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リアル思ひでぽろぽろ
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夏休み最終日。
マイドライバーを手に入れたチビ造は、
一段と分解に磨きをかけ、
100均の扇風機を分解し始めていました。
連日の疲れが溜まっていた私は、
ついソファでウトウト…
『トントントン…』
『ガリガリガリガリ…』
ん?
なんだ???
聞き慣れない音で目を覚ましました。
寝ぼけ眼の私の目に飛び込んできたものは…
穴の空いたオルゴール。
実はこれ、ただのオルゴールではありません。
当時、小学2年生。
転勤族だった私が、お別れのときにだいすきだったお友達にもらった大切なオルゴール。
そのあと、阪神大震災が起こり、連絡が取れなくなってしまったお友達からのオルゴールでした。
寝ぼけていたせいか、現実を受け止められなかったせいか、理解不能に陥り、言葉を失う私。
心の中で、かける言葉を探していました。
「チビ造くん、何してるの?」
「これね、分解してるの。中にあるのが取れないんだよー」
「そっかー、中にあるのが取りたかったんだね。だけどね、それ、ガラスなんだ。ガラスって割れたらどうなっちゃうんだっけ?」
「死んじゃう!!」
「うん笑。死んじゃうまではいかないけどさ、ケガしちゃうね。」
「それとね、そのオルゴール…」
私が転勤族だったこと。
お別れが悲しくて大泣きしたこと。
だいすきなお友達からもらったこと。
大切な宝物だということ。
話しているうちに、色んな感情が溢れてきて、ぽろぽろ涙が出てしまいました。
私が話終わるとチビ造は、
再びガリガリ…。
と思いきや、ふと手を止め、
「じゃあ、これ、元に戻さなくちゃ。」
といい、戻し始めました。
が、当たり前ですが元には戻らず…
「ママ、ごめん。元に戻せなくなっちゃった。」
と言って、涙を流すチビ造。
私は、元に戻そうとしてくれて嬉しかったことを伝えました。
なぜ私が怒らなかったのか。
それは、分解にハマっていると知りながら、
手の届くところにぽんっと置いていたから。
「大切な宝物だから触らないでね」と言っていなかったから。
これは分解していい。これは分解してはいけない。の分別がついていないのであれば、
私が環境設定しておけばよかったんです。
それに、チビ造がもっと小さい頃。
手指の発達だ〜!!!と思って、
オルゴールを好きなように回させていたことが
あったからです。
穴は元に戻らないけれど、オルゴールの本体は木枠に止めることが出来たし、一応音は鳴るし、良かった✨
もし、お子さんのイタズラが目につく。
なんで出来ないの?なんでそんなことするの?なんて思うときがあったら、自分に聞いてみてください。
『私、やり方教えたっけな?』って。
この一件で、チビ造が分解をやめてしまうことの方が私は悲しいので、また何か分解し始めるといいな〜と思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
感想いただけると嬉しいです!
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