朱い月を

 

隠して

 

すさまじい嵐が

 

やってきた

 

雨は一日

 

降り続いて

 

小降りになっていたのが

 

一変

 

豪雨へと

 

本氣をみせる

 

ちゃらちゃらと

 

朱い月を

 

見たり

 

撮られたり

 

されないよう

 

皆を家に追いやり

 

厳重に隠す

 

見えないとなると

 

わたしたちは

 

興味をなくして

 

ふつうの夜のように

 

過ごすことになる

 

わたしたちは

 

すべてを

 

見たり

 

知ったり

 

することはできないからこそ

 

謙虚に

 

畏敬の念をもって

 

世界に

 

向き合う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

亀もひっくり返る

 

急な坂を

 

ものともせず

 

おさむらいさんは

 

走るよ走る

 

もしかしたら

 

姫も走る

 

お馬ももちろん

 

走るけど

 

断崖絶壁

 

氣を付けて

 

からすのように

 

お空から

 

高みの見物

 

楽しいね

 

上空が

 

雨あられ

 

強風のときは

 

こちらから

 

低みの見物

 

がんばれからす

 

 

ウグイスの

 

歌の練習が

 

3日前に

 

はじまった

 

ほぺちょ

 

ほーほぺちょ

 

ほぺちょは

 

かわいいけど

 

ウグイス女子受け

 

するのかどうか

 

それから

 

毎日ほぺちょほぺちょ

 

練習に

 

余念なし

 

他のウグイスも

 

やってきて

 

ほーほけきょ

 

 

こんなもんよ

 

真似してみな

 

と言ったかどうかはわからないが

 

やっぱり

 

ほーほぺちょ

 

ほーほぺちょ

 

その先の歌はまだ

 

これからの

 

あなたの成長が

 

とても楽しみ

 

応援するよ

 

ほぺちょさん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆらぐ

 

ゆらぐ

 

世界が

 

ぐらりと

 

ゆらいでいる

 

地に足がつかずに

 

ふらふらしちゃう

 

どこが

 

ななめで

 

どこが

 

平で

 

どこが

 

みなもとか

 

わからない

 

ぐわんぐわんと

 

揺れている

 

世界が

 

まったく

 

うまれかわる

 

まさに

 

いま

 

再誕生

 

しようと

 

している

 

 

 

 

 

 

 

政子さんが

 

お空へ戻られて

 

800年の

 

時が流れましたが

 

いまだに

 

この地には

 

政子さんの

 

しつけが

 

行き届いているようです

 

流れる空氣も

 

しゃんとしていて

 

人々は

 

当たり前に

 

文化的

 

地形も

 

あまり

 

変わっていなくて

 

山の中に入ると

 

落ち武者がいても

 

おかしくない

 

でも

 

それでいて

 

古いものに

 

しがみついている

 

わけでもない

 

過去への敬意と

 

いまへの伝承と

 

未来への継承が

 

ちゃんと

 

息づいている