魂のチャレンジャー・1 |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

ある日の夜。

私はいつものように鑑定に出かけて行きました。
ちょっと前に占ったことのあるH子さん(このシリーズ記事でのイニシャルはランダムで、意味はありません)からの依頼で、待ち合わせのファミリー・レストランに出向きました。
しばらくすると、H子さんがやって来ました。

「あのー、姉と母も一緒なんですけど、いいですか?」

あれ? 今日は一人じゃなかったの?
まあ、いいですよ。
べつに後の予約もなかったので、お姉さんのL子さん、それにお母さんも同席して占いに。

「じつは、姉が結婚するんです。その彼との相性を見てもらいたいんです」

H子さんからの「また見てもらいたい」という予約だったので、すっかりH子さんの追加鑑定だろうと思っていたら、まったく違っていたわけです。

「それに家でやっている事業のことも見て頂きたいんです」

おやおや。
それでお母さんが?
それに結婚する娘が幸せになれるかどうかは、親心としては気になるところ。
でも、なんとなく……。

私は人の気配というか、雰囲気にはかなり敏感な人間です。
あくまでも、そのモードに入っていれば、ですが。
モードに入っていないときは、超鈍感になっていることもあります(とっても両極端=冥王星的)。

普通だったら、ここで私は「そうですか、結婚されるんですね。おめでとうございます」という社交辞令の一つも言ってから、鑑定に入ったはずです。
それもなしに鑑定に入ったのは、そのときすでにお母さんがこの結婚に乗り気でないのを感じたからなのか、それともこの後の展開を予感したからなのか……。

「じゃ、早速L子さんと相手の方の生年月日をお教え下さい」

開いたパソコンの占星術ソフトにデータを入力して行く。
L子さんは出生時間も調べてきてくれていました(前に占った妹のH子さんが調べてきてくれていた)。

二つのチャートを開きました。

うん…っ(-"-;A と私は心の中で唸りました。

そして、思いました。

「とうとうこの日が来てしまったか……」

と。
さまざまな鑑定を続けながら、いつかはかならず訪れるだろうと思っていた瞬間。
来なければいいなあ、でも、もし来てしまったら、そのときに自分はどのように対応すればよいのだろう?
星々の示すものの中に、何を見出し、何を相手に告げてあげたらいいのだろう。
そう思っていた瞬間が、とうとうやって来てしまったのです。

結婚する二人の運命。
そこに示されていたものは?
続く。


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