昨日、中山競馬場で行われました秋の

G1の開幕を告げる電撃6ハロン第59回

スプリンターズステークスは11番人気の

8歳馬ウインカーネリアンが最後の直線で

ジューンブレアとの叩き合いを制し、

G1初制覇を果たしました。

そして蹄葉炎を克服し、8歳馬で頑張った

ウインカーネリアン、騎乗した三浦皇成

騎手も127度目のG1騎乗で待望の

初勝利となり、場内からは皇成コールが

起こるなど、改めて馬と人が織り成す

ドラマに感動で涙しました。

2着には7番人気のジューンブレア

3着には2番人気のナムラクレアが入り

1番人気のサトノレーヴは直線で差して

来たものの、4着に敗れました。

 

今週は、東京競馬場で第76回毎日王冠が

行われます。

毎日王冠は4歳(現3歳)以上の馬による

重賞競走として1950年に創設されました。

1981年にジャパンカップの創設に伴い、

天皇賞秋の施行時期が1ヶ月繰り

上げられてからは天皇賞秋の前哨戦

として位置づけられ、1着馬には

天皇賞秋の優先出走権が与えられて

います。

距離は創設当初は芝2500mでしたが、

1984年から天皇賞秋の距離が2000m

に短縮されたことに伴い、本競走も

1800mに短縮され現在に至っています。

昭和期は天皇賞秋や有馬記念に向けた

古馬による秋初戦のレースとなって

いましたが、現在は秋のマイルや中距離

路線に向けた古馬や3歳の有力馬達が

秋の初戦として出走しており、天皇賞秋や

マイルチャンピオンシップ等の秋のG1

戦線を占う上での重要なレースとなって

います。

 

思い出の馬は、悲運のファミリー 稀代の

暴れん坊タカラテンリュウです。

彼が走るとゴールするまで何が起こるか

分からないとまで言われた、まさに

昭和を代表する稀代のくせ馬でした。

大きな出遅れはいつものことで、旧馬齢

3歳の条件特別戦ではスタートして

1回転して反対方向に走り、48秒も遅れて

ゴールしたかと思えば、スタートから

先頭に立って綺麗に逃げ切って勝って

しまう等、実力はあったものの、気性が

激しかったためか、いつも走って

見なければ分からない、本当に個性溢れる

馬でした。

 

タカラテンリュウの父はステイヤー系

種牡馬インターメゾで代表産駒には

テンポイント、トウショウボーイと

共にTTG時代の一角をなした

グリーングラスやミスタールマン、

カールスバット、オーゴンタケル、

ステイード等の重賞勝ち馬がいます。

母は京都牝馬特別を制し、女傑

テスコガビーにも先着したこともある

カバリダナーで、姉にはクイーンカップに

優勝したカバリエリエースがいます。

 

タカラテンリュウは昭和57年のクラシック

組で同期にはダービー馬バンブーアトラス

皐月賞馬アズマハンター、菊花賞馬

ホリスキーや快速馬ハギノカムイオー、

ホスピタリティ、アスワン等の重賞勝ち馬が

います。

タカラテンリュウは旧馬齢3歳秋の東京で

デビューし、新馬戦は7着に終わりましたが

続く中山での未勝利戦で初勝利を

挙げました。

しかし、奇しくもその同じ日にクイーン

カップを制した姉のカバリエリエースが

ダービー卿チャレンジトロフィーのレース中

骨折のため競走を中止し、予後不良になる

という不運に見舞われてしまいました。

後にタカラテンリュウにも、この不運が

訪れることになるとは、この時、誰が

予想できたでしょうか。

続いて出走した条件特別で気性の悪さが

出て、前代未聞の大敗をきしたタカラ

テンリュウは年が明けて4歳になってからも

好走と凡走を繰り返し、ダービーへの

出走をかけて挑んだNHK杯でも9着に敗れ

ダービーへの出走は叶いませんでした。

その後、条件特別を2連勝したタカラテン

リュウは菊花賞に向けてセントライト

記念に参戦しましたが、6着に敗れたため

菊花賞を断念。

続く1番人気に支持されて出走した特別

競走では大差の15着に敗れたかと思えば

続く同じ条件の特別競走では見事な逃げ

切り勝ちで圧勝してオープン入りを

果たす等、本当に走って見なければ

分からない馬で、現在であれば相当な

人気馬になっていたと思います。

 

