浪江のニガヨモギ

浪江のニガヨモギ

福島第一原発から10キロにある実家を離れ…

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新型コロナの検査数の低さを見ると、

 

原発事故の頃の、放射線かくしを思い出します。

 

わずかなポイントでしか計測しないで、それを隠し続け、被曝し続けた。

 

まあ、少しは今回と違いはあるんでしょうが。

 

役人がキャパを超える情報に接したときに考えることは

 

① 仕事が増えてやだ

② 住民対応が増えてやだ

③ 専門家をいれるとめんどくさいし、

④ 結局は、自分や、自分の組織の無能力がばれてしまう

 

とかかな。

 

だから、あえて調べないし、調べても公表しない。

 

そうすれば、仕事は急に増えないから。

 

すべての役人がそうじゃないことを祈るけど、ねえ?

 

 

 

最近、災害の現場に行くと、なんだか気持ち悪い。

 

もう震災から9年たってるのに、

 

いや9年たったからなのか、

 

突如、吐き気とイヤーな感じが来ます。

 

まあ、一生背負っていくような辛いことを抱えている人もたくさんいるから、

 

気にしないでがんばろう。

大学で授業をすることがある。

 

学生にこんな問いかけをしてみた。

 

『ふくしまは安全です!風評被害です!

 

 って政治がアピールしたら、

 

 福島県民のうちで困るのは誰?喜ぶのは誰?』

 

まあ、農業・観光関係者は売り上げが上がるから喜ぶ。

 

復興したい人も、人が帰ってくるから喜ぶ。

 

逆に、

 

福島から移住したい人、

 

福島は汚染されていると思っている人

 

避難や汚染について裁判で争っている人は、

 

賠償金や、行政サポートが事実上減るので悲しい。

 

 

 

事実としては

 

安全か or 汚染されているか は微妙だけど

 

生活者としては、

 

安全 or 汚染の伝わり方によって

 

数十万、数百万、数千万の差が出てくるのは、避けがたい事実なのだ

 

土地・住宅相場が上がったり、パチンコ屋の出が悪くなったり・・・・

 

隣の人は、月10万円慰謝料がもらえるのに、その理由の裏返しとして

 

うちのコメ価格が震災前の7割までしか行かない・・・

 

くそっ・・・とかね。

 

 

そんな話をしたとき、

 

『なんか、どっちも損してますよね』

 

という学生の感想が的を得ていたと思う。

 

そうなんだよな。

 

利害が対立することは認めて、

 

それを前提に、できる限り助け合った方が、プラスなんですけどね

 

市井も政治もそうなっていない。

 

できると思うんだけどな。

 

 

 

 

原発避難区域の市役所、町役場、村役場には、

 

経済産業省から、それぞれ数人、出向に来ている。

 

『助けに来てるのね?』と言えなくもないが、それは大間違いである。

 

いや、経産省から来ている人達はそれぞれいい人だけど

 

彼らは彼らが属する組織(経産省)の一員だから、

 

町と経産省の意見が対立したら、絶対に経産省側につく。

 

それに、『復興してますアピール』のための無駄な仕事を持ち込んでくるので

 

現場が疲弊する。

 

断ればいいのに。

 

 

 

それにまず、そもそもである。

 

①原発事故に懲りずに再稼働に邁進するのが 資源エネルギー庁で、

 

②原発をちゃんと監視できなかったのが原子力保安院

 

③事故後、被災者支援しますよって『言ってる』原子力被災者生活支援チーム

 

①②③はすべて経産省管轄の機関。

 

要するに加害者(①②)と、被害者に対する援助者(③)が、同じ穴のムジナなんだ。

 

 

 

被害自治体は、人口の大幅減が見込まれ、将来の財政悪化は避けられないので

 

経産省(③)にへーこらお願いして、予算の確保に奔走する。

 

そのこと自体は、震災前からの、地方と国の関係に変わらないけどさ、

 

お金下さーい(③)、って言いながら『経産省、てめ、事故の責任とれよ!(①、②)』

 

とは言えないわけで・・・・

 

『責任とれよ!』って一番言いやすいはずの、言わなくちゃいけないはずの

 

被害自治体が、お金で籠絡されているように思う・・・んだよな。

 

 

 

アルカポネには勝てないから、悔しいけど言うこと聞いて、おとなしくしとくか・・・

 

カポネも悪いようにはしないだろう・・・・

 

 

でもね、4年前の避難区域再編の時点で、国はかなり援助を引き上げている。

 

あまり知られていないが、4年前の区域再編でかなり法律が書き換えられていて、

 

国は自ら法的責任を免除している。

 

 

だから解除を境に、さらに援助を引き上げることは目に見えていて、

 

アルカポネの意向次第なんだ、援助が続くかどうかなんて。

 

 

一つ言えるのは、カポネは避難指示解除したくてしょうがないだろうから、

 

解除を引っ張ることだよね・・そしていろんなものをカポネから引き出す・・命がけで。

 

ここはシチリアじゃないから、命なんかかけなくても大丈夫だから。

 

 

 

 

 

 

 

