日本の学校で教えられている5文型の分類に従って話を補足します。


 動詞は必ず同じ文型を作るのですか? とよく聞かれますが,残念ながらそうではありません。


 第2文型(SVC)を作る動詞の代表であるbe動詞ですら,第1文型(SV/SVM)の時もあれば,第2文型の時もあります。


 1:I was on my way home when it began to rain.(私は雨が降り出した時,帰宅途中だった)

 2:"Where is my English textbook?" "It is on the desk."(「僕の英語テキストはどこ?」「机の上にあるよ」)


 be動詞が「いる」「ある」「存在する」の意味を現している時は,第1文型(SV/SVM)になります。


 存在構文と呼ばれている次のような文も第1文型(SV/SVM)の一種です。


 3:There are some students in the schoolyard.(校庭に生徒が何人かいる)


 主語があるはずの位置に「there」という文字がありますが,ここでは「そこに」という明確な意味をもっているわけではありません。「There is a book on the desk.(机の上に(何だかはわからないけど)本がある)」という文は成立しますが,「A book is on the desk.(任意の一冊の本が机の上にある)」という文章は成立しません。


 何だかよくわからない任意の一つのあるものが…という書き出しは特殊な場合に限られます。


 例えば,次のような文です。


 4:A stand up double in baseball is when the batter hits a double and doesn't have to slide at second.(野球における「stand up double」というのは,打者が二塁打を打ち,二塁に滑り込まなくてもよい場合のことをいう)

 要するに,「a[an]」で文章を始めてしまうと,「~というものは…」という,一般的な説明が始まる感じになってしまうのです。


 そういう不可解な文章を避けるために,相手にとってよくわからないものが主語の位置に置かれないようになり,There beや,Here beの形になっていったと考えられています。


 話がちょっとそれましたが,be動詞が第1文型を作るのは,これらの場合です。


 ほとんどの場合,be動詞は「~である;~になる(未来表現の場合)」の意味で用いられます。この意味で用いられるbe動詞はすべて,第2文型を作ります。


 5:I was a student of Tokai Joshi High School at that time.(私は当時,東海女子高校の生徒だった)

 6:I am very hungrey because I haven't eaten lunch still.(まだ昼ご飯を食べていないので,おなかがかなりすいている)


 結構初期段階で学習するbe動詞ですら,こんなふうに意味や文型が分かれます。


 getとかになってくると,結構混乱するかもしれませんね。


 7:I got to the station after 20 minutes' walk.(私は20分歩いて,駅に着いた)

 8:It'll get dark earlier because it's raining.(雨が降っているから,いつもより早く暗くなるだろう)

 9:I got an old camera, but it was out of order.(私は中古のカメラを手に入れたが,壊れていた)


 getは,これまで説明してきた第1文型(SV/SVM),第2文型(SVC),第3文型(SVO)のどの文型も作ることができるのです。


 今日はSVOOやSVOCに行こうと思っていたのですが,何となくこんなこともわかっておくといいかな…と思うことを書いてみました。

 前回は自動詞と他動詞の区別について触れましたが,今回は他動詞の後に続く目的語について考えてみることにしましょう。


 目的語の定義は,動詞が働きかける動作の対象となる語(語句)ということになっています。


 1:I drank a cup of coffee, and I left for home.(私はコーヒーを一杯飲み,家に向かってその場を去った)


 to不定詞が導く語句や,動名詞が導く語句が目的語になることもあります。


 2:I don't want to be a politician.(私は政治家になりたくない)


 3:I enjoyed talking with Tom on the phone late at night yesterday.(私は昨夜遅くトムと電話をして楽しんだ)


 このように,ひとつの語のかたまりがまるまる目的語になることもあります。さらに拡張すると,節が続く場合もあります。


 4:I know that It's not you but me that Teddy loves.(私はテディが好きなのはあなたではなく自分であることを知っている)


 わざわざ難しい構文を使う必要があるのか? と思うかもしれませんが,4の文には強調構文というものが含まれています。


 このようにSVOの文の中には,ひとつの意味のかたまりが名詞句,名詞節となって他動詞の後に続いている形もあります。


 日本語の「~を」「~に」にあたる語と覚えてしまうと,困ったことが起こります。〈自動詞+前置詞〉でできている動詞句の後に続く語を動詞の目的語だと勘違いしてしまうのです。


 5:We'll leave for Tokyo at noon.(私たちは正午に東京に向けて出発する)


 訳語の中にある「に」は両方とも前置詞の目的語に対して充てられたものです。他動詞が作るSVOの文は動詞の後に直接名詞,または名詞の役割を果たす語句が続き,自動詞が作るSVMの文は動詞の後に前置詞句や接続詞節などが続きます。