年が明け古馬になったタカラテンリュウは

古馬初戦の金杯に出走し7着に終わり

ましたが、続く東京新聞杯では既に4つの

重賞を獲得している女傑エイティトウショウ

をおさえて逃げ切り勝ちを収め、念願の

重賞初制覇を果たしました。

続く目黒記念でも菊花賞馬ミナガワマンナ

ホリスキー、天皇賞馬メジロティターンや

メジロファントム等の超一流馬が

出走する中で直線に入っても最後まで

逃げ粘り、僅差の5着に入るなど、

古馬になってついに本格化しました。

この勢いのままタカラテンリュウは続く

ダイヤモンドステークスでも大逃げを打ち

直線で追い込んで来た1番人気の

ウエスタンジェットをおさえて優勝を飾り

2つ目の重賞を獲得しました。

次にタカラテンリュウは中京競馬場で

行われる高松宮杯に挑戦しましたが、

ここは快速馬ハギノカムイオーに先手を

取られ、終始2番手でレースを進めるも

4着に敗れてしまいました。

 

夏を無事に過ごしたタカラテンリュウは

天皇賞秋を目指して毎日王冠から始動

しました。

天皇賞秋を目指すこのレースには

前年の覇者キョウエイプロミス、桜花賞馬

リーゼングロス、後の天皇賞馬モンテ

ファストやイーストボーイ、キヨヒダカ等の

重賞勝ち馬が出走し、豪華メンバーによる

レースとなりました。

当日は不良馬場となり、1番人気は

イーストボーイが支持され、タカラテン

リュウは2番人気での出走となりました。

レースは大方の予想どおり、タカラテン

リュウが不良馬場の中で早いペースで

逃げ、その後ろからスピーデイタイガーと

キョウエイプロミスが続き、リーゼングロス

キヨヒダカは中団から、人気のイースト

ボーイは後方からの競馬となりました。

第4コーナーで各馬が差を詰め、8頭が

一団となって直線の勝負へ。

先頭のタカラテンリュウは外をまわり

内からはリーゼングロス、外からイースト

ボーイとキョウエイプロミスが猛然と

追い込んできましたが、最後はタカラ

テンリュウが2頭をおさえて優勝を飾り

3つ目の重賞を獲得すると共に

天皇賞秋への有力候補に躍り出ました。

この時がタカラテンリュウにとっての

絶頂期だったと思います。

そして迎えた東京3200mで行われる

最後の天皇賞秋でタカラテンリュウは

1番人気に支持され、スタートしてから

果敢な逃げを展開しましたが、最後の

直線で失速し、7着に敗れてしまいました。

これで流れが変わったのか、続くジャパン

カップでも11着に敗れ、休養に入りました。

 

半年の休養後、6歳になった春にタカラ

テンリュウは復帰するも、安田記念6着、

エプソムカップ6着に敗退し、その後、

不治の病と言われた屈腱炎を発症した

ため、再び長期休養に入りました。

1年4ヶ月後、一昨年に制した毎日王冠で

復帰しましたが、7頭中大差の6着に大敗

しました。

 

年が明けて8歳になったタカラテンリュウは

現役を続行しましたが、金杯、東京新聞杯

共に先行出来ず、いずれも10着に

敗退する等、かつて果敢に先手を奪って

逃げた姿はもうどこにも無く、全く精彩を

欠いてしまいました。

そしてタカラテンリュウは最後のレースと

なった運命の目黒記念に出走しました。

このレースでタカラテンリュウは、先手を

とって逃げることは出来ませんでしたが

向こう正面から第3コーナーにかけて

競り合いを演じながら先頭に立ち、大いに

見せ場を作りましたが、第4コーナーで

力尽きたのか、最後の直線に入ると

ガクッとバランスを崩し、そのまま競走を

中止してしまいました。

診断結果は左第1指関節脱臼で、姉の

カバリエリエースと同様に安楽死の処置が

とられました。

最後のレースで命をかけて意地を見せて

くれたタカラテンリュウ、最後まで個性派を

貫き通してくれた名馬でした。

 

