離婚に限らず、調停を申し立て、又は申し立てられた当事者で代理人を任命する当事者は全体の50%くらい。自分で解決する、と云う当事者とそれが出来ない、又はお金がもったいないと云う当事者といるので。もっとも、出来の悪い代理人に当たってしまった場合は即、解任することが重要です。

 「当たってしまった」とは、自分が知っている代理人とか知人から紹介された代理人、ではなく「法テラス」に相談し、紹介された場合のことです。当事者は凡そ弁護士との付き合いのない人が多いので、代理人を任命した当事者のほとんどは「法テラス」に相談する人が多く、又「法テラス」から弁護士事務所を紹介される場合もあるかと思います。

 「法テラス」に相談したから質の悪い弁護士に当たってしまった、と云うことではありません。為念。

 以下、具体的に展開しますので皆さまの参考になれば。

 

 1.質の高い(良い)弁護士

①当事者に問題解決に向けたアドバイス、知識を与える。

②当該調停の問題点を一般常識と照らし合わせ、ピンポイントで解説し、当事者の頭の中を整理させる。

③そのために調停期日には早めに来て当事者と打合せている。

④場合によっては①②のために調停の場で委任者である当事者に不利なことも発言する。(そのような場合、調停委員は背景を理解し、その弁護士の質の高さを認識します。)

 

 2.ダメな弁護士

①調停委員を脅す(判断を間違ったらクビですね、とか)

②コロナ禍でマスクをしない。⇒ネットでも有名な男です。

③自分の自慢話をする。

④委任者である当事者との打ち合わせが出来ていない、調停に遅刻する、部屋を間違える。余計な荷物をたくさん持って来ている。⇒こう云う事態に遭遇した時は即刻解任して下さい!!

⑤調停中何も発言しない、又は当事者に話させず自分だけ一方的にしゃべる⇒こう云う場合は調停委員から敢えて「貴方はどう思いますか?考えますか?」と当事者に質問します。

⑥ ⑤で当事者が黙っている場合は弁護士から口止めをされている場合がある。調停での解決を目指しているのか不明。

⑦明らかに報酬狙いであることが分かってしまう。

⑧上記の如く、生活の基本「時間を守る、目的を持った行動をする、身なりを整える、礼儀よくする。」と云った簡単なことが守れない人間は弁護士以前に社会人として失格です。

 

 調停委員にも当てはまることは言うまでもありません。

以上

 

 

 夫が不貞で家を出て2年別居の夫婦。夫は全く悪びれず有責にも拘わらず離婚を申し立てた。妻には貯蓄があるから子供3人の学費は払えるでしょ、と開き直りではなく正に正々堂々と主張し、私は悪いことはしていませんと言わんばかり。

 婚費はきちんと払い、更に妻と子供が住む自宅のローンも払っているが高校、大学に通う子供たちの学費が足りない。

 

 妻も夫が許せず夫が学費を負担するべく主張するが夫の主張と真っ向から対立で埒が明かない。互いに過去の約束、家族のこと等々で調停を繰り返し譲歩も無し、成立の糸口も見つからない。結局不成立で終結。

 

 妻の代理人が何をしていたかと云うと、妻は立派な企業に勤めていた、私もとある大学で講演したことがある(ホント?)、夫の不貞を調べている(本人が認めてるでしょ!)等々、調停の進行には関係のないことで口をはさみ全く役に立たない、いない方がよかった。

 

 普通の代理人はどのように振舞ったであろうか、と考えたが、依頼人に譲歩するべき点を説得し、有利に調停を進める策を講じて来るであろう。本件で言えば、夫は不貞を反省していないのであるから、そのことに怒りをぶつけるだけでなく離婚するとの前提で妻は作戦を練るようアドバイスするべきで、例えば学費を分担するとか、卒業してから自宅を売却して半分分与してもらう、とかの立案に自らの頭脳を使うべきである。だらしない代理人を雇ってしまった妻が気の毒な調停であった。

