったり、集中して物事に取り組めなかったり、自分で計画を立てることができない、興奮して暴力的になったりと症状が出る障がいのことだと言う。これらの症状は、いつも出ているわけでなく、脳が疲れると症状が出やすいようだった。

続きは

幻冬舎ゴールドライフオンライン





高次脳機能障害が判明する前からその後まで

Amazonで発売中












 

私は23歳の時に、右足を切断しました。

さらにその時に左足も粉砕骨折をしたため、両方の足に障害があります。

今日は、広島国際大学総合リハビリテーション学部のリハビリテーション学科でインソールの研究をしている森永浩介先生に相談しました。

従来は、インソールを作るためには型を取り、完成までに2週間かかっていました。


今回はDOLA JAPANが開発した特別なインソールを使用します。



このインソールは、足の形に合わせて適切な材料(例えばスポンジなど)を必要な部位に組み込むことで、自分の足に完全にフィットしていく仕組みです。




これまでのインソール作成の方法とは違い驚きました。

DOLA JAPANのインソールは、クッション性が高く、履き心地も良かったです!

数日間歩いてみて、さらなるフィードバックをしたいと思います。
快適な歩行はとても大切ですね!

#義足
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#インソール
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こんにちは!谷口正典です。

 

いよいよ、あの話題の!義足デザインカバーが

日本に上陸するかもしれません!

 

興奮しながら、広島国際大学総合リハビリテーション学部のリハビリテーション学科に所属する森永浩介先生を訪ねました。

 

広島国際大学の適合室で、私の義足の寸法を測定しました。







まさか、私の義足が3Dスキャンまで受けるとは!

 



私が使用している義足には、純正の義足カバーが付いています。

 


このカバーをスタイルや状況に合わせてデザインを変更するというもの。

 

シャープ!クールビューティー!キュート!

活動の幅が格段に広がると思います。

 

本当に楽しみです。

 

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