今週は、舞台を東京競馬場に移し、伝統の

第76回毎日王冠が行われます。

エルトンバローズ、ホウオウビスケッツ

チェルヴィニア、サトノシャイニングに

注目しています。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。

昨日、中山競馬場で行われました第71回

オールカマーは1番人気のレガレイラが

斤量57キロをものともせず、最後の

直線で鋭く伸びて抜け出し、兄のドゥラ

ドーレスを振り切り、兄弟対決を制して

優勝を飾り、重賞3勝目を挙げました。

2着には2番人気のドゥラドーレス

3着には4番人気のヨーホーレイクが

入りました。

今週は、中山競馬場で秋のGⅠ競走の

緒戦となる第59回スプリンターズ

ステークスが行われます。

スプリンターズステークスは1967年に

4歳(現3歳)以上の馬によるハンデ

キャップの重賞競走として創設され、

昭和期においては中央競馬で行われる

唯一の短距離の重賞レースでした。

その後、1年を締めくくるスプリント系の

大レースを開催しようとする機運が高まり

1990年レース体系の見直しに伴い、

スプリンターズステークスはGⅠ競走に

格上げされ、更に短距離系の競走体系の

整備により、秋競馬で最初に行われる

GⅠ競走として現在は定着しています。

 

思い出の馬は小さな馬体で頑張った

サクラ軍団の小さな白い恋人サクラ

ゴットです。

サクラゴットの父は英国2000ギニーで

ニジンスキーの2着に入った中距離系

種牡馬イエローゴットで日本での代表

産駒にはダービー馬カツトップエース

皐月賞馬ファンタスト、桜花賞馬ブロケード

新潟記念を制したハーディゴット等が

います。

 

サクラゴットは昭和53年の牝馬クラシック

組で同期には桜花賞馬オヤマテスコ、

オークス馬ファイブホープ、エリザベス

女王杯を制したリードスワロー、天皇賞馬

プリティキャストやサニーフラワー、

ラブリトウショウ、サンエムジョオー等の

重賞勝ち馬がいます。

 

サクラゴットは旧馬齢3歳秋の東京で

デビューし、初戦の新馬戦は3着に

敗れたものの、3戦目の未勝利戦で

初勝利を挙げました。

年が明けて4歳になったサクラゴットは

新春4歳牝馬ステークスで9着に敗れた

ため、桜花賞には行かず、オークスを

目指しました。

4月の条件特別を勝って2勝目を挙げ、

何とかオークスに出走したものの、

最下位の21着に大敗しました。

その後、マイル路線に的を絞ったサクラ

ゴットは成績も安定し、条件特別や

オープン競走に勝って5勝目をあげ、

晴れてオープン入りを果しました、

 

年が明けて古馬になったサクラゴットは

重賞戦線では苦戦したものの、夏の新潟に

遠征するとオープン特別戦で2勝を挙げ

この勢いに乗って秋競馬のスプリンターズ

ステークスに挑みましたが、同期の

サニーフラワーの前に6着に敗れ、続く

牝馬東京タイムズ杯でもサニーフラワーの

2着に敗れてしまいました。

 

