伏見神社の神楽から、祇園の神へと繋がる。
神楽は本来、祭神への神事。
そこに描かれるものは、祭神に繋がる。
★前の記事
☆1 伏見神社の神
☆2 祇園祭の磯羅
☆3 那珂川と神功皇后
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伏見神社の神
北部九州は、神功皇后の伝承地である。
その中の一つ、福岡県那珂川市。
伏見神社では、毎年7月14日の祇園祭で岩戸神楽がある。
この時のは2018年。
お社が改修工事されるので、今回でこのお社での神楽は最後。
始まる前、夕陽に照らされたお社を一枚。
祭神 淀姫、須佐之男尊、大山祇神、神功皇后、武内宿禰
祇園祭があるのは、祇園神・須佐之男神が祀られているからであった。
そこで奉舞される演目「磯羅」。
彼が磯良神=高良神であるからだ。
祭神の豊姫は神功皇后の妹とされている。
しかし高良大社の本殿に合祀。
彼女は、高良神の后の神功皇后と同神なのだ。
違うのならば、后を差し置いて共に祀らない。
(これは、次回から)
よって「磯羅」の豊玉姫は豊姫であり、神功皇后になる。
祇園祭の磯羅
子供神楽が始まったのが19時。
その後の大人神楽がすべて終わったのが22時半。
久々に土曜日にあたっていたので、最後まで観られた方も多かった。
演目が前と違っていた。
今回、大人神楽の演目の最後にあったのが、「磯羅」。
されると思ってなかったので嬉しかった!
ほぼ、内容は(「神の鉾 3 ~安曇磯良神~」)の志式神社での磯良舞と同じ。
偶然にも11日に志式神社に初めてお参りに行ったところだった。
まずは、伏見神社の神楽の演目「磯羅」から。
四柱の神の登場。
武内宿禰(白い方)と、磯羅神。
後に豊玉姫。
海神。
神功皇后が武内宿禰らと共に三韓征伐に行く。
武内宿禰が干珠満珠を、海神から授かりたいと思う。
そこで上の場面。
勝間の海(玄界灘のことだそう)で磯羅神が、海神からもらい受けようとしますができない。
それを武内宿禰と話しているよう。
豊玉姫登場。
彼女が二つの珠を授かりに行くことになった。
屛風の後ろに居るのが海神。
海神は、干珠満珠が欲しければ舞を舞えと豊玉姫に言う。
ようやくもらい受けた豊玉姫は、武内宿禰に干珠満珠を渡せた。
ありがとうございました!!
ずっと見たかった磯羅舞。
地元で見られるとは感動。
この話が元になったのが、浦島太郎伝承と、神話の「山幸彦 海幸彦」。
みな、同神なのだ。
☆磯良神は、高良神、天照
玉を授かる=玉を垂れる。
磯良神は、高良玉垂神。
(久留米の高良大社は高良玉垂宮)
磯神は、男神・天照。
伊勢神宮の古名は磯宮であり、磯神が天照であったことを示唆する。
よって、この地には岩戸の伝承がある。
那珂川市のHPに「伏見神社の岩戸神楽」について記載があった。
http://www.town.fukuoka-nakagawa.lg.jp/soshiki/36/fusimi-jinja.html
「天の岩戸」伝説を抜粋。
「 古事記の有名な「天の岩戸」伝説は、この筑紫の地を中心として存在しますが、その中心の岩戸がこの地であると信じられているため「岩戸」の地名が起こったといわれています。
神楽命和里(かぐらみことわり)(神楽の曲目)は全部で18種あり、なかでも最もにぎわうのが、「荒神」と「問答」。
このふたつの舞では、鬼が現れて子どもをさらって神殿の内部に入ります。
鬼に抱かれた子どもは丈夫に育つと言い伝えがあるため、この日のために、生後間もない赤ん坊を連れてくる親も多いようです。」
「岩戸」の名の起原はやはり「天の岩戸」の地とされていることから。
地形、土地の力、安徳台、現人神社を始めとする神社、伝承。
それらの存在を知れば知る程に頷かされる。
(神楽には岩戸の演目もあります。この年は磯羅舞でした)
那珂川と神功皇后
那珂川市には、神功皇后の伝承もあった。
三韓征伐の折、助力を得た神が住吉神。
その神の神田を潤す為に、武内宿禰と土地の人と作ったのが、裂田溝(さくたのうなで)。
住吉神は、高良神と同神。
安曇磯良神であり、饒速日命であった。
彼は神功皇后と夫婦だ。
武内宿禰も彼になる。
この地には、その住吉の元宮の現人神社がある。
二柱が住まう地。
故に彼女の伝承があるのだ。
この地が<住吉神>の始まりの地。
また、彼が天照であり猿田彦でもあるので、ここが神話の故郷になる。
尚、この神社の「祇園祭」の由来だが、博多の街の櫛田神社のご神体を、何かの戦の時にこちらのお社に疎開したご縁からだそう。
以来、櫛田神社の「祇園祭」と同じ日に行われる。
祇園の神は、牛頭天王。
須佐之男命。
だが、それは違った。
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( つづく )
★後の記事*酷似の伝承は神の由緒を示唆するもの
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古代や神のこと、少しずつつぶやきます。
小分けなので分かりやすいかもです
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