サッカーの日本代表が負けてるとき、

 

W杯で言うと、2002年のトルコ戦とか、2014年のコートジボワール戦とか

 

見てる方は「リスク負って攻めろよ!」と思うけど

 

日本はリスクを負って攻めに出られない。

 

 

あの気持ちがとてもよくわかる、最近仕事で。

 

 

被災地のオーバーワークですり減ってくると、

 

やるべきことはわかってるけど、その一歩が踏み出せなくなる。

 

そのガッツがなくなってくる。

 

 

自分一人がリスクを負って積極的に行っても、

 

チームプレーなので周りが反応しないと始まらないし、むしろ逆効果になる。

 

とか言い訳しつつも

 

でもやっぱ負けてるときは勝つためにリスクを取らなくちゃいけない、

 

周りに刺激を入れて、励まさなくちゃ!おれたちは勝つんだ!と思いなおすけど、

 

チームメートがついてこないばかりか、誹謗中傷、喧嘩になるので、

 

そんなことが何回もあったので

 

そんな職場に何十年もいれないという思いもあり、

 

ココは辞めます。

 

でもどうしたらいいんだろうか。負けそうなとき、チームメートが

 

「勝てないよ」って顔で下を向いていたら。

 

 

極論すると、それまでの練習からそうなんだろけど

 

 

 

 

 

 

 

 