年が明けて6歳になったサクラゴットは

現役を続行し、京王杯スプリングハンデで

4着、安田記念で2着に入るなど、好走は

したものの勝つまでには至りませんでした。

その後、夏の新潟で1勝を挙げた

サクラゴットは、昨年6着に敗れた

スプリンターズステークスに挑戦しました。

このレースには昨年の覇者サニー

フラワーやシーバートパーク、シャダイ

ダンサー、マイエルフなどの重賞勝ち馬が

参戦し、1番人気はシーバートパークで

サクラゴットは4番人気に支持されました。

当日は波乱を予感させる雨の不良馬場と

なりました。

レースはスタートして昨年スプリンターズ

ステークス優勝後に長期休養を余儀なく

され、連覇と復活をかけるサニーフラワー

が持ち前のスピードでハナを奪って先頭に

立って逃げ、その後ろからシャダイ

ダンサー、シービーキャロルが続き

人気のシーバートパークは中団から

サクラゴットとマイエルフは後方からの

競馬となりました。

第3コーナーから第4コーナーにかけて

シャダイダンサーが仕掛けてサニー

フラワーに並びかけ、各馬も差を詰めて

直線の勝負へ。

馬場の内をとおったサニーフラワーが

先頭で逃げ込みを図る中、馬場の

真ん中からブラビオーとシーバートパーク

大外からサクラゴットが猛然と追い込み、

一旦ブラビオーがサニーフラワーを

交わして先頭に立つも、サクラゴットと

シーバートパークが競り合いながら

追い込み、最後はサクラゴットがシーバート

パークを振り切って優勝を飾り、念願の

重賞初制覇を果たしました。

しかし、この勝利がサクラゴットにとっての

最後の勝利となってしまいました。

その後、サクラゴットは重賞レースに

出走し、好走はするものの勝つまでには

至りませんでした。

年が明けて7歳になったサクラゴットは

1月に行われ、1番人気に支持された

ガーネットステークスでの3着を最後に

引退し、繁殖にあがりました。

繁殖にあがったサクラゴットは12頭

の産駒を世に送り出し、勝ち馬は出した

ものの、代表産駒には恵まれませんでした。

そして、サクラゴットの消息は1999年で

途絶えており、その後サクラゴットが

どのような最期を迎えたのかの記録が

無いのが残念です。

 

今週は中山競馬場でスプリント王決定戦

第59回スプリンターズステークスが

行われます。

サトノレーヴ、カピリナ、ジューンブレア

ママコチャに注目しています。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。

昨日、中京競馬場で行われました秋華賞

トライアル 第43回ローズステークスは

道中、中団からレースを進めた1番人気の

オークス馬、カムニャックが最後の直線で

堂々と抜け出して勝ち、フローラSから

3連勝で重賞3勝目を挙げました。

2着には7番人気のテレサ、3着には

直線で猛然と追い込んで来た10番人気の

セナスタイルが入りました。

また、14日フランス・パリロンシャン

競馬場で行われました凱旋門賞の前哨戦

プランスドランジュ賞は日本から参戦した

ダービー馬クロワデュノールが最後の

直線での接戦を制して優勝を飾りました。

杉本アナ風に言えば、クロワデュノール

凱旋門賞に向けて視界よしですが、

レース後に反動が出ることなく、順調に

凱旋門賞本番を迎えられることを祈って

います。

今週は、中山競馬場で伝統の第71回

オールカマーが行われます。

オールカマーは、出走馬に広く門戸を

開けたレースとして1955年に創設され

ました。

1986年から1994年までは「地方競馬

招待競走」として行われていて指定交流

競走が広く行われるようになるまでは

中央競馬では数少ない地方競馬所属馬も

出走できるレースでした。

昭和期において、何でも来いとなっていた

サンケイオールカマー、毎年、今年は

どこからどんな馬が参戦して来るのか、

楽しみにして見ていました。

 

思い出のレースは、シャドーロールの

白い衝撃ブルーマックスが勝った

昭和55年第26回オールカマーです。

ブルーマックスの父はマイラー系芦毛の

種牡馬ドンで代表産駒には快速馬サクラ

シンゲキをはじめドロッポロード、ダイシン

フブキ、マークヒリュウ、コーリンオー

ニシノミラー等の重賞勝ち馬がいます。

また、姉には当時牝馬クラシック最終戦と

なっていたビクトリアカップに優勝した

ヒダロマンがいます。

 

ブルーマックスはクラシックへの出走は

ありませんでしたが、同期にはダービー馬

サクラショウリ、皐月賞馬ファンタスト、

菊花賞馬インターグシケン、天皇賞馬

スリージャイアンツやメジロファントム

シービークロス、バンブトンコート、メジロ

イーグル等の重賞勝ち馬がいます。

 