 自動詞と他動詞の違いについては,このように理解すればいいのだと思います。次回は目的語が2つある動詞や,動詞の後に目的語+補語の形が続く文について述べたいと思います。

 それは動詞の性質によって異なります。


 英語の動詞は一般的に,be動詞やそれに性格の近い状態動詞と,動作を表す一般動詞に別けることができます。


 状態動詞か,動作動詞かによって続くものが違うというのが,その答えです。


 1:Tom was a member of my baseball club.(トムは私の野球クラブの一員だった)

 2:He became a famous baseball player.(彼は有名な野球選手になった)


 これらの文では,主語がどのような身分,地位にあったのかを説明しています。


 3:I was sick in bed yesterday.(私は昨日病気で寝ていた)

 4:Susie looked pale when she saw my face.(スージーは私の顔を見て青ざめているように見えた)


 これらの文では,主語の人がどのような状態にあったのかを説明しています。


 1,2と3,4をよく見てください。下線を引いた言葉の品詞が違っています。状態動詞はこのように,名詞か形容詞が続きます。このように,状態動詞に続く,主語の身分,地位,状態を表す言葉のことを補語といいます。Complimentの「C」から,1~4は,SVCの文章だと言われています。


 それに対して,動作動詞はちょっとやっかいです。


 5:Jimmy went to the park to play catch with his father.(ジミーは公園へ行って,父親とキャッチボールをした)


 動作動詞は,当然のことながら,動作の対象となるものが必要になります。でも,5の文には動作の対象となる語がありません。意味のかたまりごとに分けてみましょう。


 「ジミーは行った/公園へ/父親とキャッチボールをするために」


 となっていて,動作の対象が示されていないのです。どこへ,何のために…が続いていることに注意してください。


 では,次の文はどうでしょうか?


 6:Yesterdat I ate lunch with a friend of mine, Keiko.


 動作の対象ははっきりしています。何を食べたのかといえば,昼ごはんです。このような動作の対象となる語のことを,目的語といいます。Objectの「O」から,6の文はSVOMの文ということができます。


 5の文はSVMMとなりますが,伝えたい内容によって,M(副詞相当語句)の内容は変わりますから,それを全部いちいち分類していくことができないので,Mはとりあえず無視して,5の文をSVの文、6の文をSVOの文と呼ぶことにしたのです。


 ではSVだけで意味が通るのかといえば,そんなことはないはずです。自分がいつどこで誰と何をしたのか,会話というのはそういうことを伝え合って,お互いがもっている情報の差を埋めるために行う活動なのですから,いきなり「I went.」と言われても,どこへ行ったんだ? ということくらいは話をしていて,ふつうに気になるはずです。そういう情報を切り捨てて考えているから,5文型ってひょっとしたら嘘じゃないのか? という人が出てきたということなんです。


 ちょっと話が難しくなりましたが,直接働きかける物事が続く動詞を他動詞,そうではない動詞を自動詞といいます。日本語の「~を」「~に」にあたる語になる場合が多いのですが,英語と日本語ではやはりちょっとした違いがあります。


 I looked at the blackboard as my teacher told me to.


 こんな文があったとします。黒板を見たと言っているけど,動詞の後には前置詞のatがありますよね?


 そういう動詞のことを自動詞と呼ぶのです。何を言っているのかどんどんわからなくなってきたと思いますが,次の回で少し頭が整理されるかもしれません。

 今高等学校で教えられている英語の文法のことを,規範英文法といいます。


 規範英文法は,動詞を文のの要素に分解し,文の形を識別することから始まります。


 第1文型:SV

 第2文型:SVC

 第3文型:SVO

 第4文型:SVOO

 第5文型:SVOC


 第1文型の文は,SとVだけで意味が通る文といわれています。


 ですが,本当にそうなのかというと,全然そんなことはありません


 学習参考書の第1文型の説明を見てみてください。SVだけで意味が通るが,実際には修飾語句(M)がつくことが多いと書いてあります。つまり,逆をいえば,SVだけでは意味が通じないから,Mがいていると考えるのが妥当でしょう。


 ないと意味が通らないということは,それはもう立派に必要な情報ということになります。それを文の要素から外して考えること自体に無理があるのです。


 よく載っている例文は,


 1:A bird flies.(鳥は飛ぶ)


 実際にこんなことは言いません。これはすごく危険な文章です。


 まず主語の位置に,「何だかよくわからないが,鳥というものがいて,そいつは飛ぶものだと思っている」という不思議な意味になります(何故そんな意味になるのかは,「冠詞」の項目で説明します)。


 2:The bird flied from the north to the south.(その鳥は北から南へ飛んでいった)


 これなら意味は通じるでしょう。

 

 つまり,1の文は,「鳥が飛ぶ」はいいとしても,どこへとか,どのようにとか,何の理由でとか,そういう重要な情報が欠損している不完全な文だということになります。


 お互いに共有している情報や状況があって,それが欠落することがあります。例えばこんな会話があったとします。


 3a:Who kicked this ball into my classroom?(このボールを教室に蹴りこんだ奴は誰だ?)

