この世界は
知らないことだらけ
知っていると思っていることも
知ったつもりになれるかたちを
押し付けられているだけなのかもしれない
歴史のうらおもて
そんなに大きなことでなくても
庭に出て
いつの間にか
百合が咲いたり
咲いた百合が
虫にかじられていたり
アシナガバチが
ラベンダーの中に
巣をつくろうとしていたりしても
どうしたらいいのやら
わからない
家をきれいに
片付けることすら
まだ
道の途中で
家の外に出てみたら
それが
たとえ庭であっても
たくさんの生命が
息づいていて
わたしの
勝手には
できないことだらけ