ブルーマックスは旧馬齢3歳夏の函館で

デビューし、新馬戦は5着に敗れましたが

3戦目の未勝利戦で初勝利を挙げました。

その後、暮れの条件特別で2勝目を挙げ

クラシックに向けて夢を繋ぎましたが

脚部不安を発症してしまったため、

クラシックへの出走は叶いませんでした。

4歳夏の函館でブルーマックスは復帰を

果たし、2戦するも勝つことは出来ません

でした。

その後、ブルーマックスは再び脚部不安を

発症し、長期休養に入りました。

年が明けて古馬になったブルーマックスは

9ヶ月の休養後、条件戦で復帰すると

1年半ぶりに勝利し、3勝目を挙げました。

ようやく軌道に乗って来たブルーマックスは

格上のオールカマーに出走すると、軽量を

活かし8頭中5番人気ながらユキフクオー

の3着に入るなど、大健闘を見せました。

 

そして続く目黒記念でも同期のシービー

クロスには敗れたものの、ここでも軽量を

活かして2着に入り、メジロファントム、

バンブトンコート、スリージャイアンツに

先着するなど、重賞競走でも実力的に

引けを取らないことを証明しました。

 

更に続く天皇賞秋でも不良馬場の中、

スリージャイアンツの4着に入り、

ダービー馬サクラショウリや後の

有馬記念馬カネミノブやリュウキコウ

メジロイーグルに先着するなど、今後の

活躍が大いに期待されました。

 

年が明けて6歳になったブルーマックスは

条件特別を勝って4勝目を挙げると、

アルゼンチン共和国杯に参戦。

前年のオールカマーで敗れたユキフクオー

をやぶって1番人気に応えて優勝し、

念願の重賞初制覇を果たしました。

 

そして続くオープン特別にも勝って

3連勝を飾るとブルーマックスは

オールカマーに参戦しました。

このレースには快速馬サクラシンゲキ

前年のオールカマーを制したユキフクオー

後に快進撃を行うキタノリキオーや

グリーングラスの妹ハザマファースト、

ハーバーシャレードの重賞勝ち馬や

この年のダービー3着馬テイオージャ等が

出走しました。

1番人気はテイオージャ、2番人気は

ユキフクオーでブルーマックスは

3番人気に支持されました。

レースはスタートして大方の予想どおり

サクラシンゲキとキタノリキオーのハナの

奪い合いで始まり、2頭による激しい

先行争いで3番手以下を一気に突き放す

展開となりました。

3番手にハザマファースト、それからまた

大きく差があいてテイオージャが続き、

ブルーマックス、ユキフクオーは中団の

後方から進み、レースは縦長のバラバラの

展開となりました。

第4コーナーにかけてブルーマックスと

ユキフクオーが必死に仕掛けるも、軽快に

飛ばして逃げるサクラシンゲキとキタノ

リキオーが、後続馬にまだ大きく差を

つけたまま、直線の勝負へ。

内をとおってサクラシンゲキが逃げ込みを

図る中、馬場の真ん中からテイオージャと

ユキフクオー、外からブルーマックスが

追い込み、残り100mでサクラシンゲキが

いっぱいになると、ブルーマックス、

ユキフクオー、テイオージャの3頭による

激しい競り合いになりましたが、最後は

ブルーマックスがユキフクオーをクビ差

振り切って勝ち、2つ目の重賞制覇と

破竹の4連勝を飾りました。

アルゼンチン共和国杯に続くオールカマー

での優勝で、今後の重賞路線での活躍が

大いに期待されたブルーマックスでしたが、

これからという時にまたしても脚部不安が

発生し、長期休養を余儀なくされて

しまいました。

それでも1年休養後、7歳になった

ブルーマックスは毎日王冠で復帰するも

16頭中の11着に敗れ、続いて天皇賞秋

にも果敢に挑みましたが、8着に敗れ

レース後、脚部不安が再び発生したため

引退することになりました。

引退後、種牡馬になったブルーマックス

でしたが、昭和期における内国産種牡馬

不遇の時代にあって、種付け頭数も少なく

わずかな産駒の中から地方での勝ち馬は

輩出したものの、代表産駒には恵まれ

ませんでした。

そして1990年後半には消息が

不明になっており、種牡馬引退後、

ブルーマックスがどのような運命を

辿ったかの記録が無いのが残念です。

 

今週は、中山競馬場で伝統の第71回

オールカマーが行われます。

ドゥラドーレス、リビアングラス、

ホーエリート、ヨーホーレイクに注目して

います。

今週も全人馬の無事を祈りながら

レースを観ます。