私は自傷行為の常習犯だった。
自傷行為とは字の通り、自分で自分を傷つけることだ。
抑うつ状態になると自罰の念が強くなり、傷つけずにはいられなくなる。そうして、希死念慮がでてきて、さらに自傷する。これは疑似自殺でもある。
ではなぜ自傷行為がいけないのか。
何人かの医者にこの問いをしたことがある。
一人は、医者と患者は治療関係において契約を結んでいる。自傷行為はその関係を壊す行為であり、よっていけないのだと言った。
もう一人は、自傷行為はエスカレートする。自傷行為をするとストレスが発散されるという人が多い。ストレス発散だけならだれも止めない。
けれども、ストレス発散だけじゃ済まなくなる。どんどんエスカレートしていく、だから駄目なのだと言った。
そして別の医者は、「駄目なものはダメ」というシンプルな答えだった。
いい加減と言えばいい加減なのだが、私はこの回答、結構気に入っている。
我が家では私の自傷行為を取り締まるために、夫がカッターをすべて隠した。小さなカッターやデザインカッターも。
隠されて以降は自傷行為を行っていない。
そう。隠されたとしても、買いに出かければいくらでも刃物は手に入る。
けれども、それは「ルール違反」だと思っている。それをしたら、本当に夫を裏切ることだと思う。そんなことは絶対にできない。
自傷行為は行っていないが、本当の意味で卒業したとは思ってない。
隠された刃物が再び使えるようになると、またやってしまうと思う。
二番目の医者が言ったように、私の自傷行為はエスカレートしてしまった。
自罰や疑似自殺で自傷を行っていたのに、今は何の理由もなくやってしまいそうなのだ。
どうやったら、やめられるのか。
・・・やめ方が、本当に、自分でもわからないのだ・・・。
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