昨日、京都競馬場で行われました
節目となる伝統の第50回エリザベス
女王杯は1番人気のレガレイラが最後の
直線で力強く豪快に差し切って、格の違いを
見せて優勝。
オールカマーに続く重賞2連勝を飾りました。
2着には4番人気のパラディレーヌ、
3着には9番人気のライラックが入りました。
今週は、京都競馬場で第42回マイル
チャンピオンシップが行われます。
日本競馬は長年にわたり強い馬づくりを
目指すため、長距離の競走を重要視して
行って来ました。
しかし、世界競馬において、スピード
能力も重要視されるようになって来たこと
を受け、日本中央競馬会は1984年に
競走体系の全面的な見直しを行い、
短距離競走の充実を図る目的でマイル
チャンピオンシップ競走を創設しました。
現在、春に行われる安田記念と共に
秋に行われるマイル王決定戦という
位置づけで行われています。
思い出の馬は笑いながら走る馬の異名を
とり、第8回、9回のマイルチャンピオン
シップを連覇したダイタクヘリオスです。
ダイタクヘリオスの父は春のクラシックで
皇帝シンボリルドルフと死闘を演じた
ビゼンニシキで代表産駒にはハシノケン
シロウやリターンエースの重賞勝ち馬や
地方での重賞勝ち馬がいます。
ダイタクヘリオスは平成2年のクラシック組
で同期にはダービー馬アイネスフウジン
皐月賞馬ハクタイセイ、菊花賞馬メジロ
マックイーン、宝塚記念を制したメジロ
ライアン、天皇賞馬レッツゴーターキンや
ホワイトストーン、アズマイースト、メルシー
アトラ、オースミロッチ等の重賞勝ち馬が
います。
ダイタクヘリオスは旧馬齢3歳秋の京都の
新馬戦でデビューし、1、2戦とも後の重賞
勝ち馬オースミロッチ、ニチドウサンダーの
前に3着、2着と敗れるも、連闘で挑んだ
3戦目の新馬戦で初勝利を挙げました。
続く格上の挑戦となったデイリー杯3歳
ステークスでも4着に健闘し、次の条件
特別戦で勝って2勝目を挙げると、何と
連闘で当時の阪神3歳ステークスに参戦。
ゴール前でアタマ差交わされ、2着に
敗れるも実力のあるところを見せました。
年が明けて4歳になったダイタクヘリオスは
シンザン記念からスタートしましたが、
惜しくも2着に敗れ、続くきさらぎ賞に
挑むも6着に終わりました。
それでもクラシックに挑戦すべく東上し、
皐月賞トライアルスプリングステークスに
果敢に挑戦するも11着に大敗。
この敗戦によりクラシックへの出走を断念
したダイタクヘリオス陣営は短距離路線に
舵を切り、以後その路線を歩むことに
なりました。
ダイタクヘリオス陣営の思惑どおり再び
東上して挑んだ1200mのクリスタル
カップでは、直線で抜け出して圧勝。
重賞初勝利を挙げると共に父ビゼン
ニシキにとっても、産駒での初めての
重賞タイトル獲得となりました。
続いてオープン特別では斤量59キロを
背負い2着に入るも繰り上げ勝利となって
4勝目を挙げると、続くニュージーランド
トロフィー4歳ステークスでは1番人気に
推されたものの2着に敗れてしまいました。
その後、夏を休養したダイタクヘリオスは
調整が遅れる中で、秋緒戦マイル
チャンピオンシップで復帰しましたが
17着に大敗。
続くオープン特別で4着後、スプリンターズ
ステークスに挑むもバンブーメモリーの
日本レコードを更新するタイムでの
優勝の前に5着に終わりました。
年が明け古馬になったダイタクヘリオスは
オープン特別を4着後、この年は中京
競馬場の1700mで行われたマイラーズ
カップに参戦。
口を割りながら道中4番手を進んだ
ダイタクヘリオスは第4コーナーで仕掛け
直線に入って内をついて一気に抜け出すと
後続馬との差を広げて独走となり、2着に
5馬身差をつけ、レコードタイムで圧勝。
重賞2勝目を挙げました。
しかし、その後出走したダービー卿
チャレンジトロフィーでは、当時あった
単枠指定となって1番人気になったものの
4着に終わり、続く京王杯スプリングカップ
でも6着に敗れてしまいました。
次にダイタクヘリオスは春のマイル王者
決定戦、安田記念に挑みました。
