続きです。
神話の神は全て、二柱の天照に集約される。
饒速日命（大己貴神）と御炊屋姫（豊受大神、宗像神）。
筑紫では高良神（住吉神）と神功皇后になる。よって、神話はすべて彼らの物語。
イザナギ神の祓い（禊）により、神々が生まれた。
しかし祓いの神は彼ら。
祓いの神の住吉神の元宮がある福岡県那珂川市。
そこに底津岩根があった。
神功皇后伝承
住吉神は筑後国一之宮の高良大社の高良神。
彼は神功皇后と夫婦であった。
（以下の記事の★５）
那珂川には神功皇后の伝承がある。
安徳台の側には裂田の溝（さくたのうなで）という水路があり、彼女らが指揮して造ったとされる。
武内宿禰として登場する彼が、高良神である饒速日命。
神話の神功皇后は、「香椎宮での神憑りで現れた神」の地として、那珂川に訪れ、神の神田に水を引いていた。
では、ここがその神のおられる場所。
☆二柱の神
しかし、神憑りでは、住吉神と共に女神天照が現れている。
撞賢木厳御霊天疎向津姫の神名で。
この名は、厳御霊＝市杵島姫命（宗像神）を意味していた。
これが饒速日命の后、御炊屋姫に繋がる。
彼女自身がそれであることを、暗示している。
（以下の記事の☆８）
「神憑りで現れた神」とは、その場面にいた彼ら自身のことになる。
神功皇后＝女神天照＝市杵島姫命＝宗像神＝御炊屋姫
武内宿禰＝住吉神＝高良神＝饒速日命
両神のおられる地が、神話の彼女が訪れた那珂川。
彼らは二柱の天照であり、彼は住吉神。
ここには住吉の元宮、現人神社がある。
＊彼らでないならば、二柱現れてるのに、住吉神の元だけ行くのは腑に落ちない。
しかももう一方は天照。
優先すべきはそちらであるはず。
三つの底津岩根
神話では「底津岩根」の記載は三カ所ある。
すべて名を変えた彼らが関わり、神の所在地を意味する。
☆１ スサノオ神と大己貴命の場面
スサノオ神の娘、須勢毘売との住まいとして、スサノオ神に告げられた地だ。
「大国主神となり、宇都志国玉神（うつくしのくにたまのかみ）となり、我が娘の須勢理毘売を妻として、宇迦能山（うかのやま）の麓の底津岩根（そこついわね）に宮柱を立てて、高天原に千木を高く立て住め。」
神は二柱に集約。
大己貴命は大国主神＝饒速日命＝高良神＝祇園神＝スサノオ命
須勢毘売など、大己貴神（大国主神）の后は全て后の御炊姫。
☆ 国譲り
天照の命を受け、天鳥船神と武御雷神が大国主神の元へ。
事代主神は了承し、建御名方神は武御雷神と力比べをし負ける。
「葦原中国はすべて譲りましょう。天照の御子が引き継ぐ、輝く御殿のように、底津岩根に宮柱を立て、高天原に千木を高く立てた神殿を造るのならば、遠い国に隠れよう」
登場する者はすべて同神。
国譲りは、天照の交代を示唆していた。（上記の記事詳細）
☆３ 天孫降臨
天照の孫、瓊瓊杵尊（ににぎのみこと）が、猿田彦神に先導され葦原の中つ国へ。
「この国は韓国に向かい、笠沙の岬まで真の道が通じていて、
朝日のよく差す国、夕陽の照る国である。それでここはとてもよい国である。
底津岩根に宮柱を立て、高天原に千木を立て」
笠沙の岬がある「真の道」はこの地にあった。
那珂川は猿田彦発祥の地とされる。
日吉神社は、最澄さんが日吉大社へと猿田彦神を勧請した元宮の一つとなる。
「猿田彦神が誘った地」とは、彼のおられる地を意味している。
上記の社に祀られる神は全て二柱の神。（上記の記事、詳細）
天照、住吉三神の名がある。
田心姫は宗像神（三神は一柱の神）。
これらに関わる神は、すべてに二柱の神。
神の所在地を示唆するもの。
ゆえに同じ表現であり、同じ場所なのだ。
祓いの神の故郷
「儺の国の星」の著者、真鍋大覚氏は物部の子孫。
（那珂川市発行）
その中で
「那珂川は祓いの神の故郷」と記されていた。
彼らは祓いの神、住吉神と瀬織津姫。
饒速日命と御炊屋姫＝高良神と神功皇后。
祓いの神のおられた地が、神話の舞台のすべてになる。
中央の大地が安徳台
以前の記事の改訂版です。
（つづく）
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