「亀の背には神が乗って降る」
浦島太郎の伝承は、神の由緒を示唆するもの。
酷似のそれは、すべて同神を意味する。
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★目次
☆1 浦島太郎と高良神
☆2 礒城と饒速日命
浦島太郎と高良神
(「儺の國の星」拾遺47、植生星*はにふのほしより引用)
亀の背には神が乗って降ると考えられていた。/
(日本書紀の雄略紀二十二(四七八)年の条より引用がある)
秋七月に、丹波國(たにはのくに)餘社郡(よさのこほり)の管川(つつかは)の人瑞江浦嶋子(みずのえのうらのしまこ)、舟に乗りて釣す。遂に大龜(おおがめ)を得たり。便(たちまち)に女(おとめ)に化為(な)す。是に、浦嶋子、感(たけ)りて婦(め)にす。相遂(したが)ひて海に入る。蓬莱山(ほうらいさん)に到りて、仙衆(ひじり)を暦(めぐり)覩(み)る。
この浦島太郎の話は、神の由緒を示唆するもの。
全国に酷似の伝承があるのは、神が勧請され、その由緒として移される故になる。
よって、登場する者はすべて同神を意味する。
浦島太郎(と乙姫、海神)。
記紀の山幸彦(と玉依姫、海神)。
八大龍王(と乙姫)。
高良神(安曇磯良神)と神功皇后。
海神=綿津見神は、志賀海神社の神。
安曇氏が祀った安曇磯良神。
志賀海神社
彼は高良神と同神。
安曇氏は、「高良玉垂宮神秘書」にある「神部物部を秘す為に名を変えた五氏」の一つ。
またその中に、丹波氏の名もある。
上記、日本書紀の「丹波」に伝わる伝承は、名を変えた一族が移った土地で、神を勧請し、その伝承を定着させたものになる。
*神部物部の五氏
*石上神宮の地は、昔は丹波市(たんばいち)であった。
石上(布留神=饒速日命)=礒神=高良神
礒城と饒速日命
縄文の頃は津浪が多く海浜の波に洗われて磨かれた転石を積み上げて、波止めを築いた。これが筑紫の由来と説かれている。/記紀には磯城の名で誌されている。
礒城について、以前書いている。
奈良の礒城は、近年合併しており、その一つに「十市郡(とおちぐん)」があった。
その由来になったのが、土地を治めていた「十市氏」。
そこには一族の祖神の天火明神を祭る竹田神社があった。
天火明命=饒速日命。
十市氏もまた、元は物部氏であった。
礒城は礒神を意味するのかもしれない。
饒速日命は、礒神(石上)である高良神なのだから。
( つづく )
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