Ψ(さい)のつづり -37ページ目
さあ
サーフパンツに着替えよう
人生の波を
乗りこなすために
大波が来て
流されるのを
待ってるなんて
ごめんだから
だけど
闇雲に
波にぶつかっていくのも
愚か者の所業
必要なのは
逸る心をおさえつつ
念入りな準備
だって
のまれたこともある過去から
きちんと学ばないと
生まれ変わった意味がない
ノアのように
まわりの人たちに
笑われようとも
世界が
原始のような
カオスになっても
ぶれないで
さあ
いざ
丹田に
力をこめて
鍛えた
インナーマッスルを使って
サーフボードを
乗りこなすんだ
いまこそ
額田王

この世界は
知らないことだらけ
知っていると思っていることも
知ったつもりになれるかたちを
押し付けられているだけなのかもしれない
歴史のうらおもて
そんなに大きなことでなくても
庭に出て
いつの間にか
百合が咲いたり
咲いた百合が
虫にかじられていたり
アシナガバチが
ラベンダーの中に
巣をつくろうとしていたりしても
どうしたらいいのやら
わからない
家をきれいに
片付けることすら
まだ
道の途中で
家の外に出てみたら
それが
たとえ庭であっても
たくさんの生命が
息づいていて
わたしの
勝手には
できないことだらけ

お空のブルーは
海のブルー
ひかりが
反射して
宇宙から見たら
瑠璃色の星に住む
わたしたちは
海の中を
泳ぐいきものと同じ
梅雨のある
島に住む
わたしたちは
特に
いつも
水分たっぷりの中
歩いたり
眠ったり
水を摂りすぎて
むくんだり
汗をかいたり
しながら
水の中で
パクパクして
暮らしている
わたしたちは
水からうまれたから
おさかなでもあるし
かえるや
へびや
いるかでもあるね
すい~っと
美しく
泳いで
時には
思いっきり
イルカジャンプ
しぶきをあげて
打ち水ざぶん
センスのよい扇子で
美しく涼を取る

かみさま
どうして
おそらは
こんなにも
うつくしいの
雲のいろ
かたち
そらの青さ
ひかりの広がり
かみさまが
うつくしくしているのでしょう
かみさまが
天と地を
むすび
おりてきてくださる
ひかりの柱となって
でも
どうしよう
地上は
どこもかしこも
美しいというわけじゃないし
かみさまが
がっかりしてしまうかもしれない
地球が
もっともっと
輝いていけるように
深い愛をたたえて
表情を変える
雲と
ひかりの柱を
わたしは
見つめながら
神様のお名前を
たくさんたくさん
思い出して
感謝を伝えたかったけれど
あまりにうつくしくて
ただただ
見つめることしか
できなかった
こんなにも
うつくしい
地球にうまれた
しあわせを
かみしめて
感謝をこめて
わたしにできること
まずは
おうちを
きれいに
整えます
それから
四季折々の
お花を飾り
旬の食材を
いただきます

日が暮れるまでには
まだまだ時間が
あるけれど
少しずつ
陽射しが和らいで
来た頃
自転車を
漕いでみたら
笑っちゃうくらい
氣持ちがいい
風が
髪を
ふわふわに
整えてくれる
飛ぶ鳥の雲があって
本物の鳥もいれば
鉄の鳥も
飛んでいて
漕ぐスピードが
助走するみたいに
ぐんと上がる
こんなにも
すてきな
空を
ひとりじめ
だって
誰も
空を見上げていないから
刻一刻
一瞬一瞬
どんどん表情が
変わっていく
空を追いかける
ちょっと待って
遠回りして
見晴らしの良い
ところで
眺めるから
自転車は
しばし
押していこう


