春の陽気に誘われて
梅や
桃を追い越して
桜が
一氣に花開く
わたしの
こころも
満開全開
これ
サクラかしら
近づいてみて
やっぱり
本当に
桜が咲いている
ちょっと咲いた
なんてものではなく
満開で
目の前に
現れる
ひと月の
時を縮めて
いかなるときも
いい訳をせず
己の道を
粛々と
歩む
魚のように
まなこを見開き
猫のように
抜かりなく
鳥のように
軽やかに
蛇のように
あるときは
素早く
また
あるときは
縄のように
じっとして
ただ
己に
まっすぐに
清々しく
天に恥じぬ
己を生きる
さあ
海にいこう
お魚みたいには
泳げないし
まだまだ寒いから
泳がないけれど
本当は
足くらいは海につけたいな
わたしたちの
身体は
ずっとずっと前に
海からいただいた
海の中のぽこぽこいう泡や
青や黄緑や
群青の中に
わたしたちの
かつての
記憶や息吹が
詰まっている
そこに足をつければ
かつての
愛が
身体を
のぼってきて
眠っていた
遠い記憶を呼びさまし
魂を
癒して
くれるだろう


