堺市北区 大泉緑地・金岡 | れぽれろのブログ

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大阪府の緑地公園を訪れようシリーズ。
11月23日の祝日の日、堺市北区にある大泉緑地(おおいずみりょくち)に遊びに行ってきました。
合わせて近辺の金岡町・新金岡町の付近を散歩してきました。
以下、写真と覚書です。

前回は6月に豊中市の服部緑地を訪れました。(→こちら
今回はその続編です。
前回も書きましたが、おさらいすると大阪市の周辺には、北の服部緑地(豊中市)、北東の鶴見緑地(大阪市鶴見区・守口市)、南東の久宝寺緑地(八尾市)、南の大泉緑地(堺市北区)の4つの緑地公園があります。
これらは戦前のいわゆる防空緑地として計画された場所で、1941年の防空法の改正と合わせて、都市空襲の際の延焼防止や避難場所の機能として考えられていた場所でした。
戦後にこれらの場所はそろって緑地公園となり、同時にこの4つの緑地公園の周囲を囲むように中央環状線(府道2号線)が整備され、ちょうど大阪府の都心部と郊外を分ける部分に4つの緑地公園がある、という形になりました。

大泉緑地が公園として開設するのは戦後の1972年。
最寄り駅は地下鉄(大阪メトロ)新金岡駅になりますが、新金岡駅の設置は1987年ですので、開設当時は駅から遠い公園だったようです。
少し西に向かえば、以前に取り上げた堺区の大仙公園(→こちら)があります。
大泉緑地の大泉は「だいせん」とも読めてしまうので大仙公園とまぎらわしく、このため、「おおいずみ緑地」とひらがなで表記されることも多い公園です。
ちなみに前回取り上げた服部緑地の最寄り駅は北大阪急行の緑地公園駅、北大阪急行は地下鉄(大阪メトロ)に乗り入れていますので、緑地公園駅からそのまま南に約45分ほど地下鉄に乗ると、大泉緑地の最寄り駅である新金岡駅に着く、という形になります。


訪れたのは秋も深まった11月下旬ですので、紅葉が綺麗でした。

入口の表示。

やはり「おおいずみ緑地」とひらがなで書かれています。
イチョウの葉っぱがデザインされた看板です。
看板に偽りなし、やはりイチョウが非常に綺麗な公園でした。


西側の入口。

イチョウ並木がお出迎え。


イチョウだけではなく、いろんな木々が綺麗に色づいています。





森の中は良い雰囲気。


いい感じの写真が撮れます。


こちらはフェニックスの木。

堺市はフェニックスの木が多く生えています。
フェニックス通りと呼ばれる道もあります。


こちらはメタセコイアかな?



 

こちらは桜のスポット。

当然ですがこの時期はお花はなし。
春には綺麗なスポットとなりそうです。


これも雰囲気の良い木ですが、名前は分からず。


 

広場も良い感じ。



落ち葉のじゅうたん。



花壇のスポットもあります。

晩秋ですので、さすがにお花は少なかったです。


綺麗に咲いていたのがこちら。

ニューギニアインパチェンスというお花らしいです。
南国風の名前のお花ですが、この寒い時期でも元気に咲いていました。


猫ちゃん発見。

こちらに向かってきています。



大泉緑地には2つの池があります。

 

こちらは大泉池。

北側の大きい方の池です。いい雰囲気です。


東側には頭泉池と呼ばれる池があります。

こちらはカモが多かったです。


相談しよう、そうしよう。



入口付近にあった噴水らしきスポット。

水は出ていませんでした。


中央の広場。

遊んでいる人も少なく、のんびりした雰囲気です。


公園内には児童公園のように遊具が設置されたスポットが何か所かあります。
この近辺は子供が多かったです。

巨大な滑り台。

7~8メートルくらいありそうです。
なかなかの高度です。


お船の遊具。



謎の巨大なタコ。



ゴリラの像。

なぜか遠足のいでたちです。


こちらは猫でしょうか。



ウサギもいました。

切株の上の木彫ウサギ。


ということで、大泉緑地でした。
ちょうど時節柄紅葉も綺麗で、良い雰囲気の公園でした。
敷地も広く、のんびり散歩するにはかなり良い緑地公園です。



さて、ここからは公園の周囲の風景です。
大泉緑地のすぐ南には中央環状線(府道2号線)が通っています。
大泉緑地の南西側の中央環状線の南側が金岡町、中央環状線を隔てた北側が新金岡町となっています。


こちらが中央環状線。

だいたい大阪の都市部と郊外を分ける部分にある道路です。
その名の通り、大阪の都市部をぐるりと取り囲んでいます。
大泉緑地はちょうど南側の中央環状線の付近、この道路に沿って車を走らせると、順に久宝寺緑地、鶴見緑地、服部緑地の付近に辿り着くことができます。


堺市立のびやか健康館。

中央環状線沿いにある、曲線を描く独特の建物。
右に見えるのは焼却場と思われる煙突です。
中央の街灯を潮に見立てると、全体がクジラに見えてきます 笑。


フレスポしんかな。

新金岡町のショッピングモールです。
こちらも中央環状線沿いにありました。


ドン・キホーテ。

如何にも郊外のロードサイドにある感じの風景です。


中央環状線の北側が新金岡町。

団地がたくさんあります。

60年代から70年代にかけて造成された新金岡団地と思われます。


こちらは堺市北区役所。

役所の周りも紅葉の木々。


中央環状線の南側は金岡町です。
新金岡町は戦後にできた街ですが、金岡町の方は歴史は古いです。

中央環状線の南側もしばらくは団地が続きますが、


 

やがて細い道が現れます。

竹内街道(たけのうちかいどう)という、堺と奈良の橿原を結ぶ古くからの道路です。
堺から羽曳野を経て山を越え、葛城に続いています。


竹内街道の表示。



神社がありました。

金岡神社という神社です。
平安時代の絵師、巨勢金岡(こせのかなおか)に由来する神社だそうです。
金岡神社の起源は巨勢金岡の生きていた9世紀末にさかのぼるようです。
ちょうど菅原道真と同時期の人、道真と天満宮の関係と同様、人間が神になる最初期の神社のようです。

元々この竹内街道の近辺には、古くから金田と長曾根という2つの集落がありました。明治の大合併の際にこの近辺は金岡村となりますが、おそらく金岡神社からその名が取られたのだと推測します。このため、現在でもこの近辺は金岡町と呼ばれます。
以前に阿麻美許曾神社(あまみこそじんじゃ)が天美の地名になった例について触れましたが、それと同様に神社の名が元になっているのではないかと思います。


神社の敷地内にある巨木。


いい雰囲気です。


手水の使い方。

現代風のイラストです。
以前に大阪護国神社の解説イラストは70年代風、愛染堂(勝鬘院)の解説イラストは90年代風、などということを記事で触れましたが、こちらのイラストは近年のものと推測します。(こういう比較も意外と面白い 笑。)


近隣の小学校の壁に分かりやすい表示がありました。

旧金田村と旧長曾根村の1930年ごろの街並みについての解説です。
自分は古地図を参照しながら散歩していましたが、この表示を見れば一目瞭然。
昔の街道沿いの商店街の様子が分かる、楽しい表示になっていました。



ということで、大泉緑地とその周辺でした。
旧街道沿いの雰囲気と、昭和に造成された団地群と緑地公園が交錯する、面白い場所でした。

鶴見緑地と久宝寺緑地もいずれ訪れたいと思います。