1)経緯

 当事者は30代の夫婦。保育園児が2人。妻申立の円満調整。

妻は適応障害で掃除が上手く出来ないが、看護師の資格を取るために子供の保育園への送迎を夫に頼む条件として、掃除をきちんとする、ことを約束するが上手く出来ず、夫は「学校を止めろ」と主張し、喧嘩が多い。

 妻はヘルパーを頼み、何とかしようと努力するが部屋が散らかることもあり夫は「約束が違う」と文句を言う。

 合計9回の調停で夫が欠席したのは2回。7回は登庁するものの妻に対する不平不満をだらだら言うばかり。約束が違う、私は騙された、の繰り返し。聞いてる方も毎回、いい加減いやになってくる。とはいうものの別居はしておらず、裁判所には夫が運転して妻と一緒に来て帰りも一緒。最終的に妻が離婚を仄めかすも夫はまったく動じない。どうやら調停の場ではぐだぐだ文句を言うが、それ以外では子供の面倒は見るし、妻の手伝いもしているようだと云うことが分かり、妻に取下げを提案し了承されたが相調さんもなんとなく消化不良だ。

2)隠れた真の問題点

 ハッピーエンドに見えるが実は奧深い問題が隠れているのではないかと心配はしている。来年の看護士試験に妻が合格すると収入が夫と逆転する。夫に対する妻の態度が変わらなければよいがこの2年間文句を言い続けられた恨みが具現化すると怖い、と心配で終わればよいと思っている。

以上