人が住んでいない、浪江の農村や漁村で、

けっこう猫を見ます。

しかも子猫。

んー・・・・

夏はネズミを捕ってんのかとも思うけど、

冬はネズミも死にます、餌が無くて。

だから多分、昆虫とか果物とかなんでも食べるんでしょうね。

夏や秋に食いだめして、冬を3か月乗り越えれば、またすぐ春が来る。

夏にデブ猫をよく見るしなあ。



いずれにしろ、雪がほとんど降らない浪江では、

ふつうに生きていけるんだろうなー。




さて、逆に、さくらは綺麗じゃない。

桜並木とか学校の桜って、実は手入れされています。地震前はね。

でも4年も放置されると、病気になったり、枝振りがいびつになって

100%までは咲きません。

満開だとしても。

テレビでは避難区域の桜を、お涙ちょうだいで流すけど、あれは嘘。

街も桜も死んでるなあ・・・と思った4月でした。



ところで、山桜は綺麗です。

もともと手入れされてないで、山に自生しているので、

人がいてもいなくても関係ない。

津波から逃げた人が登った、大平山という小高い丘は、

新緑の淡い緑と茶色のベースの上に、ピンクがホワホワさいてて、きれいでしたよ。

供養になったかな。



ひと月くらい前の金曜日、

例の、福島第一原発の周りの道路は、

雪のため、ものすごーーーーい渋滞になりました。



雪が積もりはじめたのは昼過ぎ。

だから、朝は、原発周辺で働く、収束作業の人も、除染の人も、普通に出勤。

そして夕方、マズイことに金曜日だったため、

単身赴任の方々は東京や仙台方面にどうしても帰りたい。



交通量が一番多い金曜の夕方に、大雪がぶつかったのでした。



僕も、親の避難先に帰る予定だったので、

交通情報をこまめにチェックしてたけど、

まず、磐越道の一部が通行止めになったので、いわき経由のルートを諦めました。



ま、どこでも同じかもしれませんが、

1カ所渋滞や通行止めになると、逃げた先も渋滞になります。浪江周辺は。



なぜかというと、

まず片側1車線のところが圧倒的に多いから。



例えば、並行して走る高速から一般道に、全車が流れ込んだりしたら

キャパ的に、はけないです。



そして、高速道路も片側1車線のとこが多いので、

一回の事故で、上下線とも不通になる可能性が高い。

一般道も同様。



んー、だから、まあ、

原発が作られるような田舎で災害が起こったら

ふつうどこでも片側1車線なので、渋滞必至ってことです。



実際四年前がそうだった。

まず避難するのが大変。

避難できずにぎっしり車が詰まっている道路上を、

原発事故の収束のために、何かを輸送して解決!なんて、絶対できないです。



その辺をうまく書いていたのが若杉洌さんの、原発ホワイトアウト。

柏崎原発を、大雪・寒波が襲い、トラブルが発生した場合

外部から何かを運んで、解決なんてできっこない様子を描写してます。



だいたい田舎の人は、天気が悪いと家に引っこんでいるので、

そんな人たちが、天気の悪い日に逃げようとしても、事故る可能性が高い。

だから、あそこで事故が起こったら、どっちへ逃げるか、を

事前にシュミレーションしてた方がいいと思います。




ちなみに大雪の日の僕はどうしたかというと、

浪江~那須方面に向かうために、真逆の仙台を目指しました。

既に1カ所通行止めがが発生したいわき周辺が

大渋滞になることはになることは明らかだったので。

だったら、高速道路で回り道したほうがいい。



ところがなんと、仙台方面でも交通事故発生。

だから、豪雪地帯の飯舘を西へ向かい、東北道を目指しました。



これは結果論ですが、

豪雪地帯は、雪かき技術も、運転技術も高いから、

大雪でも事故の可能性が低いんですね。

しかも放線量が高いので、交通量がそこまで多くない。

結果として、親の避難先まで、いつもの2割増ぐらいの所要時間で付きました。



福島では最近、県が、原発事故時の避難ルートを作成したんですけど、

あんまあてにしないで、自己シュミレーションしとくことをお勧めします。


このまえ、尊敬する友達に

浪江の隣、南相馬市の同慶寺を案内してもらいました。



同慶寺は相馬氏の菩提寺の、由緒あるお寺で

曹洞宗。



んーと、うちの先祖は平将門の家来の落ち武者のようで

鎌倉時代からの家系図があるようですが、

だからなのか、やっぱり曹洞宗です。

高校で、鎌倉武士には曹洞宗が多いって習ったな、そういえば。



さて、この、同慶寺。

本堂から参道を見た眺めって素晴らしい。

でもですね、

参道の下から見上げたり、

参道をあがって門から本堂方向を見ると、

お世辞にもいいとは言えない。



何か考えちゃいました。

歴代の住職は、本堂側からいい景色を見てたんだろうけど

歴代の檀家は、金払ってんのに、雑な景色を見せられてたのかと。



仮に、フランクな坊さんで、

檀家をショッチュウ本堂に集めてイベントを催してたのならば、

檀家さんたちもいい眺めを見てたのかもしれないですけどね。




ひるがえって、浪江の随一のお寺は、大聖寺といいます。

創建は江戸時代のようですが、

伊達政宗が、相馬家のお言葉に甘えてこの寺に泊まったら

相馬家に寝首をかかれそうになったとか・・・・

そんな逸話のある寺です。



くねくねした梅がいっぱいあったりして、

鎌倉の臨済宗のお寺みたいな風情があるし、

まあ地元の寺なので、結構好きです。

小高い丘の中にあり、

古いアカガシの林の一角にあり、

海も見えるので

全体的なバランスがとてもいいです。

参道側から見てもとてもきれい。



福島の避難区域に来たときは

同慶寺と大聖寺、見比べてみてください。








ごぶさたでした。



さて、浪江の海側は、瓦礫の片づけが本格化してます。



津波で流されてきた船、62隻とか

ペシャンコになった車とか、

家のがれきが、


分別されたり、移動されたりして、きれいになりつつあります。

もうすぐ4年たちますけどね、

4年そのままだったんだし、

どうせ片づけても

人が住むわけでもなく、何か事業を起こすわけでもなく

だから『丸ごと震災遺構』として残しときゃいいと思うんですけどね。



何がいいたいかというと

日本に唯一残された、

東日本大震災の生々しい爪痕が、今年度中には消されてしまうので

ぜひ見に来てください。



通行証とかとらないといけないのですが、

その辺は指南しますので是非どうぞ。



原発事故の避難指示のために、捜索が打ち切られ

濡れて動けなくて凍死してしまった津波犠牲者のことを、

現地に立って、思い出してほしいです。


そのチャンスが、臨場感があとひと月ぐらいで無くなる前に。

常磐道が、ほぼ開通しました。

仙台から南下すると、浪江インターまで直通。



んで浪江ICから、6号線を通って、富岡インターまで20キロ南下すると、

首都高まで200キロです。

要するに、原発の脇を除いて、

常磐道は東京仙台をつないでます。




さて今度は、浪江インターから北上するイメージトレーニング。

6号線から浪江インターまではフリーパスで来れます。

実は浪江ICのあたりは帰還困難区域(レッドゾーン)ですけど、

高いとこを走っている高速道からは、両脇に、珍しい光景が見れます。

・草ボーボーの水田。

・3年以上前に壊れた屋根が、応急処置を施され、3年そのまんまの状態。

・こんな山奥を除染してどうすんだ!という除染の光景。

・高速道周辺を除染して、土や草を詰め込んだけど、

 持ってくとこが無くて緑のカバーで迷彩的に隠したフレコンバック。



そんな光景を見ながら10キロくらい北上すると

原町トンネルという長ーいトンネルをくぐって、

南相馬市原町区周辺に出ます。

トンネルを抜けると、

そう 「人が住んでいる地域」 なのです。

浪江インターからトンネルまでは避難区域(レッドゾーンかイエローゾーン)

トンネルを抜けると一度も強制退去にならなかった区域なのです。



だからですね、とんねるを抜けると、

屋根はみんな直ってるし、

畑作・稲作をしてる感じがマジマジとあるし、

フレコンバックや除染の光景は無いし

(避難区域は国直轄なので、無駄使い予算でゼネコンが大規模除染

 それ以外の区域は、国がシブいので、間に合わせ除染)

なんかですね、トンネルひとつでこんなにも違うのか・・・と思います。



でも実際の放射能分布は、トンネル前後で、そんなに変わらなくて、

トンネルの北の南相馬市原町区周辺も、

山側(西側)は高線量地帯が広がっています。

山の上の方は飯館村。



一度、地図を片手に来てみて下さい。
http://www.e-nexco.co.jp/pressroom/press_release/head_office/h26/1118/pdfs/pdf.pdf