昨日、新潟競馬場で行われました

今年からハンデ戦となったサマーマイル

シリーズ第2戦第60回関屋記念は

1番人気のカナテープが直線での激しい

競り合いの中、鋭く伸びて混戦を抜け

出して優勝を飾り、重賞初制覇を果たし

ました。

2着は2番人気のボンドガールと10番

人気のオフトレイルの2頭が同着と

なりました。

今週は、札幌競馬場で伝統の第73回

クイーンステークスが行われます。

クイーンステークスは1953年に旧馬齢

4歳牝馬による重賞競走として創設され

昭和期においては東京競馬場や中山

競馬場で牝馬による秋の重賞競走として

行われていました。

1996年に秋華賞が新設された際、

秋華賞のトライアル競走となり、距離も

1800mに変更されました。

その後2000年に行われた古馬牝馬競走

体系整備の一環として4歳(現3歳)以上の

牝馬限定戦となり、同時に8月札幌開催の

序盤戦を盛り上げる狙いで施行場を札幌

競馬場に移設されたことでレースの

位置づけや性格は大きく変わることに

なりました。

これにより9月中山開催における秋華賞

トライアル競走としての役割は、同時に

新設された紫苑ステークスに引き継がれ

ました。

 

思い出の馬は本番で輝きを放った

昭和51年第24回優勝馬ニッショウダイヤ

です。

ニッショウダイヤの父は昭和を代表する

中距離系種牡馬ファバージで日本での

代表産駒には皐月賞馬ハードバージ、

エリザベス女王杯を制したビクトリア

クラウンやテルノエイト、ロングワーズ、

メイショウエイカン、キタノコンゴウ、

ノトダイバー他、数多くの重賞勝ち馬を

輩出しました。

ニッショウダイヤは昭和51年の牝馬

クラシック組で同期には二冠馬テイタニヤ

エリザベス女王杯馬ディアマンテ、安田

記念を制したスカッシュソロン、三冠馬

ミスターシービーの母シービークインや

クインリマンドなどがいます。

ニッショウダイヤは旧馬齢3歳秋の東京で

デビューし、新馬戦は10着に敗れたものの

3戦目の未勝利戦で初勝利を挙げました。

年が明けて4歳になったニッショウダイヤは

4歳2戦目の条件戦で勝って2勝目を挙げ

春の牝馬クラシック戦線に参戦するため

重賞競走に挑み、善戦はしたものの、

勝つまでには至りませんでした。

オークストライアルの4歳牝馬特別でも

10着に惨敗してしまいましたが、それでも

善戦したレースでの賞金の積み重ねで

何とか優駿牝馬競走(オークス)に

出走することができました。

このレースには桜花賞を制したテイタニヤ

オークストライアルを制したシービークイン

快速馬ベロナスポートや堅実な走りを

披露するクインリマンドなどが参戦。

レース当日は不良馬場で1番人気に

テイタニヤが支持され、ニッショウダイヤは

トライアル戦での大敗もあって9番人気

という低評価での出走となりました。

レースはベロナスポートの逃げで始まり

その後ろからシービークインとクイン

リマンドが続き、テイタニヤは5番手から

進み、ニッショウダイヤは最後方からの

競馬となりました。

第3コーナーで今度はシービークインが

先頭に立つとテイタニヤも仕掛けて

直線の勝負へ。

内埒いっぱいを回って逃げ粘るシービー

クインを馬場の真ん中からテイタニヤが

鋭く伸びて先頭に立つと、内から伏兵の

ニッショウダイヤが鋭く追い込んで

テイタニヤのクビ差まで詰め寄りましたが

テイタニヤがニッショウダイヤをおさえて

優勝を飾り、二冠馬に輝きました。

ニッショウダイヤも不良馬場をもろとも

せず、あわや大金星という2着に食い込む

大健闘を見せました。

この好走で今後の活躍が期待された

ニッショウダイヤでしたが、続く条件戦3着

日本短波賞8着と振るいませんでした。

夏を無事に越したニッショウダイヤは

当時の牝馬クラシック最終戦、エリザベス

女王杯を目指して、当時の前哨戦になる

クイーンステークスに参戦しました。

このレースには後のエリザベス女王杯を

制するディアマンテ、快速馬ベロナスポート

ホウヨウシルバアなどが出走。

ニッショウダイヤは7頭中5番人気という

