1985年10月、29日30日 渋谷公会堂

(現 LINE QUBE SIBUYA ) にて録音。

LP 2枚組。未CD化作品。

※ただし以前某オークションサイトにてCDを目にしたことがあります。紙ジャケット、CDは忠実にレコードのレーベルを再現。職人技の海賊版だったんでしょうか?それとも受注生産のMEG-CD というヤツ? 実はCD化されてた??

 

 

 

1982年 『TULIP LIVE THE 1000th』

( LP2枚組→CD化 / BOXセット内でDVD化 )

1984年 『チューリップ 8.11 パゴダ』

(LP2枚組※未CD化 / VHS→DVD化 )

 

…に続いてのLIVE音源の発売でした。上記2作品と同じく2枚組なんですが『コンサートはチューリップ』は一言で表すと“軽くなった”印象。“チャラい(歌詞の曲もありますがw)”と言うのではなく、1972年バンド結成から1985年までの歴史や重力を纏っていないのです。

 

ファンならばご存知の通り、結成からのメンバー、安部さん・姫野さん、1980年から加入ドラムの伊藤さんがこの年、8月の終わり頃、まさにツアー直前に脱退を表明しました。

 

令和の今となっては当時どんな気持ちでいたのか定かでなくなってしまいました。そこで!物持ちの良さから当時の日記を確認しました。

 

 

普通に 大大大大大 ショック! だったようです(笑)

 

 

内幕としては、前年“8.11 PAGODA TULIP LAND @ 芦ノ湖”の大成功を経て、11月開始のOut of our time ツアーの頃くらいには脱退についてもう話し始められていたようです。

 

記憶を辿ると… - これは記憶のねつ造ではなく- 1983年作品『Halo』発表時、NHK-FMの高橋基子さんの「ニューサウンズスペシャル」にメンバー5人全員でゲスト出演した際、姫野さんは「(新たな試みとして) ソロアルバムを出してみたい」と発言。それを聞いた財津さんは「え~そんな事したら解散だよ、僕は(ソロ作品)出すけどね(笑)」みたいなやり取りがありました。ありましたよね?

 

 

 

 

 

 

1985年6月29日発表シングル

折り畳みの特大ジャケット表裏面。

「アイ・アイ・アイ/サマーレイン・ラプソディー」

 

安部さん・姫野さん・薫さんの脱退は既定の上での?若返りプロモーションでした。僕が好きだったTULIP、求めていたTULIPとは違っていたので…まあ、、よく思っていませんでした(笑)

 

この6月には、ユーミン・小田さんとの共作…となっていますが、制作過程において財津さんが何かアイディアを出そうとすると小田さんに「まあ、まあ、まあ」と何か提案する前に無情にも却下されていたようです。…ということで、シングル「今だから」にボーカリストとして参加していました(笑) 

 

 

“ダンサブル財津”と自ら称してハンドマイクスタイルonスーツにも挑戦してました。

 

まあ、、、(以下自粛)。(;´∀`)

 

 

ギターにキーボードにドラム担当(忘れてはならぬコーラス・ハーモニー)がすっぽりと抜けてしまいました。

 

8月31日発表の新作『I Like Party』を引っ提げての9月からのツアーはサポート・メンバーを加えた編成でした。 

 

キーボードに菊地圭介(TOM★CAT、後にTHE ALFEEのツアーメンバー)、ギターは- チャゲアス・ファンには後にお馴染みとなる - 鈴川真樹と、のちに渡辺美里のツアーに参加した、松本光雄を迎えました。

 

Tulip としては新メンバーに丹野さん、淳さん(1987年脱退、その後、渡辺美里や大江千里、大塚愛など他多数のツアーに参加)が加入しました。 *丹野義昭(キーボード・ボーカル)、松本淳(ドラムス・ボーカル)。 ドラマー松本淳の作った曲・歌声が聴けるのは Tulip だけかもしれませんね。

 

先に“軽くなった”と書いたのはこういう背景が色濃く反映してのものです。もはや1972年から1985年初頭までの歳月とはおさらばしての新生チューリップ、TULIP3期の幕開けでした。

 

LIVE ACT TULIP “ I Like Party ” 

(1985年10月@渋谷公会堂)

 

1. I Like Party

2. アイ・アイ・アイ

3. 恋は素顔で

4. VOLUME・10

5. エジプトの風

6. 虹とスニーカーの頃

7. ぼくが愛した犬 どんパ

8. 青春の影

9. いま確かなこと

10. ハーバー・ヴュー・ホテル

11. Lost in the night

12. 涙のパーティー

13. 想い出をかくしても

14. まるで愛のように

15. 愛の迷路

16. Shooting Srat

17. 魔法の黄色い靴

‹アンコール›

18. 私のアイドル

19. 夢中さ君に

20. I Like Party

 

二枚組LPには何故か11と18が収録されませんでした。LP片面の収録可能時間内に収まると思うんですが…。

 

 

そう言えば、高校1年の時、同じクラスだった吹奏楽部のO北くん、(僕は彼を「くん付け」で呼び、なぜか彼は僕を「センパイ」と呼んでました*僕は高校浪人したとかダブりだったとかではありませんよ)、そのO北くんのお姉さんが渋谷公会堂だかこのツアーのどこかの会場に参加したとかで「LP貸してください、センパイ!」と言われたのを、、思い出しました、懐かしい。。

 

 

 

LPのみの作品なだけに、もしかすると一番聴かれていない作品となっているのかもしれません。

 

でも突き抜けた垢ぬけた振り払った感じが、いま改めて聴きますと、懐かしさと同時に活き活きとした胸躍る新鮮な作品となっています。 「青春の影」のアレンジ、良くないですか?「想い出をかくしても」「ハーバー・ヴュー・ホテル」をLIVEでまた聴かせて欲しいものです。

 

 

 

【おまけ】

1985年とは…

 

1月 TULIP 『New Tune』

尾崎豊「卒業」

 

2月 菊池桃子「卒業 -GRADUATION-」

斉藤由貴「卒業」 

THE BLUE HEARTS結成

 

3月 甲斐バンド『ラブ・マイナス・ゼロ』

 

4月 中島みゆき『御色なおし』

プロデューサーとして甲斐さんが参加。

 

5月 サザンオールスターズ 

シングル「Bye Bye My Love ( U are the one )」

「アイ・アイ・アイ」よりも「今だから」よりも

当時聴きまくりました!

この年のサザンの2枚組LP『KAMAKURA』

最後の曲は「悲しみはメリーゴーランド」

TULIPファンならば メリーゴーランド

シンクロにハッとしませんか???

どうかしてください。

 

 

6月 国際青年年記念イヴェント

“ALL TOGETHER NOW”

 

7月 吉田拓郎 オールナイトコンサート

“ONE LAST NIGHT IN つま恋”

 

8月 井上陽水安全地帯

『スターダスト・ランデヴー』@明治神宮野球場

 

9月 芳本美代子 シングルのA面は財津さん

/B面は宮城さんが作曲。作詞は松本隆

「雨のハイスクール/ワンサイデッド・ラブ」

 

10月 女優宮崎あおい満島ひかり誕生

(ともに30日)

 

11月 松山千春『風の歌がきこえる』

 

12月 白組トップバッターは吉川晃司(初)

「にくまれそうなNEWフェイス」(12/31)

一連の作品を手掛けた

NOBODY ってカッコよかったですね。

「六本木心中」などなども。

 

 

ここまでどうもありがとうございました。

感謝です。