 こんな弁護士事務所に頼むな、と同じような手口で金をむしり取る弁護士が相手だったので報告する。

 その事務所はカタカナでコマーシャルでよく耳にするが絶対頼むな! 弁護士の質も落ちたもんだ。

 

1.事件の概要

 夫から離婚調停申し立てあり、その後妻からも離婚申し立てあり。双方 慰謝料 を請求し、夫は弁護士を任命。妻は一人で対応。

 

2.結果

 離婚の原因は妻側にあり妻から夫に慰謝料を払うこととなったが貯蓄もなく現在の収入も少ないので「¥10万」で、夫も了解したが、夫の弁護士が「検討する」として1か月後の次回期日を設定した。

 案の定、次回期日に夫は欠席で弁護士だけが出頭し検討結果は「¥50万!!!!」とほざく。理由を訊くと「夫の要望」だと。¥10万プラス報酬が¥40万であることは日を見るより明らか。嘘も甚だしい!!

 結局「¥40万」で決着したが妻は分割払いとした。

¥40万が報酬であれば夫には慰謝料無しとなるので流石に夫には¥10万渡して報酬は¥30万であることを信じたいが、前回の頭金の半分を分捕るのと同じ、せこさに相調さんもただ驚くばかり。。以上

 

 

1)事件の内容

 妻からの婚費と慰謝料の申し立て。

 理由は、妻は夫が経営する会社の役員として高額の給料をもらっていたが不仲になり退職、別居に至り、今年度の保険料、市民税が払えないため。

 

2)調停の経緯

 相手方の夫から協議離婚したいとの提案があり、妻も了承。夫からは妻に対し相当額の解決金を払うことで成立。

 

3)金をむしり取る弁護士

 両者に代理人(弁護士)が付いていたが、申し立て人に着いたのが金の亡者! 解決金として妻がもらう金額のうちの頭金の半分、7桁!、を報酬として取ることが判明。病気で仕事に就けない妻の事情が分かっていながら血も涙もないとはこのことだ。この弁護士事務所は要注意だ! 

1)経緯

 当事者は30代の夫婦。保育園児が2人。妻申立の円満調整。

妻は適応障害で掃除が上手く出来ないが、看護師の資格を取るために子供の保育園への送迎を夫に頼む条件として、掃除をきちんとする、ことを約束するが上手く出来ず、夫は「学校を止めろ」と主張し、喧嘩が多い。

 妻はヘルパーを頼み、何とかしようと努力するが部屋が散らかることもあり夫は「約束が違う」と文句を言う。

 合計9回の調停で夫が欠席したのは2回。7回は登庁するものの妻に対する不平不満をだらだら言うばかり。約束が違う、私は騙された、の繰り返し。聞いてる方も毎回、いい加減いやになってくる。とはいうものの別居はしておらず、裁判所には夫が運転して妻と一緒に来て帰りも一緒。最終的に妻が離婚を仄めかすも夫はまったく動じない。どうやら調停の場ではぐだぐだ文句を言うが、それ以外では子供の面倒は見るし、妻の手伝いもしているようだと云うことが分かり、妻に取下げを提案し了承されたが相調さんもなんとなく消化不良だ。

2)隠れた真の問題点

 ハッピーエンドに見えるが実は奧深い問題が隠れているのではないかと心配はしている。来年の看護士試験に妻が合格すると収入が夫と逆転する。夫に対する妻の態度が変わらなければよいがこの2年間文句を言い続けられた恨みが具現化すると怖い、と心配で終わればよいと思っている。

以上

 2Kのアパートで中学生筆頭に3人の子供が一緒に寝ている時に夫から求められても妻は断らざるを得ないと云う状況が続いていたが、隣の部屋が空いたので追加で借りたものの妻からは既に冷たくされセックスレスが続き、夫本人も妻に対する不満も溜まり、お互いに離婚を口にするようになった。夫は金に細かく、追加で借りた部屋の電気、ガスは契約せず、元の部屋で自分の分を調理したり、冷蔵庫から飲み物を持って行ったりしている。そうかと言えば2部屋分の家賃はキチンと払っている。