低評価での出走となりました。

レースはホウヨウシルバアが先手を取って

逃げましたが、向こう正面でベロナスポート

がホウヨウシルバアを交わして先頭に立ち

ディアマンテは中断から進み、例によって

ニッショウダイヤは最後方からの競馬と

なりました。

第3コーナーから第4コーナーにかけて

各馬が一気に仕掛け、7頭が一団となって

直線の勝負へ。

逃げ込みを図るベロナスポートを各馬が

追い込み、5頭が横一線となる中、

馬場の真ん中からニッショウダイヤが

鋭く伸びて抜け出し、ベリーフラッシュと

ディアマンテを振り切って優勝を飾り、

ついに念願の重賞初制覇を果たしました。

その後、エリザベス女王杯を目指して

西下したニッショウダイヤは古馬牝馬との

対戦となる京都牝馬特別に出走し、

直線で鋭く伸びて古馬牝馬を相手に

堂々の2着に入りました。

そしてニッショウダイヤは、牝馬クラシック

最終戦エリザベス女王杯に挑みました。

このレースには桜花賞、オークスを制し

牝馬クラシック3冠を目指すテイタニヤや

シービークイン、ディアマンテ、スカッシュ

ソロン、クインリマンドなどが出走し、1番

人気はテイタニヤでニッショウダイヤは

2番人気に支持されました。

レースは大方の予想どおり、シービー

クインが逃げ、その後ろからミナガワイチ、

クインリマンド、フジエクスプレスが続き

テイタニヤ、スカッシュソロン、ディアマンテ

は中団から進み、ニッショウダイヤは

いつものように最後方からの競馬と

なりました。

第3コーナーでシービークインを交わして

今度はミナガワイチが先頭に立つと

内からディアマンテ、外からテイタニヤと

スカッシュソロンが仕掛け直線の勝負へ。

最後の直線ではミナガワイチを交わして

フジエクスプレスが抜け出して先頭に

立ち、外からテイタニヤ、内からニッショウ

ダイヤ必死に追い込む中、馬場の真ん中

からディアマンテが一気に突き抜けて

差し切って優勝。

ニッショウダイヤも内から差を詰めるも、

またしても2着に敗れ、牝馬クラシック

制覇はなりませんでした。

年が明けて古馬になったニッショウ

ダイヤは、まだ牝馬のレース体系が整備

されていない中、牡馬との混合となる

重賞競走に参戦しましたが、やはり牡馬の

壁は厚く、果敢に挑むも、なかなか勝つ

ことはできず、7連敗を喫してしまいました。

その後、福島に遠征したニッショウ

ダイヤは福島民友カップでカネミカサ等に

先着して2着に入ると、続く一時期

開催時期の関係で七夕賞から名称を

変えていた東北記念に参戦。

直線で鋭く伸びて抜け出し、再びカネミカサ

をやぶり、1番人気に応えレコードタイムで

快勝し、2つ目の重賞を獲得しました。

 

しかし、この勝利がニッショウダイヤに

とっての最後の勝利となりました。

続く福島記念ではエリザベス女王杯で

負けたディアマンテの前に6着に敗れ

このレースがニッショウダイヤにとっての

現役最後のレースとなりました。

引退後、ニッショウダイヤは繁殖に上がり

11頭の産駒を輩出しましたが、代表

産駒には恵まれませんでした。

繁殖を引退後、ニッショウダイヤは

どのような余生を送り、どのような最期を

迎えたかの記録がないのが残念です。

 

今週は、札幌競馬場で序盤戦を飾る

第73回クイーンステークスが行われます。

アルジーヌ、レーゼドラマ、パレハ、

ココナッツブラウンに注目しています。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。

昨日、函館競馬場で行われました

函館のフィナーレを飾る第57回函館2歳

ステークスは9番人気で門別デビューの

エイシンディードが果敢な逃げを展開し、

後続馬を寄せ付けず、見事逃げ切って

世代の重賞制覇一番乗りを決めました。

2着には1番人気のブラックチャリスが入り

3着には2番人気のカイショーが入りました。

今週は、舞台を新潟に移し、新潟競馬場で

節目となる第60回関屋記念が行われます。

関屋記念の競走名の関屋は1964年まで

の旧新潟競馬場の所在地(新潟市関屋)