バンブーメモリー、ダイイチルビー、サクラ
ホクトオー、ナルシスノワール等、名うての
名マイラー達が参戦する中、10番人気
での出走となりました。
道中、中団を進んだダイタクヘリオスは
最後の直線に入って、外から鋭く伸びて
シンボリガルーダを交わして先頭に立ち、
このまま押し切って勝つかと思われ
ましたが、大外から猛然と追い込んで
来たダイイチルビーがゴール手前で
ダイタクヘリオスを差し切って優勝を飾り
ダイタクヘリオスは2着に惜敗しました。
しかし、敗れはしたものの、マイル戦線の
一線級相手でも十分通用することが立証
されたレースでもありました。
続くCBC賞で5着後、当時の高松宮杯に
駒を進めました。
このレースには安田記念で敗れたダイイチ
ルビーやヤマニングローバル、ホワイト
アロー等が参戦。
ダイタクヘリオスは8頭中の5番人気での
出走となりました。
レースはトーワルビーが逃げ、ダイタク
ヘリオスは2番手を追走、人気のダイイチ
ルビーは3番手からという展開となりました。
第4コーナーでトーワルビーを交わして
ダイタクヘリオスが先頭に立って
直線の勝負へ。
内をついたダイタクヘリオスが引き離しに
かかるところへ、安田記念を再現する
かのように、馬場の真ん中からダイイチ
ルビー猛然と追い込み、2頭が並んで
ゴール板を通過。
写真判定の結果、ハナ差でダイタク
ヘリオスがダイイチルビーをおさえて優勝。
安田記念とは正反対の着順となり、
ダイタクヘリオスは安田記念の雪辱を
果しました。
夏を休養したダイタクヘリオスは秋緒戦
毎日王冠に参戦。
レースはスタートしてハナを奪ったダイタク
ヘリオスが単騎で逃げる展開となり、
最後の直線でも逃げ込みを図りましたが
ゴール手前で後に天皇賞馬となる
プレクラスニーに半馬身交わされて
惜しくも2着に敗れました。
その後、ダイタクヘリオスはスワン
ステークスでの9着を経て、昨年の
借りを返すべく、秋のマイル王決定戦
マイルチャンピオンシップに挑みました。
このレースにはマイルのスペシャリスト
ダイイチルビー、バンブーメモリー
ケイエスミラクル、オサイチジョージ、
後の有馬記念を制するダイユウサクなどが
参戦。
1番人気はダイイチルビーでダイタク
ヘリオスは4番人気での出走となりました。
レースはカシワズパレス、パッシングルート
が先行し、ダイタクヘリオスは4番手を進み
バンブーメモリー、ダイユウサクは中団から
ダイイチルビーは後方からという展開に
なりました。
第3コーナーでダイタクヘリオスが
たまらんとばかりに先頭に並びかけ、
第4コーナーではバンブーメモリー、
ダイイチルビーも仕掛け、先頭との差を
詰めて直線の勝負へ。
第4コーナーで一気に先頭に立った
ダイタクヘリオスは直線に入って後続馬を
引き離しにかかり、内からバンブーメモリー
外からダイイチルビー、ダイユウサク、
ケイエスミラクルが必死に追い込んで
来ましたが、最後はダイタクヘリオスが
ダイイチルビーに2馬身半差をつけて圧勝。
ついに念願のGI初勝利を挙げました。
この勢いのまま、ダイタクヘリオスは距離
延長となる暮れの大一番有馬記念に挑み
果敢に先行し直線で粘って5着に入るなど
大健闘しました。
年が明けて6歳になったダイタクヘリオスは
昨年と同じようなローテーションを組み
連覇のかかるマイラーズカップから始動
しました。
このレースには、宿敵ダイイチルビーも
1番人気に支持されて参戦し、ダイタク
ヘリオスはトップ斤量60キロを背負い
ながら2番人気での出走となりました。
レースはミルフォードスルーがハイペース
で逃げる中、4番手を追走していた
ダイタクヘリオスは第3コーナーで仕掛け
第4コーナーで一気に捲くって先頭に
立って直線の勝負へ。
直線に入ってダイタクヘリオスはダイイチ
ルビーがいつもの伸びを欠く中、一気に
後続馬を引き離し、必死に追い込んで来た
シンホリスキーに最後は5馬身差をつけて
圧勝、マイラーズカップ連覇を果たしました。
しかし、その後は京王杯スプリングカップ
4着、安田記念6着、宝塚記念は5着に