1)調停の経緯

 別居と云うか、夫が追加契約部屋に住み始めた2部屋生活の始まりがほぼ3年前。離婚申立が今年の5月。妻も「離婚してもいい」と考え始めていたようだ。 ようだ、と云う理由であるが双方の話を聞いているとお互いに「相手から離婚すると言われた」と言っているのであって、何が原因なのか最後まで腑に落ちなかったのが正直な処である。 不成立に終わったが夫は訴訟を起こしてでも離婚すると息まいており、理由を訊くと「自分の遺産を妻には絶対に渡したくないいから」であった。 どこにでもいるような夫婦だがどこでボタンを掛け違ったのか。

 

2)気付き

 真面目な夫、子育てに忙しい妻、普通の夫婦がある時からお互いにいがみ合い、離婚を口にするようにまで発展してしまう。いろいろなケースを見てきているがきっかけはちょっとした喧嘩であったり、離婚してやると云った言い合いであったり、こう言われた、ああ言われたと云う思い違いであったり、こう言ったんだから始末は自分でつけろと言わんばかりに相手の出方だけを見ていたり、自分を見直す時間が皆ないのか? 円満に戻りたくないと云う夫婦はいないはずで、言葉で表せられなければちょっとした仕草、態度で気持ちを伝えられないだろうか。。
 

 50代夫からの離婚申立、妻は40代。

(1)経緯

 初回調停で夫は事前連絡ありの欠席。申し立てておいて欠席は不自然。何か裏がある。妻は出席したが、裁判所からの出頭要請は夫の紙袋から裁判所の封筒が見えたのを偶々見て、離婚の相手方になっていることが判明し、来庁した由。同居の自宅では普段と変わらず2人で生活している。子供はいない。

 妻が言うには、申立書の記載文字が夫の前前の妻の字で、夫は2回離婚しており、昨年夫のお父さんの葬儀に参列した前々妻と復縁したのではないか、とのこと。妻は前々妻から夫へのラブレターを見ている。それでは次回期日に夫から真意を聴こうとなった。

(2)第二回期日

 夫は無断欠席。出席した妻に聴くと、家では普通に2人で生活しているとのこと。妻曰く、「多分夫は、妻は調停のあることを知らないのではないか、と思っているのではないだろうか。」とのことであった。

ますます不可解ではあるが、次回期日を通知して夫が欠席であれば”なさず”として裁判所は処理することとなった。

第三回期日はやはり夫は無断欠席であった。妻は出席したが、相変わらず普通に生活しているとのこと。

(3)背景

 申立の背景を推測すると、前々妻が元夫を現在の妻と離婚させたいために申立書を捏造し提出したのであろう。裁判官も驚いていたが、なさずの通知を受け取った夫がどのように反応を示すのか、妻は前々妻に慰謝料請求するのか、何等かの行動は示すであろう。

夫の真意は「離婚しない」であることは明らかである。

 こんな申立があるのか、後味の悪い出来事であった。。

以上

(1)経緯

  夫からの離婚申立です。妻も50代だが70代くらいに更けている。調停の対応で分かったが、極めて神経質な人だった。超几帳面とも云える。こう云う人は私の70年近い人生で初めてです。一方で夫はざっくばらんな性格なので、婚姻生活がよく20年も続いた、と思った次第。

 昨年の1月から別居し、今回の調停申し立ての前に、昨年10月から離婚、婚費、の申立があったが夫が仕事を変えたりとか諸事情があり、結局離婚まで婚費は請求しないとなっている。

