じいさんの落ち葉焚き
朝、あまりの冷え込みに起きてしまった。
焚き火をしたいけれど、
火は火災の原因トラブルの元ということで、
おおっぴらには扱えない。
公園管理人の木元のじいさんが「おい」と手招きするので、
裏にまわると、落ち葉焚きが始まっていた。
ありがたい。
すでに集めた落ち葉や古いダンボールなど持参の先客が数名。
公園というより、繁華街の地下道の方でたまに見る顔だが、
知り合いはいなかった。
「一気に燃やすなよ」
と一声かけると、じいさんはどこかへ行ってしまった。
裸火のまわりで、飲み食いをすると目立つので、
みんな静かに順番に落ち葉やダンボールを投げ入れて暖を取る。
3年前木元のじいさんのはからいを勘違いして、
焚き火のまわりで酒を飲み大騒ぎしたバカがいて、
警察に通報され、じいさんにひどく迷惑をかけたことがあった。
それは繰り返さないように、
せめてじいさんの仕事の手伝いになれるように、
公園中から落ち葉を掃き集めてきて、
ゴミの分別もするというのは、
ここらのものなら誰でも知っているルールになっている。
それにしてもいい火だ。
大きめの枯れ枝が「熾き炭」になり、
これでなにか焼いて食べればさぞかしうまいだろう。
しまった。
河原のさつまいもを掘っておくのだった。
なにをやっているんだろう。
段取りの悪さ、用意の悪い自分に腹が立つ。
この火でほっくりと焼いて、焚き火が終わったあと、
暖かい焼きいもを持ち帰れれば…。
明日、天気がよかったら、
今度こそ河原にいっていもを掘ってこよう。
気温が少しあがってきたので、これから少しまた寝ます。
焚き火をしたいけれど、
火は火災の原因トラブルの元ということで、
おおっぴらには扱えない。
公園管理人の木元のじいさんが「おい」と手招きするので、
裏にまわると、落ち葉焚きが始まっていた。
ありがたい。
すでに集めた落ち葉や古いダンボールなど持参の先客が数名。
公園というより、繁華街の地下道の方でたまに見る顔だが、
知り合いはいなかった。
「一気に燃やすなよ」
と一声かけると、じいさんはどこかへ行ってしまった。
裸火のまわりで、飲み食いをすると目立つので、
みんな静かに順番に落ち葉やダンボールを投げ入れて暖を取る。
3年前木元のじいさんのはからいを勘違いして、
焚き火のまわりで酒を飲み大騒ぎしたバカがいて、
警察に通報され、じいさんにひどく迷惑をかけたことがあった。
それは繰り返さないように、
せめてじいさんの仕事の手伝いになれるように、
公園中から落ち葉を掃き集めてきて、
ゴミの分別もするというのは、
ここらのものなら誰でも知っているルールになっている。
それにしてもいい火だ。
大きめの枯れ枝が「熾き炭」になり、
これでなにか焼いて食べればさぞかしうまいだろう。
しまった。
河原のさつまいもを掘っておくのだった。
なにをやっているんだろう。
段取りの悪さ、用意の悪い自分に腹が立つ。
この火でほっくりと焼いて、焚き火が終わったあと、
暖かい焼きいもを持ち帰れれば…。
明日、天気がよかったら、
今度こそ河原にいっていもを掘ってこよう。
気温が少しあがってきたので、これから少しまた寝ます。
ヨシさんの特製お好み焼き
ヨシさんが、「うまいもん食わしてやる」というので、
神社の裏に行った。人目につかない一角に
見事なかまどが組まれていて、
拾ってきたという鉄板がちんちんに熱くなっている。
しかし、肝心の食材らしきものが見当たらない。
うまいもんってなんだ?
