<魂のチャレンジャー・2>
の続編です。
互換空亡。
それはどんなものなのか?
運勢上、どのような意味を持つのか?
L子 「互換空亡って、どういうことなんですか」
私 「これは四柱推命の理論の一つです。それについては、まず空亡というものについて説明しなければならないんだけど」
私はいつも持ち歩いている、相談者に見せて解説するためのファイルを開き、六十干支(えと)について説明をはじめました。
私 「四柱推命の根本は、陰陽五行です。そしてこの陰陽五行の、この世での表現が十干と十二支なんです。十干は甲乙丙丁……十二支はL子さんもご存じと思うけど、子丑寅卯……です。これを組み合わせて、六十個の干支(えと)ができます。干支って言うのは、一般に十二支のことと思われていますが、実際は十干と十二支の組み合わせのことを干支(えと)というんです」
L子さんだけでなく、妹のH子さんもお母さんもその表を見ている。
これがその六十干支です。
甲子 乙丑 丙寅 丁卯 戊辰 己巳 庚午 辛未 壬申 癸酉
甲戌 乙亥 丙子 丁丑 戊寅 己卯 庚辰 辛巳 壬午 癸未
甲申 乙酉 丙戌 丁亥 戊子 己丑 庚寅 辛卯 壬辰 癸巳
甲午 乙未 丙申 丁酉 戊戌 己亥 庚子 辛丑 壬寅 癸卯
甲辰 乙巳 丙午 丁未 戊申 己酉 庚戌 辛亥 壬子 癸丑
甲寅 乙卯 丙辰 丁巳 戊午 己未 庚申 辛酉 壬戌 癸亥
普通、10種類のものと12種類のものを組み合わせると、10×12=120種類になるはずですが、実際には陽の干は陽の支、陰の干は陰の支としか組み合わされないため、半分の60になります。
私 「四柱推命では、この六十干支を年、月、日、時の四つの柱に当てはめていき、その相関関係を占うものなんです。つまり、干支というのは普通は年のことだけを言いますが、実際には今日のこの日にも干支はあるし、たった今この時間帯にも干支があるです」
皆さん、へえーっという表情。
私 「さて、この六十干支なんですが、いいですか? 甲乙丙丁と子丑寅卯を最初から組み合わせて行くと、十干に対して十二支は当然、二個余りますよね? 最初の甲子から始まって癸酉で終わるグループ、これは戌亥が余ります。次のグループは甲に対して戌が最初に配当され、癸未で終わり、このグループは申酉が余ります。このそれぞれのグループに対して、余ったものが『空亡』なのです」
甲子 乙丑 丙寅 丁卯 戊辰 己巳 庚午 辛未 壬申 癸酉 戌亥
甲戌 乙亥 丙子 丁丑 戊寅 己卯 庚辰 辛巳 壬午 癸未 申酉
甲申 乙酉 丙戌 丁亥 戊子 己丑 庚寅 辛卯 壬辰 癸巳 午未
甲午 乙未 丙申 丁酉 戊戌 己亥 庚子 辛丑 壬寅 癸卯 辰巳
甲辰 乙巳 丙午 丁未 戊申 己酉 庚戌 辛亥 壬子 癸丑 寅卯
甲寅 乙卯 丙辰 丁巳 戊午 己未 庚申 辛酉 壬戌 癸亥 子丑
赤字の部分が、各10個の干支のグループの空亡です。
私 「言ってみれば、甲子から癸酉までの10日間のグループの人は、戌亥という要素を持たないグループです。戌亥というインフルエンザウイルスの抗体を持たないと考えてください。だから、戌亥が来るとさまざまな不調が起きる」
なるほどー、という表情の三人。
私 「この空亡は、俗に天中殺とも呼ばれます」
ああ、とお母さんはこの言葉をご存じのようでした。
私 「またある人は、この空亡の前後どちらかの一年を加えたものを『大殺界』と呼んでいますが、詰まるところはこの四柱推命の空亡が大本です」
そうなんですか? とL子さん親子三人とそのへんの質疑応答がありますが、このへんははしょります。
過去に関連記事があるので、興味のある方はどうぞ。
<大殺界は本当にあるの? 1>
<大殺界は本当にあるの? 2>
私 「空亡というのは空しく亡ぶと書きますが、計画したことが無効化されたり、何事か支障が起きてことがうまく進まなくなることがあります。結婚や新築、新規事業の立ち上げなどには、基本的には向きません。またこの空亡は、基本的には生まれた日の干支を重視します。たとえば私は壬辰日の生まれなので、午未が空亡に当たります。つまり普通に考えたら、私は午未の年回りなどになると運気がダウンするわけです」
註・実際には空亡にはさまざまな理論があって、私は午未の運気が来てもほとんど影響を受けません(=だから、このことを公表してもまったく支障がないのです。空亡を公表するのは、ある意味、最大の弱点をさらけ出すことになります)。
私 「ところが、人間関係の中には、この空亡を相互の生まれ日の中に持つ場合があります。たとえば私は壬辰の生まれ日で、空亡は午未。ところが甲午、乙未の両日は、私から言うと空亡を生まれ日の中に持ち、なおかつ甲午、乙未は辰巳が空亡になり、私自身がこの両日の生まれ日の人から空亡になります。これが互換空亡なのです」
一般的には「相性」の中で、互換空亡は良くないと言われています。
これは相性というのを、人間関係のいろいろな要素すべてをひっくるめて表現しようとしているからです。
でも、私は「相性」と「縁」を別のものと考えています。
なぜ、気質は「相生」なのに別れてしまうのか?
ここのところに従来の相性理論は、明確な回答を出してくれていません。
その突っ込んだ部分について、私はL子さんに説明しなければなりませんでした。
なぜなら。
その理解こそが、互換空亡という運命を変える力だからです。
次回、なぜ互換空亡は別れを呼ぶのか、そしてそれにはどのような対抗手段があるのかが、明らかになります(このへんのことまで丁寧に説明している四柱推命の解説書って、意外になかったりします。私が知らないだけかも知れませんが)。
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