敗れるなど、勝ちきれず休養に入りました。
秋に入りダイタクヘリオスは昨年惜しくも
2着に敗れた毎日王冠で復帰しました。
このレースにはナイスネイチャ、イクノ
ディクタス、スカーレットブーケやサクラ
ヤマトオーが参戦。
1番人気はナイスネイチャが推され、
ダイタクヘリオスは4番人気での出走と
なりました。
レースは、最内枠から好スタートを切った
ダイタクヘリオスがハナを奪って逃げ
その後ろからラッキーゲラン、イクノ
ディクタスが続き、ナイスネイチャ、
スカーレットブーケは中団、サクラ
ヤマトオーは後方からという展開に
なりました。
第4コーナーでナイスネイチャも仕掛けて
先頭集団との差を詰め、追い込み
体勢となる中、軽快な逃げを展開する
ダイタクヘリオスが先頭で直線の勝負へ。
直線に入って逃げ込みを図るダイタク
ヘリオスを外からイクノディクタスと
ナイスネイチャが必死に追い込みましたが
ダイタクヘリオスが2頭の追い上げを
振り切り、日本レコードタイムで優勝。
昨年の雪辱を果たしました。
続く天皇賞では伏兵レッツゴーターキンの
前に8着に敗れたダイタクヘリオスは昨年
初のG1勝利となったマイルチャンピオン
シップに連覇をかけて挑みました。
このレースには4連勝中の4歳牝馬
シンコウラブリイ、後の天皇賞馬ヤマニン
ゼファーやナイスネイチャ、イクノディクタス
ヌエボトウショウなどが出走。
1番人気はシンコウラブリイでダイタク
ヘリオスは2番人気での出走となりました。
レースは、激しい先行争いからイクノ
ディクタスが先手を奪って逃げ、ダイタク
ヘリオスは4番手、その後ろ方ヤマニン
ゼファーが続き、シンコウラブリイ、ナイス
ネイチャ、ヌエボトウショウは中団からの
競馬となりました。
第3コーナーから第4コーナーにかけて
仕掛けたダイタクヘリオスが先頭に立ち
これを追って、シンコウラブリイ、ナイス
ネイチャ、ヤマニンゼファーも差を詰めて
直線の勝負へ。
直線に入ってダイタクヘリオスが堂々と
先頭に立って後続馬を引き離しにかかると
シンコウラブリイ、ナイスネイチャが必死に
追い込んで来ましたが、ダイタクヘリオスが
シンコウラブリイに1馬身半差をつけ、
レコードタイムで圧勝。
G12勝目を挙げると共にニホンピロ
ウイナーに続く史上2頭目のマイル
チャンピオンシップ連覇を達成しました。
その後、今年で引退を表明したダイタク
ヘリオスは引退レースとしてスプリンターズ
ステークスに出走。
1番人気に推されましたが、4着に敗退。
しかし、最後にもう一度ダイタクヘリオスが
走っている姿を見たいという入院中の
オーナーからの強い希望により、急遽
連闘で有馬記念に出走しましたが、
12着に敗れ、この有馬記念がダイタク
ヘリオスにとっての最後のレースと
なりました。
そして翌年の1月31日に京都競馬場で
引退式が開催され、ダイタクヘリオスは
死闘を演じたターフに別れを告げました。
引退後、北海道門別種馬場で種牡馬に
なったダイタクヘリオスは内国産種牡馬
不遇の時代の中、代表産駒として
スプリンターズステークスに優勝し、最優秀
父内国産馬および最優秀短距離馬を
受賞したダイタクヤマトを輩出し、地方競馬
でも重賞勝ち馬を送り出すなど大健闘
したと思います。
私も牧場めぐりで何度か門別種馬場を
訪ね、ダイタクヘリオスやイナリワンに
会って、お疲れさまを言えたことは
今でも良い思い出として残っています。
記録によりますと
2003年からは青森県の牧場へ移動し、
2008年に受胎率の低下と高齢を理由に
種牡馬を引退しました。
その後、功労馬として余生を過ごしていた
ダイタクヘリオスは2008年12月12日
早朝、牧場の関係者によりますと朝放牧に
出そうとしていたところ、既に亡くなって
いたとのことです。
享年21歳でした。
今週は京都競馬場で秋のマイル王決定戦
第42回マイルチャンピオンシップが
行われます。
ジャンタルマンタル、ガイアフォース
アスコリピチェーノ、エルトンバローズに
注目しています。
今週も全人馬の無事を祈りながら
レースを観ます。