に由来しており、新潟競馬場が新潟市

郊外の笹山に移転した翌年の1966年に

旧馬齢4歳以上の馬によるハンデキャップ

の重賞競走として創設されました。

新潟競馬場で施行される重賞競走では

新潟記念に次いで古い歴史を持つ重賞

競走です。

 

思い出のレースはメイジタイガーが勝った

昭和57年第17回関屋記念です。

メイジタイガーの父はステイヤー系種牡馬

オンリーフォアライフで代表産駒には

天皇賞馬イチフジイサミ、中山大障害馬

サクラオンリーやクリイワイ、ヒロクニ等の

重賞勝ち馬がいます。

姉には牝馬クラシックにも出走し、福島

大賞典を制したメイジガルボがいます。

メイジタイガーはクラシックへの出走は

ありませんでしたが、同期には有馬記念や

天皇賞を制したアンバーシャダイ、

ダービー馬オペックホース、天皇賞馬

モンテプリンス、皐月賞馬ハワイアン

イメージ、菊花賞馬ノースガスト、快速馬

サクラシンゲキやオーバーレインボー

ドロッポロード等がいます。

メイジタイガーは旧馬齢3歳夏の新潟で

デビューし、新馬戦を快勝しました。

しかし、その後はステイヤー系の血統が

短距離戦に合わなかったのか4連敗を

喫してしまいました。

年が明けて4歳になったメイジタイガーは

脚部不安を発症して、9ヶ月の長期休養を

余儀なくされてしまいましたが、復帰した

条件戦で2勝目、暮れの条件戦で3勝目を

挙げました。

年が明けて古馬になったメイジタイガーは

条件戦を連勝してオープン入りを果たすと

関屋記念に挑戦しましたが、3着に惜敗し

続く京王杯AHでは6着に終わりました。

その後、6歳にかけて7連敗を喫した

メイジタイガーでしたが特別戦で久しぶりに

6勝目を挙げると夏の新潟シリーズに参戦。

新潟大賞典でハセシノブ3着に入ると、

続いて関屋記念に挑みました。

このレースには米国3冠馬で世界的名馬

セクレタリアトの仔セクレファスターや

シンボリフレンドなどが出走。

メイジタイガーは3番人気に支持されました。

レースはミヤコガニエが果敢に逃げ、

シンボリフレンドが2番手を追走、メイジ

タイガーは後方からの競馬となりました。

第4コーナーで各馬が一斉に仕掛けて

差を詰めて直線の勝負へ。

逃げ込みを図るミヤコガニエをシンボリ

フレンドが交わしにかかるところに、馬場の

真ん中からメイジタイガーが鋭く伸びて

一気にミヤコガニエとシンボリフレンドを

交わして先頭に立ち、追い込んで来た1番

人気のベルエアに5馬身差をつけて圧勝。

ついに念願の重賞初制覇を果たしました。

この勢いのままに続いて新潟記念に出走。

後方からレースを進めたメイジタイガーは

関屋記念を再現するように最後の直線で

鋭く伸びて先頭に立ち、差し返してきた

ベルエアを振り切って勝ち、重賞2連勝を

飾りました。

しかし、この勝利がメイジタイガーに

とっての最後の勝利となりました。

その後、メイジタイガーは目黒記念4着や

7歳で出走した金杯では2着に健闘し

再び新潟に遠征して連覇を狙って関屋

記念と新潟記念に出走しましたが、

いずれも3着と4着に敗れてしまいました。

年が明けて8歳になっても現役を続けた

メイジタイガーでしたが、もう往年の力は

無く、東京新聞杯での15頭中13着と

大敗したのが最後のレースとなりました。

その後のメイジタイガーの消息については

残念ながら不明となっています。

 

今週は、新潟競馬が開幕し、節目となる

第60回関屋記念が行われます。

ボンドガール、イミグラントソング

カナテープ、フォーチュンタイムに注目して

います。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。

私事ですが、一昨日パソコンの修理が

完了し、ようやく戻って来ましたので、

これからは通常どおり、マイパソコンで

引き続き拙いブログを書いて行きますので

今後ともよろしくお願い致します。

 