 夫が住宅ローンを支払い続けるのか妻としては心配なため、自宅を早く売却し、益金を1/2づつ分けたいと云うのが妻の基本姿勢で夫も同意しているが、その家がなかなか売れない。住宅ローンが残っているのに離婚してしまうと、他人となった元妻が元夫から何を言われるかわからないので妻はローン完済まで離婚はしないでおくとの考え。

(2)結果

 このまま家が売れるまで調停を続ける訳にも行かず、終局を取下げ、不成立、どちらにするか裁判官とも評議した結果、「別居を継続する」で成立となった。離婚の成立ではないのでスッキリしないが、ローン完済した際は両者で協議し離婚する、との文言も入れて条項を完成させた。離婚したい、との双方の主張を記録として残す意味もある。

以上

 当事者は、5年前に離婚した40代元妻が申立人、50代の元夫が相手方。 申立は10代後半の長女の親権を元妻から元夫へ変更すると云う内容。

 

1)調停の経緯

  申立の前に既に双方で協議が出来ていたため、即刻調停終了かな、と思ったが、長女の同意書がなかったため次回調停を設定しなければならないか、と思ったが元妻が本日中の成立を強く望み、また長女が裁判所近くにいることが分かり、急遽出頭してもらい、同意書を書いてもらい無事終了した。

 元夫は「元妻は対人恐怖症」と言っていたが、元妻は「婚姻中、夫の暴言があった。」と言っており元妻の精神障害の原因は分からず、と云うか詳しく知る必要がなかったので詳細を聴いてはいない。

 別居した際は元夫が家を出たが、元妻は「元夫と住んでいた家に住み続けるのがいや」と言って長女を連れて賃貸へ引っ越したが、その後「娘と別れたい」と言って別に転居した。娘も精神疾患があるようで元妻は「親権があると思っただけでパニックになる。」と言っていた。

 

2)調停の結果、振り返り

 元夫は元妻の病気治療に協力すると言って親権変更を受け入れた。人を労わる感じで好感が持てたが実態は分からない。

 調停室では感情を大いに現すタイプと平静を装うタイプがあるので見極めが必要である。

 元妻は待合室でも下向きで呼吸も苦しいのかな、と思わせる様相であった。調停以外では身近に感じることはなかったため、所謂、パニック障害とはこういう状況になるのか、と改めて感じた。娘も静かな感じであったが母親といる時はどのように変わるのであろうか。

以上

 

夫40代、妻30代、10歳未満の子供2人を連れて妻が別居。

離婚調停を夫が申し出る前の協議で決まっていることは以下。

親権は妻、財産分与なし、妻が引っ越す費用、及び家賃を夫が負担する、引っ越し半年後からの暫定養育費。

調停で決めたいのは半年間の妻の生活費、面交、養育費、及び離婚。

 

1)調停経緯

 夫は穏やか、もう少し主張があってもいいかなと感じた。妻は引っ越し先からの電話会議であったが、反対にシャキシャキと主張する。二人が議論したら夫はうつむいてしまうだろうことは容易に想像できるが、夫に6年間も放っておかれた怒りが電話越しに伝わって来る。

 妻は引っ越し先で家族カードで生活費を賄っているが多額を毎月使うので夫は早く離婚を成立させたい。成立後はカードを解約するとの意向。妻も夫と早く縁を切りたい、早く子供手当等の保護を申請する為、離婚を急いでいるとのことであった。

 面交は子供の意思を尊重することで妻はOKであり、夫も「会いたい」との意向であったが、細かい条件を決める様子ではなかったため、双方で協議する、との一般的な条項とした。

 

2)結果、振り返り

 離婚調停は本人又は代理人が出頭しなければならないが、代理人も付けず、また遠方にいる場合は調停続行中は電話でよいが、成立時は「調停に代わる審判」と称して離婚条件を記載した条項を本人に郵送し、合意した時点で離婚となる。保護申請等は郵送中は出来ないのでもう少し早めに成立出来ればよかったと思う。

夫は知り合い宅を転々としているとのことだったが女性の影があるのを相調さんも感じていた。

以上