「ほら!」
ヨシさんが、ビニール袋を高々と掲げる。
「いい店が開店したんだよ。これお好み焼きの食べ残し」
ヨシさんがにこにこと
「まずいんだろう、みんな残すみたいでさ、
袋が丸々ひとつお好みの残飯なの」
吸殻や紙くずが混じっていないのは、
ホール係のおじょうさんの育ちがいいのだろう。
几帳面に吸殻は吸殻、食べ残しは食べ残し、
店の清掃の後のものはそれだけを
ひとまとめにきれいに分けて捨ててあるんだという。
みんなは話を聞きながら、
ホール係のおじょうさんが天使のように思え
「ありがとう」
と誰となく手を合わせる。
ヨシさんの話によると、
その店は、お好み焼きの専門店ではなく、
キャビアやウニなんてのもある高級素材の
お好み焼きをつまみメニューの中心にした変り種のバーで、
他にもいろいろつまみのある、
とにかく酒がメインの店らしい。
メニュー表の中でやたら、
お好み焼きの種類が多く値段も割安感があるので、
ついつい2枚3枚と注文してしまうらしい。
「だけどな、そしたらどうなる?
飲んでいるうちに冷めちゃうだろ?
最初はおいしいのに、店のコンセプトで
必然的にまずくなっちゃうんだ」
そして朝には残飯の山。
「さ!焼けたぞ!」
よく焼けた鉄板の上で、
ジュウジュウいっているお好み焼きの炒めもの。
上にのったマヨネーズが溶けると
豊潤でコクのある油になるので、
ほんとうに袋ごとどさっと鉄板にあけるだけ。
海老やキャビアは、ほじくられて
残っていないけれど、イカや豚肉は残っている。
上にかかっていたソースが炒めているうちに。
中のほうまでよく味が染みている。
アツアツでほおばった。
ありがとう、ヨシさん、ほんとうにうまいよ!
しかしなんというか、
この手の店の食べ物は味付けが濃すぎる。
あとで何度も水道の水を飲むハメになった。
神社の裏に行った。人目につかない一角に
見事なかまどが組まれていて、
拾ってきたという鉄板がちんちんに熱くなっている。
しかし、肝心の食材らしきものが見当たらない。
うまいもんってなんだ?
「ほら!」
ヨシさんが、ビニール袋を高々と掲げる。
「いい店が開店したんだよ。これお好み焼きの食べ残し」
ヨシさんがにこにこと
「まずいんだろう、みんな残すみたいでさ、
袋が丸々ひとつお好みの残飯なの」
吸殻や紙くずが混じっていないのは、
ホール係のおじょうさんの育ちがいいのだろう。
几帳面に吸殻は吸殻、食べ残しは食べ残し、
店の清掃の後のものはそれだけを
ひとまとめにきれいに分けて捨ててあるんだという。
みんなは話を聞きながら、
ホール係のおじょうさんが天使のように思え
「ありがとう」
と誰となく手を合わせる。
ヨシさんの話によると、
その店は、お好み焼きの専門店ではなく、
キャビアやウニなんてのもある高級素材の
お好み焼きをつまみメニューの中心にした変り種のバーで、
他にもいろいろつまみのある、
とにかく酒がメインの店らしい。
メニュー表の中でやたら、
お好み焼きの種類が多く値段も割安感があるので、
ついつい2枚3枚と注文してしまうらしい。
「だけどな、そしたらどうなる?
飲んでいるうちに冷めちゃうだろ?
最初はおいしいのに、店のコンセプトで
必然的にまずくなっちゃうんだ」
そして朝には残飯の山。
「さ!焼けたぞ!」
よく焼けた鉄板の上で、
ジュウジュウいっているお好み焼きの炒めもの。
上にのったマヨネーズが溶けると
豊潤でコクのある油になるので、
ほんとうに袋ごとどさっと鉄板にあけるだけ。
海老やキャビアは、ほじくられて
残っていないけれど、イカや豚肉は残っている。
上にかかっていたソースが炒めているうちに。
中のほうまでよく味が染みている。
アツアツでほおばった。
ありがとう、ヨシさん、ほんとうにうまいよ!
しかしなんというか、
この手の店の食べ物は味付けが濃すぎる。
あとで何度も水道の水を飲むハメになった。