先週、福島競馬場で行われました夏競馬の

訪れを告げるサマーシリーズ第2戦、

第61回七夕賞はハンデ56キロで2番

人気のコスモフリーゲンが果敢な逃げを

展開し、最後の直線で追い込んで来た

1番人気のドゥラドーレスを頭差おさえて

重賞初挑戦で重賞初勝利を飾りました。

2着にはハンデ57.5キロで1番人気に

推されたドゥラドーレスが入り、3着には

11番人気のオニャンコポンが入りました。

今週は、函館競馬場で来年のクラシックに

向けた戦い第57回函館2歳ステークスが

行われます。

函館2歳ステークスは、3歳馬による馬齢

重量の重賞競走として函館3歳ステークス

の名称で創設されました。

2001年、馬齢表示が国際基準へ

変更されたことに伴い、出走条件を2歳に

変更し、競走名も函館2歳ステークスに

変更しました。

1997年に函館競馬場と札幌競馬場の

開催順が入れ替わったことにより、中央

競馬では最初に行われる2歳馬の重賞と

なりました。

 

思い出のレースは、イナリバンダー

(旧イナリニウドー)が優勝した昭和50年

第7回函館2歳ステークスです。

イナリバンダーの父はマイラー系種牡馬

フロリバンダで代表産駒にはオーラ

ミハルや地方での重賞勝ち馬がいます。

イナリバンダーは、昭和51年の

クラシック組で同期にはTTG時代と

言われたテンポイント、トウショウボーイ

グリーングラスやダービー馬クライム

カイザー、外車スピリットスワプス

天皇賞馬ホクトボーイ、ニッポーキング

ミヤジマレンゴ等の重賞勝ち馬がいます。

イナリバンダーは当初はイナリニウドーの

名で旧馬齢3歳夏の札幌でデビューし

新馬初戦は2着に敗れましたが、2戦目の

新馬戦で初勝利を挙げました。

その後、札幌での条件特別に出走し、

クライムカイザーの2着に入ると、続いて

格上の当時の名称函館3歳ステークスに

挑みました。

このレースには後のダービー馬クライム

カイザーの他、ケイシュウフォード、キタノ

カイウンなどが参戦し、イナリニウドーは

5番人気での出走となりました。

レースはミヤリサンヒーローが逃げ、

その後ろからキタノカイウンとイナリ

ニウドーが続き、クライムカイザーは

最後方からの競馬となりました。

第3コーナーでキタノカイウンが先頭に

立つと、イナリニウドーも仕掛けてキタノ

カイウンに並びかけて直線の勝負へ。

馬場の真ん中からキタノカイウン、外から

イナリニウドーの2頭が抜け出して競り

合いとなり、ゴール前でイナリニウドーが

キタノカイウンを交わして優勝を飾り、

重賞初制覇を果たしました。

この優勝で一気にクラシック候補に

躍り出たイナリニウドーでしたが、その後

京成杯3歳ステークス4着、朝日杯3歳

ステークスは7着と敗れ、年が明けて4歳に

なってイナリバンダーに改名して挑んだ

京成杯もクライムカイザーの前に8着に

敗れてしまいました。

それでも中京での条件特別戦を勝って

3勝目を挙げ、何とか皐月賞に駒を

進めることができましたが、出走馬

15頭中の13着に大敗してしまいました。

その後、イナリバンダーは福島に参戦するも

勝てず、6連敗を喫してしまいました。

年が明けて古馬になったイナリバンダーは

活路を見出すため、いったん障害に

転向しました。

その甲斐あってか、さすが重賞勝ち馬だけ

あって、障害の未勝利戦と条件戦を連勝し

次の条件戦でも安定した成績を収めると

格上となるオープン馬による障害ステークス

では後続に5馬身差をつけて圧勝するなど

障害での今後の活躍が期待されました。

厩舎の考え方で、いったん障害レースを

使って足腰を鍛え、その後、再び平地に戻す

というやり方もあって、イナリバンダーも

札幌で再び平地のレースに出走しましたが

8頭中、大差の8着に敗れ、このレースを

最後にイナリバンダーは再び競馬場に姿を

見せることはありませんでした。

その後の消息については残念ながら不明と

なっています。

 

今週は、函館競馬場で第57回函館2歳

ステークスが行われます。

まだまだこれからの馬達なので非常に

難しいですが、カイショー、ブラックチャリス

トウカイマシェリ、クラディスティーナに

注目しています。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。