 3b:I did.(僕がやりました)


 3bは確かに,SとVだけでできていますが,この会話の流れがあって初めて,成立している文章です。代動詞のdoが3aの下線部の意味を全部言い表していて,わざわざ言う必要がないからです。


 ただ,何もわからないところでいきなり,「I did.」と言われても,何のことだかわかりませんし,自分に対して言われているとは思わないのではないでしょうか?


 こうしたことから,


 動詞の文型の分類を改めた人がいました。


 1:SV

 2:SVM

 3:SVC

 4:SVO

 5:SVOM

 6:SVOO

 7:SVOC


 つまり,まあ,SVという文は確かにあるが,実際問題としてはそれだけでは意味がわからないから,M(副詞相当語句)も文の要素として考えたほうがいいんじゃないのか? という考え方です。


 これは当時としては画期的な提唱でしたが,動詞が続く語句にどういう情報を要求するか,伝えたい内容がどのように違うかによって,文の種類はいくらにでも分類できるということになります。


 そんなわけで,コンテクスト(文脈)を無視した文型学習はあまり意味がなく,英語の文というのはSVの後に,話し手が伝えたい情報が続くと考えるのが正しいことになります。


 実際7文型というのを知っている人は少ないですから,やはりオーソドックスな5文型による分類法というのをせざるをえないのですが,まず,基本的な考え方は,


 「英語はSVの後に何かが続く,『SV+α』という語順で成立している言語である」


 ということにしておきましょう。それは絶対そうだと言い切れることだからです。そのαは,補語,目的語,副詞相当語句の3つに分類することができます。それらの違いについて,これから説明していきたいと思います。

 If you heard him speak English, you would think he (  ) a native speaker.


 この問題に


 ①is ②was ③were


 という選択肢があったとします。


 あなたはどれを選びますか? たぶん大半の人が②を選ぶと思いますが,実はどれが入ってもおかしくないのです。


 「彼はネイティブスピーカではない」ということが暗に示されていると考えると,当然②wasということなのでしょうし,現実に英語話者もそういう表現をする人がほとんどです。


 ただ,本来の文法からいくと,この文章は仮定法の文章なので,③wereが正解となるはずなんです。また,実際にネイティブスピーカーなのだとしたら,①isが正解になるという,実に不可解なことが起こります。


 どれも正解になり得るので,こんな問題が大学入試に出ることはありません。


 受験に出る出ないということにしか反応しない人には興味のない話かもしれませんが,この①②③がどう違うのかを理解することが,仮定法を理解するのに一番早いのではないのかと思います。

 

 しばらくブログを放置していました。そして,すべての過去ログを削除しました。


 以前書いていたような,哲学的,観念的な内容から離れて,軽いタッチのエッセイのようなものに内容を変更していこうと思います。性格的にそれができるかどうか,多少疑問はありますが…


 改めての自己紹介になりますが,私の仕事は,映像,音楽,本などの製作・編集に関わる業務です。代表的な著作権ビジネスのすべてに関与しているのですが,どれも中途半端なまま中年を向かえました。


 人生80年と考えて,ほぼ半分生きてしまった訳ですが,今やっていることはすべて,中学2年の時にやろうと思ったことの延長でしかありません。


 幼少期にちょっと外国に住んでいたことがあったために英語が得意だった。野球をするのがひたすら好きだった。声がいいから歌を歌ってみたらと人に勧められてギターを始めた。気がつくと自分で曲を作っていた。チャップリンの映画を見るのがすごく好きだった…僕はそんな少年でした。


 肩を壊してやめた野球以外はすべて,今も自分の職業の原点であったりします。「去りゆく若い時間を一人止めているようで羨ましい」と友人に言われたりもします。私一人でここまで来たのではなく,色々な人との出会いや偶然ともいえるチャンスのおかげで今の自分があります。


 何の才能もない人間でも,努力と運しだいで何とかなるものなんだ…というのが正直なところです。


 生まれながらにして僕に備わっていたものは,「知りたいと思ったことは,とことんまで調べる」という執着心だけだったかもしれません。まあとにかく,中年らしく過去を回顧しながら,今を生きる人間として等身大の自分を伝えられたらいいかと思っています。


 今後ともよろしくお願いいたします。