リリースは有事の始まり
有事や危機管理広報という状況は、事件や事故、不祥事などを起こさないと出会えないものと思われがちですが、実は極めて身近な存在でもあります。
それは広報の基本的な活動である「リリース配信」で有事は容易に起こるからです。
程度にもよりますが、「誤表記」や「誤配信」などで有事は簡単に起こせます。誤字脱字のチェックミスなら容易に想像できるミスですが、経営判断として言えること、言えないことの判断などはフィルターから漏れることもあり得ります。
また共同リリースなどで散々相手先と詰めて作成したリリースでも、何度も修正を加えることでどれが本当の最終か解らなくなり、実際に配信する際は「最終ではないリリースを配信」してしまうことも可能性としては考えられます。
これらを防ぐためには、「ダブルチェック」が必要となります。
このダブルチェックには2つの意味があります。1つは担当者個人がリリース作成や配信作業を行うのではなく、必ず他の担当者など別の目でもチェックを入れるということ。これでケアレスミスは防げます。
もうひとつは、担当者のみならず、管理層(経営層)からのチェックも受けるということです。
その際、直前であっても見せられるとあーだ、こーだと指摘が入る可能性が多々あることから、時間的な余裕を持ってチェックを受けることが大事でしょう。土壇場で数多くの修正が入ると、かえってリスクが高まるとも言えます。
単にリリース配信と思わずに、リリースひとつで企業価値は簡単に落とせるものという認識が必要だろうと思います。
皆さんのチェック体制は万全ですか?今一度見直してみることをお勧めします。
取材依頼時のポイント
皆さんは取材依頼をする際、どの様な手順で進めますか?
電話でアポを取ってそのまま取材という方もおられるでしょうが、出来ればきちんと「取材依頼書」を書いて渡すことをお勧めします。
出来れば取材依頼書を元に、記者に取材のポイントを説明するとともに、事前に質問のポイントなどを把握しておくと取材時もスムーズに進みます。この説明を怠ると、取材時に盛り上がり”話は面白かった”としても記事にはならないという事態に陥ります。取材のストーリーを明確にしておくことが重要と言えます。
さてその「取材依頼書」ですが、プレスリリースと同様、「見出し」と「リード」部分が勝負となります。
取材依頼書もプレスリリース同様、興味を感じないものは読まれず、またゴミ箱行きとなります。そのため”掴み”が必要となりますので、内容やストーリーを吟味した上で掴みを入れることをお勧めします。
そして最大のポイントは、記事が書けると思わせること。ここが一番重要となります。
広報素材そのもののニュース性を吟味することはもちろんですが、記者の特性を見極めることも重要となります。同じ広報素材でもAという記者には全く興味を持たれなくとも、Bという記者には非常に興味深く取材頂き報道されるというケースがあります。事前に興味を持って頂けそうな記者を探すことも重要な位置づけと言えるでしょう。
皆さんの取材依頼書はどうですか?自身で事前に記事が書ける様なものを目指しましょう!
社会的トピックスの把握
いま皆さんの頭の中には、”社会的トピックス”は幾つ浮かびますか?
また業界動向や注目キーワードも認識されているでしょうか?
出来ればよくよく考えれば出てくる、或いは調べれば解るというよりは、常に頭の中で能動的に動いている状況にしておくことが重要と言えます。
理由はふたつ。
ひとつは社会的トピックスやキーワードなどから社内を詮索し、ニュース素材がないかの発掘に使うこと。競合他社などの発信したニュースなどもこれにあたるだろうと思います。競合や類似企業などでも言えるのであれば、自社でも言える(ニュースになる)可能性は十分あるでしょう。
そしてもうひとつは、ニュース性の向上です。
社内から発掘したニュース素材を社内の中での検証を行った後は、業界でのキーワードや社会的トピックスなどと掛け合わせることを検証してみて下さい。社内での広報素材でありながら、業界や広く一般社会にも言えることなどであれば、一気にニュース性(社会性)が上がります。
これらの作業をするためには、常にアンテナを張っておくことが重要と言えます。単にテレビを見ていたとしても、参考になるキーワードや切り口などはゴロゴロと落ちていることが少なくありません。
一度意識して見渡してみては如何でしょうか?